Jump to content

FEW Support Compilation


Corbin
 Share

Recommended Posts

  • Replies 300
  • Created
  • Last Reply

Top Posters In This Topic

1 minute ago, IEatLasers said:

But dlc units will get supports right? So Owain, Azura, and all them will be able to support some people? 

 

That seems tough to just keep calling people back but so much better than no supports 

Yep, the devs just revealed they're recording new supports right now.

Link to comment
Share on other sites

2 minutes ago, Konnor97 said:

Is it possible they exist, but they don't have official translations yet?

It is a possibility. I have found the individual text files now, so I can check Japanese text. Format seems to be Japanese, English, European languages and I'm assuming Traditional and Simplified Chinese.

I know there are some Hyrule Warriors text files in here, but holy heck, are these Dynasty Warriors files I'm looking at? o__O

このまま洛陽を脱する!


夏侯惇、夏侯淵、ひたすらに駆けよ! 呂布か……。今はこの男に構ってはおれん。
逃げ延びることを最優先とせよ! ここで倒れては無様にも程があろう。
孟徳、お前はこの俺が必ず守り抜く まさか都で命懸けの追いかけっことは……。
ま、俺と惇兄がいるんだ。大丈夫ですよ、殿 ふん、鼠相手に本気になどなれん。
今日のところは見逃してやろう 退いたか……。呂布め、恐ろしき武勇よ。
あれに対しうる力を得ねば、乱世は戦えぬか よし、この門、閉めちまうか。
少しは時間稼ぎになりそうだ くだらん小細工を。
この程度の扉、ぶち抜いてやる! 董卓様に逆らうは帝に逆らうも同じ!
ここは決して通さんぞ! ここの門も閉めておくか。
頼むぜ、時間を稼いでくれよ くっ、門を閉ざされたか。
やむを得まい、遠回りだがこちらを突破する 逃亡劇もここでおしまいだ。
おとなしく斬られるがいい! お、この門も閉めれば時間稼ぎになるか。
小細工ってのはまめにしねえとな こそこそ逃げ回る鼠め。
観念するがいい ぬう、閉じ込められたか。
しかし、この部屋はいったい…… な、何だ?
こんな都の真ん中に狼なんているのかよ! ふん、獣が獣を使うとは皮肉が効いている 董卓様からお預かりした獣たちを、よくも! くっ、ここの門も閉ざされたか!
どこかに抜け道はないものか…… 散々逃げ回りやがって……。
だが、ここで終わりだ! 殿! 飛び越えられそうな場所があります!
一か八か、行ってみましょう! ふん、逃げ回る鼠に興味はないわ 奴の気まぐれに助けられたか……。
だが、いずれあれに対しうる力を得ねばな やはりここまで来たか。さすがは曹操。
しかし、ここは容易く抜かせん 弩砲とは、おっかねえもの用意してるなあ。
ま、指揮してる奴を倒せば止まるか 弩砲か……厄介だな。
だが、指揮する者を討てば止まるはずだ なるほど。世に聞く以上の大器かと。
ならばその器、今一度確かめねば 張遼殿に出撃要請を。
敵の位置は私が知らせよう さ、殿、さっさと逃げましょう よし、先を急ぐぞ、孟徳 ちっ、ここにも手が回っているか。
董卓め、相当にしつこいな ぬう、ここも閉ざされたか。
どこかに抜け道はないものか さあ、追い詰めたぞ!
もうお前らに逃げ場などない! 曹操様ですね……?
私が抜け道に案内いたします ただ私は姿を見られてはならぬ身。
どうか周囲の董卓軍を一掃してくださいませ 何者か分からぬが、今はすがる他あるまい。
ここの敵を打ち払えばいいのだな? お見事です、曹操様。
私は王允の養女、貂蝉と申します ほう、おぬし、董卓の側にいた……。
だが、何故わしを助ける? それは後ほど……さあ、こちらへ。
裏門から洛陽を抜ける道へ案内いたします そろそろ答えよ。何故わしに手を貸す?
董卓に仕えているのではないのか? すべては漢室を思う義父への報恩のため。
曹操様ならばきっと、董卓を討てると…… ここを逃げ延び、董卓を討てと申すか。
よかろう。そなたの思い、わしが果たそう 私が案内できるのはここまでです。
どうかご無事で。そして、いつか董卓を…… あの女に助けられたな、孟徳。
だが、あれは人の心を利する手合いの女だな いやあ、えらいべっぴんさんでしたな!
しかも殿に董卓打倒を託すとは見る目がある 来たか。陳宮殿の予見通りだな。
ここを通りたくば、この張文遠が相手だ! ほう、なかなかの武人よ。
だがわしは何としても生き延びねばならん! へえ……お前、並じゃねえな。
じゃ、俺も全力でいくとすっか! 董卓の下にもましな奴がいたか。
ならば夏侯元譲の本気、見せてくれよう! 我が武を破るとは、お見事!
男に二言はない。さあ、行かれよ さ、殿。早く洛陽から脱出しましょう なんとか逃げきれたか…… だが、わしにはより多くの力が必要だ。
この先、董卓を討ち、天下を掴むにはな…… ちっ、しくじったか……。
後で合流する。俺に構わず行け、孟徳! 夏侯惇!? ……いや、心配はすまい。
あやつならば自力で道を開けよう。急ぐぞ! ちっとしんどいな……。どっかに隠れるか。
すいません、殿。先に逃げてください! 夏侯淵!? ……いや、心配はいらぬか。
あやつならばうまく逃げられよう。急ぐぞ!

Link to comment
Share on other sites

Hmm, there seem to be some missing supports, probably not translated in time to make it into the Japanese version's files. Not all of Takumi's supports were in the text dump, for example. It would also explain why we're missing supports for Owain, Oboro and Navnevada Navarre.

Also, those are indeed DW files, Vincent. I saw the characters for Xiahou Dun and Xiahou Yuan in there. Seems to involve Lu Bu as well.

Edited by Azure Sen
Link to comment
Share on other sites

11 minutes ago, Azure Sen said:

Hmm, there seem to be some missing supports, probably not translated in time to make it into the Japanese version's files. Not all of Takumi's supports were in the text dump, for example. It would also explain why we're missing supports for Owain, Oboro and Navnevada Navarre.

Also, those are indeed DW files, Vincent. I saw the characters for Xiahou Dun and Xiahou Yuan in there. Seems to involve Lu Bu as well.

Hmm, if I didn't miss anything and it's not the localisers, the other possibility is that the extracting tool didn't get all the files.

I'll worry about that later.

Japanese dumps incoming. Should be slightly cleaner.

ちょっと、あんた!


また私のお菓子食べたでしょ! ! せっかくリズさんにもらったのに! ) あれ、リズが作ったお菓子だったのか……。 何よ、変な顔して。 M 正直、食べたオレに感謝してほしいぜ。
リズには悪いが、美味しくなかった……。 ; 味の問題じゃないでしょ!
勝手に食べたことを怒ってるのよ! 9 結果的にはオレが犠牲になったんだから、
いいじゃないか。 % ん? あっちで何か光ったような……。      O 結果がよくても、過程がよくないのよ。
だからね……って、ちょっと待ちなさいよ!
  ホタルだったのか!
すげえ! = あんた、いい加減に…………あれ?
ホタルよね? きれい……。 C ……そういえば、昔、お母様と3人で、
たくさんのホタルを見たわね。
 = あの時、はしゃいだ私が川に落ちて、
足を怪我しちゃって……。 M 覚えてるよ。オレが守る!って言って、
無理やり姉さんをおぶって帰ろうとした。 ; どう考えても、そんなことできる
年じゃなかったよなあ……。 あら、今ならできるって言うの? I できるさ! それに、オレが姉さんを
守ったら、そんな怪我だってさせない。 K そうね……。あんたは強くなったものね。
たくさんの戦いに、たくさんの仲間。 I ただ剣を振り回していた頃のあんたからは、
まったく想像できないくらいよ。 / 急に何だよ。
姉さんだって、強くなったじゃん。 / 戦場じゃ、いつもオレの無茶を
止めてくれるし。 K 作戦を考えたり、仲間に指示を出したり……
ずいぶん頼もしくなったと思うぜ? K 私だって不安なのよ。自分の立てた作戦で
仲間が犠牲になったらって考えると。 C 私は、ちゃんと成長できてるのかしら?
私の行いは、正しいのかしら? Q オレだって、この手で、全部守り切れるか、
不安だよ。仲間も、姉さんも、この国も。 = でも、姉さんは強くなったよ。成長してる。
それだけはわかる。 O 生まれたときから、ずっと一緒にいる弟の
言葉だぜ? 信じてくれていいと思うよ。 9 そうね。信じるわ。
あんたの成長も、私が保証してあげる。 = よし! なんか腹減ってきたし、
ふたりでおやつでも食おうぜ! = ええ、いいわね。……って、そういえば
あんた! 私のお菓子! / げっ、しまった……。
もうその話は忘れようよ!   / 忘れるわけないでしょ!
今日という今日は……! ! I あっ、そういえばオレ、えっと……
やらなきゃいけないことがあるんだった! " じゃ、先に戻ってるから! # - こら、ちょっと!
また……待ちなさーーい!!

やったね、僕たちの勝ちだよ。
作戦が上手くいってよかった。 I 作戦じゃなくて、オレの働きのおかげだろ?
敵をいっぱいやっつけたからな! O 君は、まだ僕の作戦を信用してないの?
僕のことを認めてくれたと思ったんだけど。 E いや、ルフレのことは、認めてるよ。
ちゃんと戦場に出て一緒に戦うし。 O だけど、作戦を立てる軍師より、実際に
戦って勝つ騎士のほうがかっこいいじゃん! = うーん、君はまだ戦術の重要性を
理解できていないみたいだね。 C 一度、戦術を学んでみないかい?
何か気づくことがあるかもしれない。 S 騎士になるのに、戦術なんていらないだろ?
それより訓練してもっと強くならなきゃな!      ? 残念だな。君は立派な騎士になるだけの
素質を持ってるのに……。
 G 真っ向から戦うだけなら戦術は不要だけど、
そういう戦いばかりじゃない。
 例えば……。 O こちらに強い騎士がいたとしても、敵軍に
十倍の兵がいたら、勝利は難しいだろう?
  それは、そうだけど……。 Q でも、戦術を駆使すれば大軍にも勝てる。
奇襲、挟撃、陽動……手札は無数にあるよ。 K どうかな? 武器を持って戦うのと
同じくらい、戦術も重要だと思わないかい? E だとしても! それを考えるのは
軍師の仕事で、騎士には関係ないだろ? O いや、大いに関係があるんだよ。なぜなら、
軍師が示す戦術は常に未完成だからね。 M 戦況は刻一刻と変わる。だから、前線では
状況に応じて戦術を変える必要がある。 O そんなとき、前線の騎士が適切な判断を
してくれないと、戦術は上手くいかないよ。 G う……騎士も、ただ軍師の指示どおりに
動くだけじゃダメってことか……。 M うん。軍師は戦術の大筋しか示せない。
実際に戦う者が戦術を完成させるんだよ。 I 剣で仲間を守れる騎士が、さらに戦術でも
仲間を守れるようになったら……?
 まさか……! A 軍師の戦術を理解し、武だけでなく頭脳でも
仲間を守れる騎士……。 # そう、それこそが、最高の騎士だよ! C 最高の騎士……! 良い響きだ!
よし、オレはそいつになってやるぜ! 9 その意気だ。君ならなれる……
いや、君にしかできないよ! ) そうと決まれば、オレに戦術を教えてくれ! 1 もちろんだとも。
僕の知る限りの戦術を教えるよ。 O まず戦術とは何かから始まり、戦闘形態や
陣形、兵科の特性、兵力の運用方法……。 E ま、待った! そんなに覚えるのか?
もうちょっと簡単なやり方は……。   S そうか……君の騎士への情熱はその程度か。
最高の騎士への道が示されたっていうのに。 ! E むむ……ルフレにそう言われちゃ、
引けないぜ! よーし、やってやる! " I しっかし、ルフレは本当に何でも
知ってるんだな。それこそ、最高の軍師だ! # M 何でも知ってるわけじゃないよ。僕だって、
まだ最高の軍師を目指して勉強中さ。 $ 9 それなら、一緒になろうぜ!
最高の軍師と、最高の騎士に! % G うん……。君なら絶対になれるよ。
騎士だけじゃない。立派な王にだって。 & ん? 何だって? ' ' 何でもないよ。
さあ、早速、始めよう!

ほっ、やっ、はっ! % ……今日の訓練はここまでにしとくか。 ' ここにいましたか。
剣の鍛錬、ですか? ; 疲れが溜まっているのではと
思って探していたのですが……。 % 今の様子を見るに、大丈夫そうですね。 / おう、全然余裕だぜ!
ルキナこそ、平気なのか? ? 平気です。戦いが続く生活は、
元の世界でも慣れていましたから。 = そうか……。ルキナのいた世界は、
大変な状況だったんだよな。      = はい……とても言葉だけでは、
伝えきれないほどの惨状でした。
 K なら、一刻も早く、この事態を解決して、
元の世界に戻れるようにしなきゃな! # そうですね。
それを願っています。 3 それにしても、過去に戻るって不思議な
経験だよな。
 1 自分の父親があんなに若くて、
違和感はないのか? ! うーん、まあ、多少はありますね。 O でもそれよりは、お父様が生きていることの
喜びのほうが強くて、気になりません。 G あ、私のいた世界では……その、お父様は
すでに亡くなっていたので……。 7 そうだったのか……!
変なこと聞いて、ごめん、ルキナ。 C いいんですよ。そうならないために、
私が今、ここにいるんですから。 M ん、でも、未来から来たルキナが、過去を
変えると、ルキナ自身はどうなるんだ? わかりません……。 C 元の世界に戻るのか、それとも、
過去で身を隠し生きていくのか……。 Q いずれにせよ、過去を変えたからといって、
私のいた未来が変わる保証はありません。 G ええ!? 保証はないの? そしたら、
ルキナのいた世界は救えないのか? M そうかもしれません。あの地はずっと、
私たちが去った後の焼け野原のまま……。 そう思うと、胸が痛みますが。 じゃあ、オレたちが行くよ!      え……? 5 この世界が平和になったら、
次はルキナの世界の番だ! A 焼け野原のままでいいはずないよ。
みんなで頑張って元に戻そうぜ! M 私の世界は、すでに滅びかけている世界。
そんなところへ行かせるわけには……。 G ルキナたちは、今、この国のために
たくさん頑張ってくれてるじゃないか!   ? オレはそれと同じことをしたいだけだ。
助け合うのが仲間だろ!? ! ……ありがとうございます。 " = あなたなら、もしかしたら本当に
来てくれるかもしれませんね。 # # だろ!
騎士は嘘をつかないからな! $ 3 ですが……、
あなたはこの国を導く立場の人間です。 % ? 気持ちはとても嬉しいのですが、
その使命を捨ててはいけません。 &
 だけど……! ' M どうかこの世界で頑張ってください。
私たちも、私たちの世界で頑張りますから。 ( 5 …………わかった!
なら、絶対に負けるなよ、ルキナ! ) 1 もちろんです!
あなたも、負けないでくださいね。

タクミ! 今日のオレの戦い、見たか?
無敵の騎士っぷりだったよな! いや、まだまだだね。
 何だって!? O 例えば敵の大将に斬りかかっていったとき、
射手を警戒した? 隙だらけだったよ。 9 い、いやそれは、仲間が狙われないように
わざと隙を……。 M それに鎧を着込んだ相手を斬るときは、
刃が滑らないように継ぎ目を狙わないと。 = ぐぐ……。それはそうだけど、
倒せたんだからいいじゃないか! = もっと強い相手が出てきたら
どうするんだよ。次は気をつけて。      A また、次は、かあ! タクミは
いつになったら認めてくれるんだよ!
  それは、強くなるしかないだろ。 強くなるしかない、か……。 = そう、強くなるしかないんだ……。
認めてもらうためには……。
 K 強ささえあれば、比べられることもない。
誰にも引け目を感じたりしない……。 ' 兄さんや姉さんだって、僕のことを……。 5 単純だけど、難しいな。
タクミはどうやって強く……? ………………。 タクミ? 大丈夫か!? ) !!
あ、ああ。ごめん、ぼうっとしてた。 E 僕も、自分の強さに満足はしていない
からね……悩みは尽きないよ……。 Q そうなのか……。なら、そうだ! オレと
ふたりで強くなろうぜ! まずは、勝負だ! お前と勝負?
何で僕が……。 K オレは強くなってタクミに認めてほしいし、
タクミだって強くなりたいんだろ? 一石二鳥ってやつだよ! 7 いや、勝負したからって
強くはならないと思うけど……。 ? なら、オレの不戦勝だな!
オレを認めたってことでいいんだよな? O 何でそうなるんだよ……。そこまで言うなら
力の差を思い知らせてやるしかないね。 A そう上手くいくか? 剣と弓じゃ、
勝負にならないかもしれないぞ! I ふん……確かに、一対一の接近戦に限れば、
弓より剣のほうが有利だろうね。 - だけど、僕が弓しか使わないと、
いつ言った? ま、まさか!? A 王子たるもの、白夜の武芸くらいは
ひととおり修めていて当然だろ。   7 お前の甘い剣術、僕の刀で
叩き伏せてあげてもいいけど? ! K あれだけの弓の腕を持ちながら、刀も
使いこなすなんて……タクミ、流石だぜ! " Q しかも、それに満足せずに、強くなろうと
がんばるなんて……オレも見習わなくちゃ! # O た、大したことじゃないよ。じゃあ、今日は
もう休むから。勝負は明日してやるよ。 $ 5 おう! 明日、勝負だ!
絶対に認めさせてやるからな! % K やれやれ。ま、本当は認めてもいいけど……
あいつとの勝負は楽しそうだしな。

はっ……! ふっ、どうした?
ぬるいぞ!
 うわっ……! E はは、まだまだだな。踏み込みがまだ甘い。
それでは、私には届かんぞ。 I つ、強い……。勝てる気がしない。
マークスは、どうしてそんなに強いんだ? 7 それは、私がお前と同じように
訓練を積んできたからだ。 7 お前もこのまま訓練を重ねれば
さらに強くなれるだろう。 1 じゃ、じゃあ、いつかはマークスに
勝てるかな!?      ; ああ。お前は筋がいい……。
きっと私などすぐに超えられる。
 I そうか……! ははっ、オレ、頑張るよ!
もっと訓練して、もっと強くなる! - ……お前はなぜ、
そこまで強さを求めるのだ。 E 決まってる。オレは皆を守れるような
強くてかっこいい騎士になるんだ!
 M ほう……それは立派な夢だな。だが、
お前は王子だろう? 王にはならないのか? 1 ならないよ。
王は、弱くてかっこ悪いからイヤだ。 O オレは、父上のような、みんなに守って
もらうばかりの弱い王なんてごめんなんだ。 A だからオレは剣を磨いて騎士になる。
王位を継ぐのは姉さんでいい。 E ……私は先代の王のことを知らないが、
果たして、本当に弱かったのか? I 当たり前だろ。いつも病気がちで、
武器もろくに扱えなかったって聞いたぞ。 M ……武器の扱いなど大した問題ではない。
人の強さとは、もっと内面的なものだ。 S どれほどの戦巧者でも、貫くべき信念もなく
前へ進む覚悟もない者なら強いとは言えん。 信念や、覚悟……? Q 私には、先王が弱い人だったとは思えない。
今のアイトリスの村や民を見ればわかる。 Q 敬うべき王だったからこそ、民は王に従い、
お前の母君は、王を支えたのではないか? C ……でも、オレは自分の力で、
みんなを守れる強い男になりたいんだ! K マークスの言いたいことはわかるけど、
オレは父上を目標になんてできないよ。 K 父君をそのように言うな。それに、
お前の目標は、騎士でなくとも達せられる。 O 王として国を治めながら、ひとたび戦場に
出れば、自ら前線に立って兵と共に戦う。 A そのような強い王もいる。
私の父、ガロン王は、そういう王だった。 ) マークスの父上が……。
戦う、王か……。 ; ああ、強く、厳しくも、
民そして国を導いてくれる王だった。 M だからこそ、何があっても父についていくと
私は決めたのだ。何があっても……。   K 王子として生を受けたお前にとって、
王になることは無理な道ではないだろう。 ! K お前の目的のために、何をすべきか。
何になるべきかを……よく考えるといい。 " ………………。 # 9 ……さあ、休憩はここまでにしよう。
全力でかかってこい! $ 9 マークス……。……おう!
今度こそ、一本取ってみせるぜ!

あーっ! いたいた!
みーっけ! - 来たな、エリーゼ!
今日もオレと対決するか? ? 昨日の鬼ごっこはオレの圧勝だったからな。
今日は何で勝負する? 9 あはは! やる気だね?
今日の遊びは……かくれんぼだよ! E かくれんぼか……いいだろう!
今日もちょちょいのちょいで勝ってやる! C ふふーん、それはどうかな?
あたしだって、今日は負けないんだから! A よーし! じゃ、オレが30数えてる間に
エリーゼは隠れてこいよ。 % はーい!
ちゃんと目つむっててよね!      C ……あいつどこ行ったんだ?
お、こっちの部屋か!? ……いないな。
 ; エリーゼ! おーい!
こっちか……? ここにもいないのか。 Q はあ、もう夕方だ……。あまり遅くなると
また姉さんに文句を言われるだろうし……。 = あー、でも、降参するのは悔しいな……。
おーい、エリーゼー?
 5 ねえ、まだ見つけられないの?
もう降参しちゃったら? 5 うわっ! エリーゼの声?!
どこだ、どこにいる……? + ……くそーっ! 参ったよ。
オレの負けだ。 ; やったー! あたしの勝ち!
これで一勝一敗、おあいこだね! 9 おわっ! エリーゼ!
くそー、いったいどこにいたんだ!? ふっふっふー。
どこでしょー? E 悔しいが、オレの完敗だ。ちょちょいの
ちょいなんて言って悪かったぜ。 - だから、どこに隠れてたのか、
教えてくれよ! C いいよ! 実はね、ずっと後をつけながら、
物陰とかに隠れてたんだ! - 何だって……!?
全っ然、気が付かなかった! I あたし、かくれんぼは昔から得意なの!
他にも、いろんな隠れ方知ってるよ。 C そうなのかー。エリーゼ、オレにも
かくれんぼのコツを教えてくれよ! 9 えっ? うーん……。
教えたら、また一緒に遊んでくれる? 3 ああ! 負けっぱなしってわけには
いかないからな! = コツを掴んでから、もう一度、
かくれんぼで勝負させてくれよ! 9 やったあ! それなら、もちろんいいよ!
例えばねー……。 ; アーマーナイトの鎧の中に隠れたり、
町娘に変装したり……。 A す、すごいな……。オレだったら、
絶対そんなの思いつかないって! M でも、代わりにすごい足が速かったじゃん!
そうだ! 早く走るコツを教えてよ!   + あたしだって、
追いかけっこで勝ちたーい! ! + もちろんいいぜ!
じゃあ今度、教えてやる! " ! やったー、ありがとう!
約束ね! # 9 おう! よろしくな!
また明日も勝負しようぜ、エリーゼ! $ # うん!
明日も絶対に負けないよっ!

君は前に、王になりたくないと言ったよね。
どうしてなんだ? ) そんなの、王が弱いからに決まってるだろ? ? いつだって、みんなに守られて、
ひとりじゃ何もできないじゃん。 A オレは強い騎士になって、この剣で、
王やみんなを守ってやるんだ! I 王はひとりじゃ何もできない、か……。
それはそのとおりだと、ぼくも思う。 = でも、それは弱いということなのかな?
少し考えてみてほしい。 E 例えば君が味方を守るために戦う相手にも、
家族や大事な人がいるよね。 O そういう存在を守るために戦う人たちを
戦場で斬ることは本当に正しいんだろうか?      Q 相手を斬ることで誰かが悲しむと知っても、
君は迷わず剣を振るうことができるかい?
 M ……できるよ! 戦場であれこれ考えてたら
自分が守りたいものを守れなくなる。 M 姉さんとか、この国とか……、大切なものを
守りたいって気持ちさえあれば……。 / オレは、この剣を振るうことを
迷ったりしない!
 M そうだね。戦場で迷いなく剣を振るうには
決して揺るがない強い気持ちが必要だ。 O それは、何があっても守りたいと思う、
大切な人たちとの絆、と言いかえてもいい。 K そして、ひとりひとりが大切にしている
絆を紡ぎ、支えているのが王なんだよ。 絆を紡ぎ、支える……? M うん。王は人々の絆をひとつに束ね上げ、
強固にすることで国を守っているんだ。 M 国を守りたいという、君たちの強い気持ちが
ぼくたちを集めたのと同じようにね。 Q ぼくたちが共に戦うことを選び、今ここに
いるのは……君の紡いだ絆の力なんだから。 ……!
それは……。 I 仲間たちの絆がひとつに束ねられたとき、
その力は計り知れないものとなる。 ; それでも君は、王という存在を
弱いものと決めつけるのかい? O 力が弱くても、前線で戦わなくても、王は
誰よりも多くの人たちを守っているんだ。 S ……それでもオレはみんなと共に戦いたい。
王にはオレより姉さんのほうが向いてるよ。 A ははは、すまない。ぼくは君に王になれと
言ってるわけじゃないよ。 ; ただ、何のために王がいるのかを、
伝えておきたかったんだ。 I そしてぼくも、人々の絆を大事にできる
立派な王になりたいと思っているよ。 E そっか。オレはまだわかんないけど、
マルスなら絶対になれると思うぜ! C ありがとう。まだまだ遠い道のりだからね、
気を引き締めて頑張るよ。 G もし君が将来、やっぱり王になりたいと、
考えを変えることがあれば……。 ' そのときは、ぼくの姿を思い出してくれ。   7 王を目指していたぼくが、
どんな戦いをしていたかをね。 ! O ああ、それならばっちりだぜ! これまで
ずっとマルスと一緒に戦ってきたからな。 " 7 マルスは大切な仲間だ。
その勇姿を、忘れたりしないよ! # M ぼくも、君を見守り続けているからね。
ぼくたちは、ずっと絆で結ばれた仲間だ。

クロムさん!
先程は、ありがとうございました。 I 私ひとりじゃ危なかったです。クロムさんに
また助けられてしまいましたね。 ああ、無事で何よりだ。 A クロムさんには、最初に出会ってから
ずっと助けられっぱなしです。 何度感謝しても、し足りません。 M いや、俺だって何度も助けられているし、
ずっとということはないと思うが……。 5 まあ、困っている人がいれば、
助けるのは当然だろう。 ; そうかもしれませんけど、
クロムさんは行動が早いですよね。      G 私は、自分が助けるべきなのか、
どうやって助ければいいのか、とか……。
 C つい、いろいろ考え込んでしまって、
なかなか行動に移せないんです。 = こういう性格を直したいな、
とは、思っているんですけど……。 ) うーん……。
それは直す必要があるのか?
 M だって、このままではクロムさんのように
人を助けることなんてできませんから。 G どんなときも迷わず行動し、当然のように
人助けをする姿……尊敬します! ! こんな私では無理でしょうか……。 E 無理だと言いたいわけじゃない。
だが、俺を手本にするのは勧めないぞ。 G 俺が考えなしに突っ込みすぎだ、と
言われているのはお前も知ってるだろ? A 目の前にいる人を助ける分には、
それでいいのかもしれないが……。 I より多くの人々を助けたいと思うなら、
やはり思慮深さが必要なんだろうな。 それは、そうかも……。 K その点、お前はよく考えて行動ができる。
それは俺には真似のできない長所だ。 M お前はお前のやり方で、俺は俺のやり方で
みんなを助ければ、それでいいだろう? E ……ふふっ、確かにクロムさんは
危なっかしいところもありますもんね? ? おいおい、励ましてやってるのに
お前までそういうこと言うのか? I ふふ、ごめんなさい。でも、おかげで、
少し自分に自信が持てた気がします。 O クロムさんが目の前の問題を片づける間に、
私が全体の問題を慎重に考えれば……。 A それぞれのやり方に全力で取り組める!
……そういうことですよね? S ああ。つまり俺たちが力を合わせることで、
最大限の人を助けられるようになるわけだ。 M ……私、焦っていたのかも。私たちの仲間は
素晴らしい人たちばかりですからね。 / そうだな。
確かにみんな、すごい奴らばかりだ。 K すごいのは、クロムさんもですよ。
いえ、特にクロムさんが、かもしれません。   E クロムさんたちとの出会いは、
私にとって、一生忘れられない宝物です! ! E 俺も、異世界で出会ったこの国の王女が、
お前でよかったと思っている。 " 5 元の世界に戻っても、
お前との絆を忘れたりはしない。 # S ふふ……でも、まだ戦いは終わってません。
これからも、たっくさん考えて考えて……。 $ M クロムさんが安心して目の前の人を助けて
あげられるように、私、頑張りますね! % ; では俺は、みんなを助けようとする
お前を、全力で助けよう。

リョウマさん、ありがとうございます!
白夜の歴史の話、勉強になりました! = そうか、よかった。
こちらからもひとつ、聞いていいだろうか。 ! ええ、もちろん。
何でしょうか? # 何故、お前は王になりたくないんだ? 3 うっ……、それは……。
私に向いていないからです。 C ほう……俺にはそうは思えんが。
どういうところが向いていないんだ? ! 性格とか、資質、でしょうか……。 C 弟みたいに、皆を引っ張ってゆける人が
王になるべきだと思うんです。      
 なるほどな。
 A 俺は王子で、お前たちと同じ立場だ。
偉そうなことは言えんが……。 = 確かに王たる者は、人々を導いて
いかねばならんと考えている。 / そうですよね!
だから、王になるのは弟が……。
 K 待て。俺が言いたいのは……人々を導く
方法は、ひとつではないということだ。 O 皆を率先して引っ張っていく王もいれば、
自然と皆がついていきたくなる王もいる。 # それはそうかもしれませんけど……。 K お前にはお前の、弟には弟の、良さがある。
同じやり方では、上手くいかない。 Q 可能なら、ふたりで手を取り合って王位に
就けば良さそうだが、それは無理だからな。 S その……アイトリスでは、ふたりで王になる
こともできますよ。前例もあるみたいです。 = なに……? ははっ、できるのか。
なら、丁度いいじゃないか。 M 白夜でも暗夜でも、そういった決め事は
ないからな。できないと思い込んでいた。 I 普通は、できないんだと思います。
グストンでも聞いたことはありませんし。 C でも、私と弟が一緒に王になるなんて……。
性格だって合いませんよ? ; いや、性格が違うからこそ、
互いに支え合えるというものだ。 I お前は慎重に物事を考えることができる。
視野も広く、状況の分析も的確だ。 K 一方、お前の弟は勇敢で行動力があるが、
お前のような思慮深さはないだろう? 5 まあ、そうですね……。
弟は突っ走りがちなので……。 E それでもお前の弟が力を発揮できるのは、
後ろにお前がいるからこそだ。 I まあ、ゆっくり考えてみるといい。
すべてはこの国を取り戻した後のことだ。 A 他ならぬリョウマさんの言うことですから、
しっかり考えてみます。 K しかし、二人同時に王になれるとはな。
そんなこと、考えたこともなかったぞ。 Q しきたりを当たり前と思わず、国のために
何が最善かを考えるべきなのかもしれんな。   O そう、戦以外の方法で、手を取り合い、
解決できるようなことがあるのかもしれん。 ! G ええ! きっとリョウマさんなら、
より良い形を見つけられると思います! " 9 素晴らしい王になって、
みんなと仲良くやっていけますよ! # M お前こそ、弟と支え合うことができれば、
立派に国を導くことができると思うぞ。 $ K ともあれ、俺たちの未来は俺たち次第だ。
これからも、互いに精進していこう。 % - はい! 前を向いて、
頑張っていきましょう!

あなた、足にお怪我を……!
待っていてください。今、手当します。 ; いえいえ、大丈夫です!
このくらい、何ともありませんから。 ; えっ、ほ、本当ですか?
私には、そうは見えませんけど……。 ええ、本当に平気……つっ!! E や、やっぱり痛そうですよ……!
嫌だと言っても、手当てしますからね! C わっ! ご、ごめんなさい!
じっとしてますので、お願いします……。 M ふう、これで大丈夫です。でもどうして、
何ともないなんて嘘をついたんですか? + それは、その……。
迷惑かなと思って……。      1 迷惑……?
どうしてそんなふうに思ったんですか?
 ; 実は……今日の戦いで、
私はあまり役に立てなかったんです。 K それなのに怪我だけしてしまって、
皆さんの足を引っ張っているみたいで……。 G だ、だからって痛いのを我慢するなんて、
そんなの、絶対に駄目です……!
 = す、すみません、サクラさん!
心配させてしまいましたね……。 K 今日の自分があまりに不甲斐なくて、
つい言い出しづらくなってしまって……。 E あ、足を引っ張ってなんかいません!
お兄様たちも仰っていました……。 I あなたが戦況を的確に教えてくれるから、
俺たちは迷わず戦えるんだ、って。 A だから自信を持ってください。
あなたに何かあったら、悲しいです。 ? サクラさん……ありがとう。
あなたのおかげで、勇気が出ました。 ' ほ、本当ですか?
ふふ……嬉しいです。 1 ……サクラさんがいてくれて
本当によかったです。 O 仲間の皆さんも、サクラさんがいるから、
怪我を怖がらずに戦えるんだと思います! C え、そ、そうでしょうか?
なら……もう怪我を隠しちゃだめですよっ。 I ……でも、どうしても隠したいときは、
私にだけ、こっそり教えてください。 ……ん? こっそり、ですか? ; はい、怪我を隠したいと思う気持ち、
私にもわかりますから。      え……? M 皆さん、頼もしい方々ばかりですし、
足を引っ張りたくないのは私も同じで……。 K 他の人には言いづらくても、同じ気持ちを
持っている私になら言えるでしょう? 9 サクラさん……。
本当に優しいんですね、サクラさんって。 G あ、いえ、そんなことは……。ただ、
私と似たところがあるなって思って。 I ううん、サクラさんは私なんかと違って、
思いやりのある、素敵な人ですよ。   S 話していると、心も体も癒やされるから…… 
きっと皆さんも、感謝しているはずです! ! A そ、そんな、照れちゃいますよ……。
でも、ありがとうございます。 " ; あなたとお話しできて、
私も自分に自信を持てそうです……! # Q そんな、お礼を言いたいのは私のほうです。
サクラさんとお話できて、よかったです! $ = これからも、またこうやって、
たくさんお話させてくださいね!

思ってたんだけど、
双子の王子と王女って、珍しいよね。 うーん、そうでしょうか? K 暗夜や白夜みたいに、きょうだいが
大勢いるほうが、珍しい気もしますが……。 ; 大勢いるっていっても、
僕らはそれぞれ、母親が違うからね。 1 そういう形の王宮って、
よくあるものだと思うよ。 S へえ……アイトリスやグストンでは、王族の
配偶者は1人と定められていますから……。 = それは暗夜王国も同じだよ。
王妃以外の母親は、みんな妾だし。 7 め、妾って……。
もしかして、レオンさんのお母様も!?      ) ああ。
マークス兄さん以外の母親は、ね。
 A でもあの、お母さんたちは、
みんなで仲良く暮らしてたんですよね? ' 仲良く?
ふっ……そんなわけないだろ。 E 暗夜では妾の子にも王位継承権が
あるからね。母親たちの仲は険悪だよ。
 E 少しでも王に気に入られようとして、
妾同士、争いが絶えなかったんだ。 9 王位を継承するだけなのに、
そんな争いが起こるんですね! C 継承するだけって……、アイトリスでは、
王位争いは起こらないのか? K 例えば弟とあんたじゃ、王位継承権は、
姉であるあんたのほうが上位なんだろ? 王位争いなんて、とてもとても。 - 姉のほうが
継承権は上位みたいですけど……。 A そういうときも、アイトリスでは
男が王になることが多いんですよ。 ? 私たちだって、弟が継げばいいんです。
なのに、あいつと来たら! 7 はは、あんたたちは、
いつも王位を押し付け合ってるね。 1 まったく、平和なものだよ。
羨ましくなってくる。 9 でも、仲の良いレオンさんたち
きょうだいと比べると……。 A 私は弟と、よくケンカしちゃいますから、
そこは素敵だと思います。 7 別に、あんたたち姉弟も
仲が悪いようには見えないけど? 5 ケンカしてしまうのは、
本音で言い合えてるからだろ? G それはそうですけど……。やっぱり年上の
きょうだいには憧れちゃいます。 K 確かに、僕らきょうだいはマークス兄さんが
引っ張ってくれてる感じだからね。 5 他のみんなも、形は違えど
すごくきょうだい思いだし。 ? ええ、皆さん素晴らしい人たちです。
もちろんレオンさんも……。 - 怖い王宮の話が、
信じられないくらいですよ。   ? 信じられないっていうなら、
王宮の権謀術数を教えてあげようか? ! 9 ……なんて、この国の王宮には
必要なさそうなことだけど。 " E それに、あんたには似合わないよ。
擦れてないところが長所だと思うし。 # 7 擦れてない……?
うーん、あまり自覚はありませんけど。 $ M レオンさんは、一見冷徹だけど、優しくて、
頼りになるお兄さんって感じですよ! % 7 な、何だよそれ。
あんたから見ると、そんなふうなのか。 & # ……まあでも、悪い気はしないかな。 ' 今度また、ゆっくり話をしよう。 ( ? 次はアイトリスのことをもっと
聞かせてくれると嬉しいんだけど。 ) ? 喜んで! 私も、レオンさんたちの話を
もっと聞いてみたいです!

はああああ……。 1 ……? ため息なんかついて
どうかしたんですか? 3 あ、カムイさん!
ごめんなさい、何でもないんです。 C 何でもないことは、ないですよね……?
すっごく深いため息でしたし。 ? えへへ……つい、その……。
実は、ちょっと不安なことがあって。 不安なこと、ですか? Q はい……私も弟も、英雄の皆さんと比べると
あまり役に立ててないなって思うんです。 A この戦いは私たちの国のことなのに、
皆さんに頼りっぱなしで……。      E そんなことはないと思いますけど。
二人とも頑張ってるじゃないですか。
 S ええ、まあ、頑張ってはいるんですが……。
気持ちに実力が追いついていないというか。 K うーん、みんなすごい人ばかりですから、
そう思うのも仕方ありませんが……。 I 自分の力が仲間の中でどの程度かなんて、
気にする必要はないと思いますよ。
 ) 仲間の力は、自分の力でもあるんですから! ……! そっか、そうですよね! A 頼もしい仲間がいることを、
素直に喜べばいいのに、私ったら……。 O 私、いつも思うんです。皆さんに出会えて
いなかったら、どうなってただろうって。 M だけど、私たちはこうして出会えた……。
それって、単なる偶然だと思いますか?      ……え? Q これまでに、あなたたちが選択してきた、
一つ一つの行動が今に繋がっているんです。 K 今こうして、私たちが一緒に闘っているのは
決して偶然なんかじゃありません。 Q あなたたちの意志が、私たちを動かした。
だから、もっと自信を持っていいんですよ。 Q ……ありがとうございます。カムイさんの
話を聞いて、なんだか心が軽くなりました! + ふふ、それなら良かったです。
ですが……。 G 私たちが、こうして仲間でいられる時間は、
とても短いのかもしれません。 G あ……そうでした。いつかきっと、
お別れする日が、来るんですよね……。 M 私たち異世界から来た人間は、この国の
行く末までは見届けられないと思います。 I この国の未来を切り拓けるのは、
この世界の人間であるあなたたちだけ……。 でも、きっと大丈夫です! G 日々成長しているあなたたちなら、
きっと素晴らしい国にできるはずです! ! カムイさん……はい、頑張ります! M ……なんて、私だってまだまだ未熟なのに
偉そうなことを言ってしまいましたね。   ; 私こそ、あなたたちきょうだいを
見習わないといけないのに。 ! 見習う? 私たちをですか? " G お二人ともケンカはしますけど、
お互いをちゃんと認め合っていますよね? # K 白夜と暗夜がそんなふうに暮らしていける
未来を、私もいつか作りたいんです。 $ E 大丈夫です! カムイさんの想い、
きっと皆さんにも伝わると思います。 % M ふふ、あなたにそう言ってもらえると
不思議と何とかなりそうな気がしてきます。 & K 私も、カムイさんに自信をもらいました。
これからも一緒に頑張りましょうね!

お疲れ様! 怪我はしてない? 3 はい、大丈夫です。
シーダさんも、お疲れ様でした。 K わたしは、みんなほど疲れていないわ。
戦場ではペガサスに乗っているし……。
 ふふっ……。 ……え? どうかした? C シーダさんは王女なのに、気さくで
すっごく話しやすいな、って……。 O あら、王女らしくなかったかしら。わたしの
国は辺境の小国で歴史も浅いから……。 E あ、ごめんなさい。仲良くしてくれて
嬉しいなって思っただけなんです。      C あの、良かったらシーダさんの国のこと、
もっと教えてくれませんか?
 M ふふ、興味を持ってくれて嬉しいわ。
わたしが住んでいた国は、タリスというの。 K アカネイア大陸の東にある島国で、
大陸に七つある王国の中では一番若い国よ。 G 王国が七つも……。マルスさんは確か、
アリティア王国の王子でしたよね。
 I そうよ。豊かで平和な国だったわ……。
タリス王国とは友好関係にあったの。 5 その縁で、マルス様は
タリス王国に亡命してきたのよ。 ? 亡命……戦争でアリティア王国が
滅ぼされてしまったんでしたね。 G ええ。それで、いつ追手に襲われるか
わからないマルス様を匿っていたの。 = ……だけど、結果的に助けられたのは
わたしたちのほうだった。 Q タリスが海賊に襲われたとき、マルス様が
アリティアの騎士を率いて助けてくれたの。 S だから、マルス様が兵を挙げて旅立つとき、
次は私がマルス様を支えたいって思ったの。 K お互いに助け合って、支え合って……。
おふたりは本当に、素敵な関係ですね! E なんだか、うらやましいです。
私には、あんな弟しかいませんから……。 O あら、あなたたちだって同じでしょう?
助け合って、支え合って、素敵な姉弟だわ。 - え!? シーダさんたちとは
全然違いますよ! M 私たちなんて、いつもケンカばっかり。
弟はマルスさんと違ってバカですし……。 ? お互いを深く信頼しているからこそ、
本音でぶつかり合えるのよ。 ; その点、わたしとマルス様は、
まだそこまでの関係では……。 S シーダさんは、マルスさんに……その……、
本当の想いは、まだ伝えていないんですか? M ええ……こういう気持ちって、自然と伝わる
ものだと思っていたのだけれど……。 A それなら、シーダさんもマルスさんに
本音をぶつけてみましょうよ! 7 私と弟が平気なんだから、
お二人なら絶対に大丈夫です! 1 ……そうね。
ありがとう、前向きにやってみるわ!   ……ふふふっ。 ! + あら、どうしたの?
急に笑い出したりして。 " Q ごめんなさい、こういう話ができる友達が
今までいなかったので嬉しくなっちゃって。 # I ふふ、そうなの? じゃあ、これからも
相談に乗ってもらってもいいかしら。 $ 3 もちろんです!
たくさんお話を聞かせてくださいね!

しかし、まだ信じられんな……。
本当に俺の体から輝石が出てきたのか? G 近くで見てた僕だって驚いたよ。
でも、もう受け入れるしかないと思うな。 O そうは言うが、前に司祭が話してくれた
この国の伝承を、お前も覚えているだろう? G 確か、『異界から現れし英雄こそが
覚醒の鍵となる輝石を持つ』……って。 9 そうだ。英雄だぞ?
俺はそんな大層な人間じゃないんだが。 O ふふっ、そうかな? この世界に来る前から
クロムはすでに英雄だったと思うけど。 9 やめてくれよ、ルフレ。
イーリスの状況を思い出してみろ。 A もし俺が本当に英雄なら、イーリスの
皆はあんなに苦労していない。       俺にもっと力があれば……。
 O 過去はともかく、僕が出会ったときの君は
何もしていないなんてことはなかったよ。 3 みんなを守るために、
全力で戦っていたじゃないか。 G そんなクロムのことを、人々も、
自警団のみんなも頼りにしてたはずだよ。
 Q しかし俺は、イーリスが抱える問題に対して
明確な答えを見出すことができなかった。 K 前の戦争以来、皆が苦しんできたが、
その間、俺は何もできなかったんだ……。 M それどころか、いつも皆を心配させて
迷惑をかけてばかり……情けない話だ……。 = 迷惑だとか情けないだとか……
そんなこと、誰も思ってないよ! I 目の前に倒れている人がいれば助ける。
それが、クロムのやり方なんだろう? G あの時、素性のわからない僕を、
訳もなく信じて助けてくれたように……! ? ……ああ。誰に何と言われても、
このやり方しか俺にはできない。 M そんな真っすぐなクロムだからこそ、
みんなも信じたい、支えたいって思うんだ! A これは私見だけど……。
英雄とは、完璧な人間という意味じゃない。 K 周りの人を巻き込んで、導いていく存在、
そういう者こそが英雄だと思うんだ。 E ……裏を返せば、周りに人がいなければ
英雄もただの人、ということか? A うん。そういう解釈なら十分、
クロムにも英雄の資格はあるだろう? - 確かに……!
俺は一人では何もできんからな! そこは自信があるんだね……。 Q 事実、ルフレにもずいぶん助けられている。
いや、助けられているどころではないな。 Q 俺にはお前という存在が必要不可欠なんだ。
もはや、お前なしでは勝てる気がしない! 1 そ、そこまで言われると、
くすぐったいけど……。 I そうやって、仲間を信じてくれる君は、
やっぱり僕たちにとっての英雄だよ。 G だからこの世界に来て、クロムが
英雄に選ばれたことを、僕は誇りに思う。   C ならば俺も、英雄と呼ばれるに
相応しい人間にならなければならんな。 ! E まずは、この国の危機を救うことからだ!
ついてきてくれるな、ルフレ。 " 1 もちろん!
君の目指す未来が、僕の歩む道になる。 # ' お前と俺は、互いの半身。
一心同体だ! $ ' ああ、クロム。
僕が君の背中を守ろう!

お父様、私……。 + ん……?
ルキナ、厳しい顔をしてどうした。 I 私は……私がいた絶望の未来を変えたくて
それだけを考えて戦ってきました。 ; 毎日、必死に生きてきて、
心休まるときなどなかったんです。 7 そうか……。
お前はつらい戦いを乗り越えてきたんだな。 ; ですが、この世界に来てからは
環境が一変してしまいました。 S 未来を変えるという目標は変わりませんが、
今やるべきことは、この国を救うこと……。 E 頼もしい仲間たちと出会い、
こうしてお父様とも一緒に旅ができて……。      = 私、少し楽しいんです。
こんな気持ち、ずっと忘れていました。
 5 楽しいなら、なぜそんなふうに
浮かない顔をするんだ? K だって、この世界も大変な状況だというのに
楽しむなんて良くないと思います。 ' だから、もっと気を引き締めないと……!
 K 大変な状況なのは確かだが、四六時中、
深刻な顔をしていても仕方ないだろう。 G 俺だって、この先、お前と一緒に
何ができるのか、楽しみにしているんだ。 % お父様……!
ありがとうございます。 = では、たまになら……、
楽しい気持ちになってもいいですよね。 M ああ、せっかくこうして会えたんだ。
何か俺と一緒にやってみたいことはあるか? 3 え!? そ、そうですね……。
剣のお稽古とか……。 9 稽古か、いいだろう。
むしろ俺から頼みたいと思っていた。 ) 本当ですか!
ぜひ、お相手してください! S 私の技はすべてお父様から教わったんです。
また一緒に稽古ができるなんて、感激です! 5 それなら、明日から早速始めよう。
他には何かあるか? 3 他に……えーと……。
では、たまにふたりで散歩を! ! ああ、もちろんいいぞ。それから? # ……あ、では一緒に、洗濯や掃除を! ? ほう、フレデリクに何か言われそうだが、
俺はもちろん構わんぞ。 本当にいいんですか? 嬉しい! E しかし、そんな些細なことでいいのか?
もっと何かあるんじゃないのか? A いえ、いいんです! 私にとっては
些細なことではありませんから! C 何気ない日常をお父様と共に過ごせるだけで
私は本当に幸せなんです! G ……こんな日が来るなんて夢みたいです。
バチが当たりそうで怖いくらい。   A お前はずっと頑張ってきたんだ。
バチなんて当たるはずないだろう。 ! C 今のお前はひとりじゃない。
自分だけで何かを背負う必要はないんだ。 "
 お父様……。 # Q これからは、もっと俺に甘えてくれていい。
そうしてくれたほうが、俺も嬉しいしな。 $ 9 では、普通の親子みたいに
甘えてもいいのでしょうか……? % # 俺たちは親子なんだ。
当然だろう? & 7 ありがとうございます、お父様!
これからは一緒に……。 ' - ああ。
一緒に、運命を変えていこう、ルキナ。

せいっ! でやーっ!! はぁーっ! たあああっ! 1 はぁ……はぁ……。
今日はここまでにしておくか。 C はぁ……はぁ……そうだな。
お前との手合わせは、普段の倍は疲れる。 S しかし、こうして手合わせを重ねるうちに、
お前の剣筋が少し見えるようになってきた。 E これまではずっと互角の勝負だったが、
次はお前に勝てるかもしれんな。 I なに? そうはいくか! 俺だって
白夜流の剣術に体が慣れてきたところだ。 E 見慣れない構えに最初は戸惑ったが、
今ならいくらでも対処法があるぞ!      C 言ったな? 俺とてイーリス流の
剣術のクセは、すでに見切っている!
  ………………。 ………………。 # ……ははっ! 楽しいな、リョウマ。
  そうだな、クロム。実に楽しい。 = 未知の剣術と対峙することが、
こんなにも楽しいものだとはな。 O ああ、なかなか経験できることではないし、
互いに得るものも大きいと感じている。 = リョウマの剣術は、正確な立ち回りで、
的確に隙をついてくる。 G 俺も少しは、お前のようなやり方を
意識したほうがいいのかもしれないな。 O いや、千変万化に応ずる自在の剣技こそ
クロムの持ち味……変える必要はあるまい。 K 鍛錬だけでは決して身につけられない、
経験に裏打ちされた妙技だと感じたぞ。 9 はは、リョウマにそこまで
言ってもらえると自信がつくな。 = だが俺の剣は、単に経験を重ねてきた
結果というだけじゃない。 G 守りたい者たちの存在、仲間との絆が
俺をここまで成長させてくれたんだ。 絆か……俺も同じだ。 A きょうだいや仲間との絆があれば
厳しい鍛錬が苦になることもない。 C 過酷な闘いに身を置くことになっても、
怯まず奮い立つことができる。 C ああ、それこそが絆の力だ!
この世界に来てからも多くの仲間を得た。 = 彼ら一人ひとりとの絆が、
また俺を強くしてくれることだろう。 G もちろん……リョウマ、お前との絆も
俺にとってはかけがえのないものだ。 ; ふっ、キザな台詞を。
……だが、俺も同じ気持ちだ、クロム。 ; お前ほどの者と剣友になれて、
本当によかったと思っている。 C 剣友か……いい響きだな。
お前との絆があれば、怖いものは何もない。   # ああ、俺たちなら何だってやれるさ。 ! O 見ていてくれ。俺はお前と磨いたこの剣で、
この先も仲間たちを守り抜いてみせる。 " ; 俺も、大切なきょうだいや仲間に
二度と手出しはさせないさ。 # E ……ところでリョウマ、話している間に
疲れも取れてきたんじゃないか? $ % ならばもう一本、手合わせしておくか! % 望むところだ! ……いくぞ!!

カムイ、カムイ?
どこにいるの、カムイ? S カムイを探しているのか? さっき届け物を
頼んだんだが……もう帰ってくる頃だろう。 ) 届け物を頼んだ……?
ねえ、クロム……。 O それでもし、あの子に何かあったら、私は
あなたをどうするかわからないわよ……? ) なに……!?
いや、ちょっと待ってくれ。 M 待たないわ。いくらクロムと言えども、
カムイを危険な目に合わせたら許せない。 ? 悪かった。だが、傷つくと
決まったわけじゃ……おーい、カミラ? G ああ……あの子、迷子になってないかしら?
転んで怪我をしてないかしら?      O まるでリズが初めてひとりで出かけたときの
フレデリクを見ているみたいだな……。
 S 万が一、あの子が敵に見つかりでもしたら、
そいつらを皆殺しにしても足りないわ……。 1 み、皆殺し?!
カミラは……さっきから物騒だな。 ; そう? きょうだいのことを心配するのは
当然のことでしょ?
 G だが、カムイも子どもじゃないんだ。
そこまで気をもむ必要はないだろう? C そうかしら。フレデリクだって、
あなたのことで散々心配しているわ。 ? それは……そうかもしれないが。
あいつだって、やりすぎなんだ。 I この間なんて、出かけることを伝え忘れて
帰ってみれば小言と説教の嵐……。 7 あら、何がいけないのかしら。
臣下として当然でしょう? C ちょっとくしゃみをしただけで、
襟巻きを20本も買ってくるし……。 - ああ、優しいのね。
失くしても安心じゃない。 I 俺がちょっと自分で何かしようとすると、
仕事を取るなと言い張る始末……。 K クロムの顔を描いた絵を、みんなの天幕に
貼りつけたこともあるって聞いたわ。 Q 「クロム様絶対死守」という標語つきでな!
あのときは恥ずかしくて死ぬかと思った。 M そんなフレデリクを、あなたはどう思うの?
まさか迷惑なんて思ってないわよね? G まあ……基本的には感謝しているな。
長い付き合いだし、信頼もしている。 ; だが、俺が出かけるときには、
どこにでもついてくるし……。 I ついていくなんて当然でしょう?
私はできるだけ密着するようにしているわ。 5 あなたがカムイだとしたら、
ほら、こんな感じに……。 / お、おい!
実演しなくていいから、離れてくれ! S あらあら……赤くなっちゃって可愛いわね。
寄り添って歩くのはお気に召さないかしら? % そ、そういうことではなくてだな……! K 仕方のない子ね……。それじゃあ次は、
優しく抱き締めてあげましょうか……?   = なっ……待て、何を言ってるんだ、カミラ!
それは流石に……! ! O うふふ……冗談よ。私はカムイ一筋だもの。
照れちゃって本当に可愛いわ、クロム。

あっ、クロムさんだ!
ねえねえ、一緒に遊ぼうよ! E エ、エリーゼ!? ……い、いいぞ。
どこからでもかかってくるといい。 K ……どうしたの? 変なクロムさん。
あのね、あたし、かくれんぼがしたーい! ? それは構わないんだが……。
何か罠を仕掛けたりしていないよな? C わ、罠!? そんなことしないよ!
せっかく遊ぶのに危ないじゃない! = ……そ、そうだよな。安心した。
普通は、そういうものだよな。 G これがリズだったら、間違いなく何かしらの
いたずらが待っているんだが。 / いたずら!?
リズのいたずらって、どんな……?      K そうだな……。俺の隠れそうな場所に
落とし穴を掘ったり、蛙を放ったり……。
 I あはは! リズ、やっぱり面白ーい!
クロムさんとリズは、仲良しなんだね! ; あたしも、おにいちゃんたちとは
すっごく仲良しだけど……。 ! いたずらなんて、したことないよ!
 Q 普通は、そうだと思う。お前とリズは、最初
似ていると思ったが、まったく違うしな。 M 最初はあたしも、マークスおにいちゃんと
クロムさんが似てるかもって思ったよ。 でも、ぜーんぜん似てなかった! E クロムさんはマークスおにいちゃんより、
ずーっとお茶目さんだもんね! 9 お、お茶目!?
俺がお茶目というのは、どの辺がだろうか。 S えっとね……訓練中にお城の壁を壊したり、
食べたら倒れちゃうような料理を作ったり? 5 マークスおにいちゃんは、
絶対そんなことしないよー! ! むう……確かに、しないだろうな。 K しかし、壁を壊してしまったのは、
筋力を鍛えるために必要なことだったんだ。 M えっ、そうなの!? じゃあ、あたしも
壁を壊して訓練したら、強くなれるかな? I どうだろうな。毎日努力を続けていれば
エリーゼにも力がつくかもしれんぞ。 K ほんと!? じゃあ、あたし頑張るよ!
よーし、これから壁を壊しまくるぞー! ; ははは。意気込みはいいが、
壁をあまり壊さんほうがいいぞ。 E そうだね。マークスおにいちゃんに
見つかったら、すっごく怒られそう! E 王族とはかくあるべき、とか言って、
いっつも厳しい顔してるんだもん。 E こっちもクロムさんとリズみたいに、
仲良く遊べたらいいのになあ……。 5 頼めば遊んでくれるさ。
妹が可愛くない兄などいない。 G そうかな? 眉間にシワをぎーって寄せてる
険しい顔のおにいちゃんでも? M もちろんだ! マークスだって、いつも
険しい顔をしているわけじゃないだろう?   A うん! マークスおにいちゃん、
ああ見えて、とっても優しいもん! ! E それなら頼んでみろ。今日のところは
俺が代わりに付き合ってもいいが。 " I ほんと? やったー! 実はあたし、
みんなで遊べる新しい遊びを考えたの。 # M まだ、一度も試したことないんだけど……
クロムさん、一緒にやってみてくれる? $ 7 ああ、何でもやってやるぞ。
それは、どんな遊びなんだ? % I 歌を歌いながらお花を摘んで、その花で
冠や首輪をキレイに編み上げる競争! & = ……を、踊りながらやるの!
さあ、早速やろう? クロムさん! ' A な、何だその遊びは……!?
これはリズより手強いかもしれん……!

くっ……前に出過ぎたか? クロム!
無事かい! + ああ、すまない。
……! マルス、後ろだ! 7 ありがとう。
助けにきたのに、逆に助けられてしまって。 いや、元はと言えば俺のせいだ。 ; クロムのせいでは……。
ともかく、今はここを切り抜けよう! ああ! ? 先程は助かった。どうも俺は戦いとなると、
先走ってしまってな。      A それに引き換え、マルスは常に仲間を
気づかって動いてくれている。
 A ぼくはただ、共に戦う仲間が犠牲になるのを
見過ごせないだけだよ。 - クロムこそ戦場では、
いつも勇敢じゃないか。 9 まるで、アリティアの建国者、
アンリ王その人のようだよ。
  アンリ王……? M そんな存在と比較されるのは、畏れ多いな。
とても俺はそんな器じゃないが……。 E いや、きっと、アンリ王のように、
何かを成し遂げる力を持っているよ。 = それを言うなら、マルスも
古の英雄王たる立派な人物だと思う。 そうかな……。 K ああ。帰ったらみんなに自慢できるぞ。
俺はあのマルスと共に戦ったんだ、と。 M でもぼくは、先程もあなたを助けることに
夢中で、自分の危険に気付けなかった。 C みんなの思う英雄王として、相応しい
働きができず申し訳ないと思う。 それは違う!! 7 クロム……? ごめん、
気に障ることを言ったのなら―― いや、謝るのは俺のほうだ。 E 俺は、俺たちは、英雄王という名前や、
伝説に期待しているんじゃない。 C 今のマルス自身を見て、信じているんだ。
お前は英雄王たる人物だと。 % だから、そんなことを言わないでくれ。 G クロム……。ありがとう。そんな事を
言ってくれたのはあなたが初めてだ。 I それでも、今のぼくはその伝説の英雄王には
まだ、遠く及ばないと思うんだ。 マルス…… M でも、それを申し訳ないと思ったり、
君たちに遠慮したりするのはもうやめるよ。 = そして、いつか英雄王という名に恥じない
人間になってみせる。   9 それを、今ここで誓うよ。
ぼくの目の前にいる、あなたに。 ! I ああ……! 俺も誓おう。お前のように、
優しく、勇敢な人間になることを。 " ; 時代を越えた、お前との絆があれば、
きっと成し遂げられる。 # 7 互いの未来のため……
次の戦いも、力を合わせて勝とう! $ / ああ、ぼくらの剣で、
道を切りひらいていこう!

リズさん、そこにある弓を、こちらに
持ってきてもらえますか。 - はーい。あ、こっちにある剣は
どうしよっか? K あ、それはまだ手入れをしていないので
そこに置いたままで……きゃーーーっ! ど、どど、どうしたのルキナ!? E むむ、虫が……! ものすごく大きくて、
わさわさしている虫が……!! ひっ!? えっ、どこどこ!? A リズさんの足元です! 
待っていてください、すぐに私が倒します! M 足元っ!? ……きゃああっ! なにこれ!
わきわきしてる!! 気持ち悪い!!      9 リ、リズさんに手出しはさせません!
……運命を変えます!
 G 待ってルキナ! それ、お兄ちゃんの
剣だけど、怒られちゃわないかな!? I ……お、お父様の剣でしたか!? ならば
虫退治の道具になどできませんっ! 5 きゃーっ! そうこうしてる間に
ルキナの足元に……!
 1 へっ!? きゃっ、
こっちに来ないでくださーい! O うう、き、気持ち悪いよお……! で、でも、
わたしが倒すしかないんだよね……! いくよ……必殺! ? リ、リズさん、あまり斧を
振りかぶらないでください! 天幕が! + ええっ!? あ、ほんとだ!
危なかったあ! Q ……かくなる上は、このマントを犠牲にし、
敵を包んで自由を奪い、粉砕しましょう! = そ、そんなぁ! そのマント、
二度と使えなくなっちゃうよ!? ? リズさんには指一本触れさせません!
さあ、覚悟っ! ……あれ? E ……虫、いなくなりましたね。
天幕の隙間から出ていったのでしょうか。 = そっかあ……よかったあ……。
はあ……どっと疲れたよお……。 5 はい……ここ最近で一番に
疲れたかもしれません……。 Q リズさんには迷惑をかけてしまいましたね。
やはり、次は私が仕留めます。滅殺です。
 ……ふふっ。 ! あっ、私の覚悟を笑ったんですか? I 違うよー。大騒ぎしたのが楽しくて、つい。
ルキナだって笑ってるじゃない。 + そうですね。
なぜか楽しくなってしまって。 I ですが、その原因が虫と言うのだけは
耐え難いです。昔から虫は苦手で……。 G あはは、きっとそれはわたしに似たんだよ。
わたしも、虫は大嫌いだもん。 G へへっ、こうしてるとなんだかルキナと
家族って感じがして、嬉しいなあ。   9 ……! 家族、ですか……。
……ふふっ、私も嬉しいです。 ! K ねえねえ、もっと似てるとこはないかな?
好きな食べ物とか、得意なこととか! " ? 親戚同士なんだし、もしかしたら
もっと似てるところがあるかも! # K そうですね! リズさんとは、もしかすると
似た者同士なのかもしれ…………。 $ M どうしたの、ルキナ? え、わたしの
足元……? きゃーっ! また虫がー!!! % 7 ま、まま任せてください、リズさん!
今度こそ私が……!

はあ、今日も疲れたな……。
明日も早いし、早く休まないと。 A ……ん、視線……!? こんな夜に……。
誰だ!? どこにいる!? ) ……う、うわあっ! 
て、天井に顔がっ! わーい! いたずら大成功! - うわあああああっ!
な、何だ!? 敵か!!? ! タクミさん!?
リズだよ、リズ! リズ!? ……リズか。 ; まさか、あんたのいたずらなのか?
寿命が縮むかと思ったよ。      7 ごめんね。まさかここまで
驚くなんて思わなかったから。
 ? 夜中に急に現れたら誰だって驚くだろ。
それに、天井のあれ、何? M ああ、あれは前にフレデリクが描いた
お兄ちゃんの似顔絵だよ。そっくりでしょ? E あれがクロムの似顔絵だって……?
ちょっと生々しすぎやしないか……?
 ? ……とにかく! もう金輪際、
こんないたずらはしないでくれる? ? わかった! 今度から、
もうタクミさんが嫌がることはしないよ! 5 ……その台詞、前にも聞いたような
気がするんだけど。 あれ、そうだったっけ? 7 うん。僕の髪紐を、
花柄のリボンにすり替えたときだよ。 A 僕はそれに気づかないで、
すごく恥ずかしい思いをしたんだからな。 A あー……そうだったね。
ごめんなさい、嫌な思いさせちゃって……。 C つい、いたずらしちゃうんだ……。
でも、もうやめます。約束します。 A え? はあ……そんなに落ち込むなよ。
僕も言い過ぎたよ。ごめん。 ; でも、あんたはどうして、
そんなにいたずらばかりするんだ? Q タクミさんとは仲良くしたいけど、なんだか
いつも、ピリピリしてるように見えたの。 I 話しかけづらくて、それで、いたずらすれば
話す機会ができるかなって……。 O なるほどね……むしろ僕は警戒してたんだよ。
こうして毎回いたずらしてくるから。 O 僕だって、もっと仲良くしたかったから、
普通に話しかけてくれたらって思ってた。 / いたずらじゃなくて、
気軽に話しかけてきなよ。 % そしたら別に、怒ったりしないからさ。 うん……そうだね。
よかった! = いたずらしたから警戒して、
警戒してるからいたずらして……。 9 わたしたち、おかしなことで悩んでたんだね、
タクミさん!   A もう、いたずらは絶対しないから……
これからは、いっぱい話そう! ! C ああ、そうしよう。じゃ、
和解もしたことだし、一緒にお茶でも飲む? " 9 白夜の茶葉が少しあったはずだから、
ちょっと待ってなよ。 # A うん、わかったよ。あっ、タクミさん!
言い忘れてたんだけど……! $ G え? 何? 急いで戻るから、
そのへんの本でも読んでうおああああああ! % Q そこに落とし穴があるから気をつけてって
言うつもりだったんだけど……遅かったか。 & = で、でも、さっき仕掛けたいたずらだから、
許してくれるよね? ' / ああもう、
許すから早く引き上げてくれよーっ!

どうしたの、サクラ?
元気ないね。 K す、すみません……。さっきの闘いで
私、何も役に立てなかったと思って……。 K えーっ! そんなことないよ! サクラは
みんなの傷を治してくれたじゃない。 E サクラがいなかったら、わたしだって
やられちゃってたかもしれないし! O でも、私は前線に立つのが怖いんです。
リズさんは敵に立ち向かえて、すごいです。 1 うーん、わたしだって、
怖くないわけじゃないよ。 7 っていうか、怖いと思わなかったことなんて
一度もない。 そう……なんですか?      9 なら、どうしてリズさんは
怖さに打ち克てるんですか……?
 A うーん、そうだな……。わたしは、
黙って見てるのが嫌なんだよね。 K 目の前で大事な人がやられそうなときに
何もしないなんて、耐えられないもん。 I た、確かに、兄様や姉様のためと思えば
少しだけ、勇気が湧いてきます……。
 K お兄ちゃんも、危なっかしいところが
あるからね、わたしがついてなきゃって。 3 え? クロムさんって、
危なっかしいんですか……? C そうそう! ちょーっと目を離すと
すぐどこかに走って行っちゃうし。 A ルフレさんと出会う前なんて、
戦い方が力押しで大変だったんだよ。 M ふふ……なんだか意外な感じがします。
落ち着きのある方のように見えますから。 M えー、全然! この間の戦いのときだって
ひとりで敵に突っ込んでいったでしょ! O ちょっと敵に囲まれたりすると、俺が囮に
なって敵を引き付ける、とか言い出すし! 3 ふふっ……なんだか、
アクア姉様みたいですね……。 1 え? サクラのお姉ちゃんって、
他にもいたの!? 7 あっ……そうなんです。
もうひとり、姉様がいるんです。 Q 自分の身を顧みずに敵を陽動したり、相手に
真っ直ぐ向かっていったりする人で……。 3 普段は、穏やかで聡明な
優しい姉様なんですが……。 ? そうなんだあ……なんだか、
わたしのお姉ちゃんにも似てるかも。 9 えっ? リズさんにも、お姉様が
いらっしゃったんですか? O うん! お姉ちゃんは、優しくて穏やかで
芯が強くて……ずっと、私の憧れなんだ。 3 いつかわたしも、
あんなふうに、なれたらなあ……。 ? ……私も、アクア姉様みたいになれたら、
素敵だなって思います。 S サクラならなれるよ! いつも優しいけど、
いざって時はどんどん進んでいっちゃうし! S そ、それならリズさんだって、信念を持って
戦場に出てらっしゃるじゃないですか……!   G 優しいけれど芯が強くて、きっと憧れの
お姉様のようになれると思います! ! ? そうかなあ……。でも、
サクラが言うなら、頑張ってみようかな。 " C もっともっとお姉ちゃんに
近づけるように、サクラも一緒に頑張ろう! # = はい! 一緒に、姉様たちのような
素敵な人を目指しましょう!

マークスさーん! いいところに!
マークスさんって、すごく背が高いよね。 K フレデリクやリョウマさんも背が高いけど、
やっぱマークスさんが目立つもん。 ) そうか。
……やはり、威圧的に見えるか? O あ、ううん、そういう意味じゃなくて。
どうやって身長を伸ばしたのか聞きたいの! ? わたしももっと大きくなりたいのに
ちーっとも背が伸びないんだ。 確かにリズはちんまい……。 ちんまい言うな! 1 と、クロムが言っていてな。
……すまん、クロム。      A もうー! お兄ちゃんたら、
マークスさんにまでそんなこと言って!
 ? しかし、私も子供の頃は
早く大人になりたいと思っていたものだ。 G わかる? さすがはマークスさん!
わたし、大人の女性になりたいんだよ。 O そう、お姉ちゃんとか……あとはカミラさん
みたいな、美人で素敵なレディに……。
 = そのためには、まず身長を伸ばすことが
第一の条件だと思うの! M なるほどな。そういえば以前、エリーゼにも
似たような質問をされたことがある。 O だが、背を伸ばす方法と言われても、私は
特別なことをしていたわけではないのだ。 = えーっ、本当に何もしてないの?
何か、思い当たることはない? O 手足を別々の馬に縛りつけて引っ張るとか、
背の高い人の爪の垢を煎じて飲むとか! し、していないぞ……。 C ……強いて言うなら、幼い頃から訓練をし、
よく体を動かしていたな。 M あとは……通説ではあるが、偏食すると
身長が伸びにくい、と聞いたことがある。 % リズは、食べ物が偏ったりしてないか? ? ぎくっ。実は、その……、
わたし、好き嫌いが結構あるんだよね。 5 臭いの強い食べ物が苦手で……。
特にダメなのは、熊! ) 野営とかすると、熊を狩って食べるんだよ? A 固いし、獣臭いし……、
あんなの、か弱い女の子の食事じゃないよ! M ほう、熊の肉ならば食べたことはあるが、
あれは脂が乗っていて、美味だったぞ。 E うそお!? まるでルフレさんみたいなこと
言うんだね、マークスさん! Q なんなら今度、熊肉の調理法を教えよう。
臭みを取って煮込んだものは最高に美味い。 9 うーん……、それ食べたら、
熊みたいに大きくなれるかな? 9 かもしれんな。
熊のようになったリズなど想像できないが。 5 もうー。熊のようになるのは
身長だけでいいんだよー!   A それじゃ、教えてくれたこと全部
実践するから。楽しみにしててね! ! I 訓練して体を動かして熊肉を食べて……
マークスさんなんてすぐ追い越すよ! " Q そしたら、ちんまいマークスさんの眉間の
しわを、上からぐりぐりしちゃうんだから! # 1 ちんまい私、か。
ああ、リズならきっとなれるさ。 $ A 私も負けてはいられんな。
暗夜の王子としてもっと成長しなくては。 % E ええー!? マークスさんはこれ以上
おっきくならなくていいんだよー! & C ふっ……背の高さのことではない。
リズの成長、楽しみにしているぞ。

ねえ、リズ……。どうしたら、
早く大人になれるのかな。 O えっ、どうしたの、いきなり。そんなの、
わたしが知りたいくらいなんだけど……。 I そうだよね……。実はね、さっき外で
遊んでたら、泥だらけになっちゃって。 Q カミラおねえちゃんが服を洗ってくれたの。
でも、子供らしくて可愛いわねって……。 5 ああ、だから、早く大人になりたいって
言ってたのね。 S うん。あたし、カミラおねえちゃんみたいな
美人で優しくて、素敵な大人になりたいの! G カミラさんかー……。素敵だよね。
実は、わたしにもお姉ちゃんがいてさ。 I あんなふうに綺麗で優しいレディに
なりたいなーって、ずっと憧れてるんだ。      A あっ、リズもなの? えへへ、
おねえちゃんって、憧れちゃうよね。
 ; どうしたら、早くおねえちゃんたちみたいに
なれるのかなあ。 K あ、この間フレデリクが、背を伸ばすには
早く寝るといい、って言ってたんだ。 Q だからいつもよりちょっと早く寝るように
してるんだけど……どう、背、伸びたかな?
 % うーん……ごめん。
全然わかんない。 1 そっかー。
まあ、そんな簡単にはいかないよねー。 ? あ、でも、逆に、ちょっと夜更かし
してたほうが大人っぽくない? ; 確かに! 大人って、夜中に
お酒とか飲んでるイメージかも。 ; じゃあ、今夜、暗くなってから、
こっそりふたりで会わない? ; お酒は無理だけど……、
お菓子でも食べながらお話しようよ! - うわー、楽しそう!
早く夜にならないかなー! Q ……そうだ! 今度、カミラおねえちゃんに
お化粧を教わる約束してるんだけど……。 A リズも一緒に教わらない?
レディになるには、お化粧は必要でしょ? 5 わあ、大人っぽい! 教わる教わる!
いつがいいかな? Q うーん、早いほうがいいよね? いつまで
この世界にいられるのかわからないし……。 C そっか。わたしたち、いつかは
それぞれの世界に戻っちゃうんだよね。 # そしたら、もう、会えないのかなあ。 ; えー! そんなのイヤだよ!
せっかく仲良くなったのに……。 9 わたしもイヤだよー!
……そうだ、エリーゼ、約束しない? 5 元の世界に戻っても、
いつか、きっと会いにいくって。 ? ……! うん、約束する!
あたし、絶対にリズに会いにいくって! I じゃあ決まりね! その頃には、
わたしたち、大人のレディになれてるかな? O なれてるよ! カミラおねえちゃんみたいな
大人になって、驚かせちゃうんだから!   Q 早く見たいなー。大人になったエリーゼは、
きっと、すっごい美人さんになってるよ! ! えへへ、そうかな? " ; でも、リズのほうが美人かもしれないよ!
今から楽しみだね! # うん、すっごく楽しみ! $ 1 わたしたち二人とも……
素敵なレディになろうね!

ルキナ様、どうぞ、紅茶です。
あ、こちらはお茶請けです。 ありがとうございます……。 K 天幕の穴は先程、塞いでおきましたからね。
出入口の雑草も抜いておきました。 9 あの、そこまでしていただかなくても、
私、大丈夫ですよ。 M 臣下の務めですから。夜は冷えますので、
今はマフラーを編んでいるところです。 E あっ、編み物なら私もできますよ。
じゃあ私はお父様のマフラーを……。 ああっ、その棒を抜いては! ' えっ? あっ!
マフラーがほどけ……。      1 動かないでください!
体に糸が引っかかって……!
  きゃあーーっ! 毛糸玉がっ!! K すみません、フレデリクさん。私のせいで
マフラーも糸もぐちゃぐちゃに……。 9 いえ、私が驚かせてしまったからです。
申し訳ありません。
 I ですが、王族であるルキナ様にこのような
雑用をさせるわけにはいきません。 / どうか、今後は
控えていただけないでしょうか。 C ……でも、フレデリクさんは、いつ見ても
忙しそうにしていますよね? A あなたの力は、誰よりも信頼してます。
だけど、手伝いたいんです! 3 そういうところは、クロム様譲りですね。
ふむ……。 M ……もしや、私の負担が軽くなれば、
その分クロム様を守ることに繋がると……。 3 心のどこかで、
そう考えているのではありませんか? = えっ……? それは……
……確かに、そうなのかもしれません。 K 私が現れてから、フレデリクさんの
お世話する対象が増えてしまいましたから。 それは当然です。 Q ルキナ様をお守りすることは、クロム様を
お守りすることと同じくらい大切ですから。 O ですが、それでクロム様のほうが疎かになる
ようなことはありませんよ。絶対です。 A フレデリクさん……。よかった。
その言葉を聞いて、安心しました。 = 貴方は、誰かに頼るということが、
苦手なのかもしれませんね。 M それは……私は、お父様の娘として、
皆を、守らなくてはいけませんでしたから。 3 私が、誰かを頼りにするようでは、
いけないと……。 % 今は、頼っていいんですよ、ルキナ様。 / ここには私の他にも、
頼れる仲間が大勢います。 = ですから、ルキナ様も堂々と
私に世話を焼かれていてください。   I ……はい、ありがとうございます。
よろしくお願いします、フレデリクさん。 ! K でも、お手伝いはさせてください。
純粋にやりたいなと思って……ダメですか? "
 それは……。 # あの……お願いします。 $ 9 …………まったく。
貴方にそう言われたら、断れませんね。 % I ありがとうございます。そうと決まれば、
まずは一緒に、編み物しませんか! & I ええ、いいですよ。では折角ですから、
私が考案した秘技を伝授しましょう。

傷薬は、と……。
これだな。……うむ、問題ない。 7 ヒノカ王女!
そのような雑用、私がやっておきますから! 9 ああ、フレデリクか。
すまない、じゃあそっちの棚を頼む。 K ……承知しました。しかしヒノカ王女は、
雑務にとても慣れておいでですよね。 E 普通、こういった仕事は、臣下に
任せるべきものなのではありませんか? M そうかもしれん。私にも、アサマとセツナと
いう臣下がいるにはいるのだが……。 ; ふたりとも、あまりそういう仕事は
向いていないからな……。 I まさか、臣下が仕事をしていないのですか?
洗濯は? 基本中の基本ですが。      Q 洗濯物に絡まって一緒に流されるセツナを、
私が回収にいく未来しか見えないな……。
 E 洗濯物と一緒に流される……!?
何をどうしたらそのようなことに……! I 私にもわからない。が、自分でやったほうが
いいという判断にもなるだろう? M し、しかし、日々の掃除や片づけは?
まさか、それさえもヒノカ様が自ら……!?
 O 当たり前だ。セツナにやらせれば、逆に
崩壊するのはもう想像がつくと思うが……。 K アサマになど、もっと任せられん……。
あいつは、私の粗探しが大好きなんだ! S 部屋が少しでも散らかっていようものなら、
ニヤニヤしながら嫌味を言ってくるし……。 Q 寝具が乱れていれば、姫君のくせに寝相が
悪いんですねーなんて、ネチネチネチネチ! 3 なんと……!
主君に対して、そんな不遜な態度を!? G ああ……。ともかく、そういうのは
もういいんだ。だから、私が全部やる。 M なるほど……。私の予想だにしないような
臣下が存在することは、わかりました。 M 大変なご苦労をなさっていたのですね。
雑務に慣れていらっしゃるのも道理です。 O しかし、悪いことばかりではないんだ。
戦になれば、非常に頼もしい二人だし……。 % つまり、彼らの働きに満足していると? ? まあ最初は、もう少し有能な者がよかったと
思ったこともあった。 O だが彼らの面倒を見なければと思うからこそ
普段以上の働きができる気もするんだ。 I ですが、やはり主君に雑務など……。
……まさか、小石拾いも王女ご自身で? 小石拾い? O 天幕の周りの雑草除去や、早朝の火起こし
なども、すべてヒノカ王女の仕事ですか? G い、いったい何の話だ? まさかお前は
そんなことまでやっているのか!? 3 ええ、クロム様に仕える者として、
当然の仕事です。 3 そ、そうなのか……。
フレデリクは、臣下の鑑だな。 O 主君のための仕事なら、どんなことでも自ら
立派にやり遂げる、素晴らしい臣下だ。   K そうありたいと努力している身としては、
ヒノカ様のお言葉、感激の至りです! ! S ですが、臣下の代わりに雑務をすべてこなす
ヒノカ様と比べれば、霞んでしまいますね。 " M 貴方のような度量のある主を持って、
その臣下たちは本当に幸せだと思いますよ! # ? ふふっ、だといいがな。
お前の言葉だ、素直に受け取っておこう。 $ O これからも、私が主君として成長できるよう
フレデリクの目で見ていてもらえるか。 % E もちろんです。私の臣下としての働きも、
ご覧になっていてくださいね。

見事な腕だな、フレデリク。 / 先程の闘いでは、
つい目を奪われてしまったぞ。 Q 光栄です。マークス王子も、お見事でした。
さすがは暗夜最強と謳われるお方ですね。 K いや、まだまだ私は経験不足だ。皆を
守るためにも、もっと強くならねば……。 ; そうだ、今からお前に手合わせを
頼んでも構わないだろうか? C 暗夜とは違うイーリスの剣術を、
少しでも多く学んでおきたいと思う。 O ええ、喜んで。暗夜の剣術は私にとっても
興味深いです。ぜひ、高め合いましょう。 3 礼を言う。
至らぬ点があれば、遠慮なく言ってくれ。       お任せください、マークス王子。
 3 ……ふう。フレデリク、
何か気になる点はあったか? 9 そうですね……、
強いて言うならば、マークス王子は……。 1 少し、形にとらわれ過ぎているのかも
しれません。
 K 言われてみれば、決まった流れで敵を
追い込もうとすることが多いかもしれん。 G 敵の動きをもっと見て、技の流れを
変えていくべき、ということだろうか? A 以前のクロム様は形を重視せず、
自由な剣筋で戦っておられました。 I しかし、それではひとつひとつの技が
安定せず、剣筋も雑になりがちでした。 # つまり、今のマークス王子と逆です。 K なるほどな。正しい形と臨機応変な動きの
バランスこそが重要、というわけか。 = はい、仰るとおりです。
すみません……口が過ぎたでしょうか。 M いや、構わん。最近は、誰かに指導を頼む
ことがなかったから、良い機会だった。 - マークス王子は
たいへんな努力家なのですね。 G ……私は天才ではないからな。努力をして
力をつけるしか手段がないんだ。 A 努力を続けられるということも、
ひとつの才能ではないでしょうか。 9 その点で、マークス王子は間違いなく
天才だと思いますよ。 = ふっ……そう言われては、
なおのこと努力を重ねねばならんな。 ; ふふっ、そうですね。ですが、
あまり無理はなさらぬように。 Q ありがとう、フレデリク。ためになったぞ。
クロムの剣の腕にも頷けるというものだ。 + マークス王子の腕も
素晴らしいものですよ。 / 先日お教えしたばかりの
イーリスの剣術が……。 - 見事に暗夜の剣術と
組み合わさっていました。 ; 次に手合わせをするときまでに、
さらに鍛錬を積んでおこう。   = ふふ、私もイーリスの騎士として
負けるわけにはいきませんね。 ! C ……こうして、お前と親交を結べたことは
私にとって実に幸運だった。 " G 以前はよく父と手合わせをしたものだが
最近はその機会もとんとなくてな。 # ? だから、これからもできる限り
訓練に付き合ってくれると嬉しい。 $ Q そのように言っていただけるとは光栄です。
今後も、私の精一杯でお応えしましょう。 % ああ、よろしく頼んだぞ。

フレデリク、あなた、何をしているの?
小石を拾っているようだけど……。 I ええ、クロム様の通られる道から
ご移動を妨げる障害を排除しておりました。 G まあ! 前から思っていたけれど、あなた、
クロムのことが大好きなのね。 S その言い方は誤解を招きます、カミラ王女。
あくまで臣下としてお慕いしているのです。 E あらまあ……。臣下として、ね。
他にはどんなことをしているのかしら? O 例えば、クロム様がお出かけになる際は
行き先を把握し、事前に経路を巡回します。 M そして滞りなく用事を済ませられるよう、
店や食堂などの予約も取っておきます。 K 当日は密かに尾行して後方を警戒し、
必要に応じて先回りして緊急事態に対応。      I この私で事足りる用事であれば、
先に済ませておいて差し上げることも……。
 M 流石ね、フレデリク。だけど私だって、
カムイにはいろいろしてあげているのよ。 I カムイに危害を加えそうな存在は、
敵から羽虫まで残らず殺しているし……。 A カムイが常に清潔でいられるように、
洗濯物も私が洗っているのよ。
 C なんなら、一緒にお風呂に入って
私が全身洗ってあげたいくらい……。 Q ……何たる不覚。私としたことが、主君の
お背中を流して差し上げたことがないとは! I 気づかせてくださり、感謝いたします!
さっそくクロム様を温泉に誘います! 5 ……フレデリク。
あなた、なかなかわかっているわね。 ? そんなあなたを見込んで
ひとつ相談があるんだけど、いいかしら。 + ええ、もちろん。
喜んで力になりましょう。 ? 私、カムイをもっと喜ばせたいのよ。
あなたに何か良い案はない? 1 何をしたら、
カムイがもっと喜んでくれるかしら。 そうですね……。 M 例えば、戦闘時はカムイ様を讃える歌で、
気分を盛り上げて差し上げるとか……。 C 苦戦していれば「カムイ様絶対勝利」
と書いた旗を振って全力で応援。 M 勝利できた際には、全国民を招集して
三日三晩胴上げして祝うのもよいでしょう! 7 素晴らしいわ……!
あなたに相談して、正解だったわね。 ? そうだ、フレデリクも一緒にやりましょ?
きっとクロムも喜ぶわ。 C ええ、実は私も、我ながら良い思いつきだと
思っていたところでした。 7 ふふ、決まりね。
まずは旗の材料を買いに行きましょう。 ? 構いませんが、その前に石拾いを済ませても
よろしいでしょうか。 5 もちろんよ、わたしも手伝うわ。
カムイのためにもね。 I 一緒に草むしりもして、あの子を
傷つけそうな小虫も一匹残らず取り除くわ。   G それは妙案です。では早速、あちらから
お願いします。私はこちらを……。 ! K 思いを同じくするカミラ王女と一緒ならば、
すぐにでも片づけられるでしょう!

ろしいですか? レオン王子。 いいけど、急に何の用? 9 実は……私はずっとレオン王子に
隠し事をしておりました。      隠し事? ; ええ。お伝えしようかしまいか、
非常に悩んだのですが……。 E レオン王子と良き関係を築くためにも、
もう隠してはいられません……。 7 いったいどんなこと?
そう言われると気になるんだけど。 実は、レオン王子の……。       僕の……?
  法衣が裏返しです。 ……え?
わわっ……本当だ! I それとなくお伝えしたかったのですが、
最近も着衣の乱れは増すばかり……。
 ) どうしても言わずにはいられませんでした。 G もしかして、フレデリクが会うたびに
服装や流行の話をしてきたのは……! ? 私の力不足で、こうして指摘することに
なって申し訳ありません。 ) いや、こちらこそ気づけなくて悪かったよ。 G でも、僕とあんたの仲なんだから……
はっきり言ってくれてよかったのに。 ? 言葉をまっすぐに交わしてこそ、
真の仲間と言えるだろうからね。 ; わかりました。ではこの際なので、
仲間として申し上げます。 うん、何でも言って。 S レオン王子が行動を共にするようになって、
法衣が裏返っていたことは累計36回です。 E 一国の王子ともあろうお方が、さすがに
だらしなさすぎるのではと……。 K さ、さんじゅ……。いや、あ、ありがとう。
これからも遠慮なく指摘してくれ。 C ですが、それくらいのことでは、
私もこのように言ったりはしません。 それくらいのこと……!? 3 この前の朝は、鎧の上に寝間着を
着込んでおられ―― I なんで知ってるんだよ!? あの時は
誰にも見られず部屋に戻ったはず……! K それは、レオン王子に用があって、たまたま
お部屋の近くにいたものですから。 M 一昨日の朝は魔導書と間違えて、枕を持って
出歩いておられました。それに……。 ) そのことは……!!
ま、まだあるのか!? 3 一番驚いたのは、誰の物と間違えたのか、
女物の――   C フレデリク!! ……忠告ありがとう!
これからも、よろしく頼むよ! ! おや……承知しました。 " = では今後は毎朝、レオン王子の服装を
確認させていただきます。 # K クロム様のための草むしりの途中に、
立ち寄らせていただくのが良さそうです。 $ E いや、そういう意味じゃ……くっ。
毎朝……これを言われるのか……。
 % K ……わかった、頼むよ。……それでこそ、
真の仲間と言えるだろうからね……。

おや、カムイ王女。
洗濯をしていたのですね。 O はい。自分で洗ってみようと思ったんです。
でも、なかなかうまく洗えなくて……。 3 そうだったのですか。
……ちょっとお借りしますね。 C このような厚手の服は、畳んでから、
押すように洗うのがいいですね。 I えっ、畳むんですか!? 実は……、
洗濯をするのはこれが初めてなんです。 G 今までは、フローラさんやフェリシアさんに
任せっぱなしだったので……。 3 良い機会ですし、
ひととおり家事を覚えたいなって。 M ふむ……その方々は、名前から察するに
貴方に仕える女性騎士の方々でしょうか。      O ええと、騎士ではなくて、メイドです。
騎士ならギュンターさんという方がいます。
 K 他に執事のジョーカーさんもいて、
その四人にはいつも迷惑をかけっぱなしで。 K ……あの、フレデリクさん。もしよければ、
私に家事を教えてもらえませんか? E いいですよ。 私の技術と経験の全てを
カムイ王女にお教えしましょう!
 A 本当ですか? フレデリクさんに教われば
私にもできる気がします! C ふふっ、それは楽しみです。
それでは、洗濯から覚えていきましょう。 はい! よろしくお願いします! / ええ、こちらこそ。
まずは染みの落とし方です。 O 周囲を水で濡らして、染みの部分を摘んで
指でこするのです。やってみてください。 A 染みに指を……。こう、ですか?
ああっ、服が全部びちょびちょに! G 大丈夫ですよ。気にせず手全体で軽く
握ってから、指で撫でるように……。 5 うーん、うまくできませんね……。
軽く、握って……。 Q カムイ王女、ちょっと貸していただいても
よろしいですか? こうやって、こうです。 I あっという間に落ちてしまいました!
まるで魔道士ですね、フレデリクさん。 9 この程度、慣れてしまえばすぐに
できるようになりますよ。 C あ、あのー、フレデリクさん……。
あっ、私にもやらせ……ああ……。 S すごい……。ジョーカーさんたちと比べても
引けを取らないほど速くて、丁寧です……。 ; ……ふう、これでひととおり染み抜きの
作業は終わりました。 ? フレデリクさん……結局ひとりで
全部やってしまいましたね……。 E ああっ、すみません! いつもの癖で!
次の作業は一緒にやりましょう! はい……よろしくお願いします! I ところでカムイ王女、貴方の従者たちの
働きぶりを教えていただけませんか? Q 異国の執事やメイド、騎士が、どのように
主君のお世話をするのか、気になりまして。   G いいですよ! 私もフレデリクさんに
彼らのすごいところを伝えたいです。 ! I その方々も、カムイ王女が家事を修得して
帰ったら、驚くかもしれませんね。 " / ふふ……。
今から、皆さんの反応が楽しみです。 # O それにしても、こんなふうに楽しくお話し
しながら、家事まで教われるなんて……。 $ 5 フレデリクさんと仲良くなれて、
本当によかったです! % ; 私も、カムイ王女に頼っていただけて、
たいへん光栄ですよ。 & では、始めましょう!

マルス王子。
それは私が片づけておきましょう。 ああ、頼んだよ。 ; ……あ、すまない!
このくらいのこと、自分でやらないとね。 ? そんな、お気遣いなく。
このような仕事には慣れておりますので。 = ははは、ありがとう。
いつもの習慣でつい頼んでしまったんだ。 C ……なるほど、マルス王子のお側には
優秀な従者がおられたのですね。 え? どうしてそう思うんだい? M 信ずるに値する者が側にいればこそ、
憂いなく身辺のことを頼むことができます。      G おそらくマルス王子には、気が置けない
素晴らしい従者がいたのでしょう。
 A そういうことか。確かにぼくの周りには、
優秀な騎士たちがいるよ。 G 後見役のジェイガン、猪突猛進なカインと
冷静沈着なアベルの二人組……。 Q ぼくがここまでやってこれたのは、すべて
みんなが頑張ってくれているおかげなんだ。
 I カイン殿とアベル殿というのは、もしや
伝説の“猛牛”と“黒豹”では……? O 古の英雄王に仕えた、二人の騎士として
私の時代にもその名が語り継がれています。 G マルス王子と騎士の方々を結ぶ絆も、
並々ならぬものだったのですね……! M それはよかったよ。二人とも伝説に名を
残すに相応しい、素晴らしい騎士なんだ。 O でも、フレデリクも彼らに匹敵するくらい、
優秀で信頼に足る従者だと思うけどね。 K 君とクロムの関係も理想的じゃないかな。
息が合っていて素晴らしい主従だよ。 Q こ、光栄です……! しかし、理想という
意味ではマルス王子も負けておられません。 S 主としての度量、そして他者を認める立派な
お心は、まさに理想の主君と言えましょう。 S 褒め過ぎだよ、フレデリク。でも主君と共に
この世界に来た君が、少しだけ羨ましいな。 # 確かに、その点は幸運でしたね……。 Q せめて、この世界にいる間は、マルス王子の
従者に代わってお世話をさせてください。 K たとえ主従でなくとも、私とマルス王子との
間の信頼は不変のものですからね。 ! ありがとう。
それじゃあ頼むよ。 / ……あ、今のは
つい頼んだわけじゃないからね。 3 仲間として、君に力を貸してほしい
ということだよ。 A はっ、わかっておりますとも。
微力ながら尽くさせていただきます! 3 その代わり、ぼくも君のために
何かさせてほしいな。 = 君の仕事を手伝ったり、戦場では
共に戦い、助け合ったり……。 A 従者としての君でなく、仲間としての君と
共に歩んでいきたいんだ。   ……!
ありがとうございます! ! - マルス王子にそう言っていただけて
光栄です。 " I これからも欠かさずお世話をさせて
いただきます! もちろん、仲間として。 # O ははは、ありがとう。よろしく頼むよ。
これからも力を合わせ、乗り越えていこう。 $ ' はい。
仲間として、共に励みましょう!

Link to comment
Share on other sites

17 minutes ago, Corbin said:

Yep, the devs just revealed they're recording new supports right now.

Would you kindly provide a source?

1 minute ago, omegaxis1 said:

So with all these supports, what was with that interview saying that they wouldn't be able to do that? Clearly they can make a support with everyone.

Every character has a fully-voiced support convo with 6-8 people, which is reasonable. Every character having a fully-voiced support conbo with the 20 or so other characters, plus any future DLC characters, is less so.

Link to comment
Share on other sites

10 minutes ago, RotomGuy said:

Not that I don't believe you, but could you link please?

*facepalms* Crap, I forgot the link but I know it was from an official source. I'm so sorry.

Update: I just found the link 

https://www.famitsu.com/news/201709/24142607.html

Edited by Corbin
Link to comment
Share on other sites

1 hour ago, Azure Sen said:

Takumi/whomever support clean-up masterpost:

Takumi/Lyn: https://pastebin.com/ANZ0Wvhy

Takumi/Lissa: https://pastebin.com/AepRA5Th

Takumi/Xander: https://pastebin.com/AMuHZsDy (for comparison's sake, if nothing else)

Takumi/Rowan: https://pastebin.com/MpQ7zM7u

@Corbin : Just in case you might have missed it, Azure posted these links that you could edit into your starting post.

Link to comment
Share on other sites

15 minutes ago, VincentASM said:

Hmm, if I didn't miss anything and it's not the localisers, the other possibility is that the extracting tool didn't get all the files.

I'll worry about that later.

Japanese dumps incoming. Should be slightly cleaner.

 

  Reveal hidden contents

ちょっと、あんた!


また私のお菓子食べたでしょ! ! せっかくリズさんにもらったのに! ) あれ、リズが作ったお菓子だったのか……。 何よ、変な顔して。 M 正直、食べたオレに感謝してほしいぜ。
リズには悪いが、美味しくなかった……。 ; 味の問題じゃないでしょ!
勝手に食べたことを怒ってるのよ! 9 結果的にはオレが犠牲になったんだから、
いいじゃないか。 % ん? あっちで何か光ったような……。      O 結果がよくても、過程がよくないのよ。
だからね……って、ちょっと待ちなさいよ!
  ホタルだったのか!
すげえ! = あんた、いい加減に…………あれ?
ホタルよね? きれい……。 C ……そういえば、昔、お母様と3人で、
たくさんのホタルを見たわね。
 = あの時、はしゃいだ私が川に落ちて、
足を怪我しちゃって……。 M 覚えてるよ。オレが守る!って言って、
無理やり姉さんをおぶって帰ろうとした。 ; どう考えても、そんなことできる
年じゃなかったよなあ……。 あら、今ならできるって言うの? I できるさ! それに、オレが姉さんを
守ったら、そんな怪我だってさせない。 K そうね……。あんたは強くなったものね。
たくさんの戦いに、たくさんの仲間。 I ただ剣を振り回していた頃のあんたからは、
まったく想像できないくらいよ。 / 急に何だよ。
姉さんだって、強くなったじゃん。 / 戦場じゃ、いつもオレの無茶を
止めてくれるし。 K 作戦を考えたり、仲間に指示を出したり……
ずいぶん頼もしくなったと思うぜ? K 私だって不安なのよ。自分の立てた作戦で
仲間が犠牲になったらって考えると。 C 私は、ちゃんと成長できてるのかしら?
私の行いは、正しいのかしら? Q オレだって、この手で、全部守り切れるか、
不安だよ。仲間も、姉さんも、この国も。 = でも、姉さんは強くなったよ。成長してる。
それだけはわかる。 O 生まれたときから、ずっと一緒にいる弟の
言葉だぜ? 信じてくれていいと思うよ。 9 そうね。信じるわ。
あんたの成長も、私が保証してあげる。 = よし! なんか腹減ってきたし、
ふたりでおやつでも食おうぜ! = ええ、いいわね。……って、そういえば
あんた! 私のお菓子! / げっ、しまった……。
もうその話は忘れようよ!   / 忘れるわけないでしょ!
今日という今日は……! ! I あっ、そういえばオレ、えっと……
やらなきゃいけないことがあるんだった! " じゃ、先に戻ってるから! # - こら、ちょっと!
また……待ちなさーーい!!

やったね、僕たちの勝ちだよ。
作戦が上手くいってよかった。 I 作戦じゃなくて、オレの働きのおかげだろ?
敵をいっぱいやっつけたからな! O 君は、まだ僕の作戦を信用してないの?
僕のことを認めてくれたと思ったんだけど。 E いや、ルフレのことは、認めてるよ。
ちゃんと戦場に出て一緒に戦うし。 O だけど、作戦を立てる軍師より、実際に
戦って勝つ騎士のほうがかっこいいじゃん! = うーん、君はまだ戦術の重要性を
理解できていないみたいだね。 C 一度、戦術を学んでみないかい?
何か気づくことがあるかもしれない。 S 騎士になるのに、戦術なんていらないだろ?
それより訓練してもっと強くならなきゃな!      ? 残念だな。君は立派な騎士になるだけの
素質を持ってるのに……。
 G 真っ向から戦うだけなら戦術は不要だけど、
そういう戦いばかりじゃない。
 例えば……。 O こちらに強い騎士がいたとしても、敵軍に
十倍の兵がいたら、勝利は難しいだろう?
  それは、そうだけど……。 Q でも、戦術を駆使すれば大軍にも勝てる。
奇襲、挟撃、陽動……手札は無数にあるよ。 K どうかな? 武器を持って戦うのと
同じくらい、戦術も重要だと思わないかい? E だとしても! それを考えるのは
軍師の仕事で、騎士には関係ないだろ? O いや、大いに関係があるんだよ。なぜなら、
軍師が示す戦術は常に未完成だからね。 M 戦況は刻一刻と変わる。だから、前線では
状況に応じて戦術を変える必要がある。 O そんなとき、前線の騎士が適切な判断を
してくれないと、戦術は上手くいかないよ。 G う……騎士も、ただ軍師の指示どおりに
動くだけじゃダメってことか……。 M うん。軍師は戦術の大筋しか示せない。
実際に戦う者が戦術を完成させるんだよ。 I 剣で仲間を守れる騎士が、さらに戦術でも
仲間を守れるようになったら……?
 まさか……! A 軍師の戦術を理解し、武だけでなく頭脳でも
仲間を守れる騎士……。 # そう、それこそが、最高の騎士だよ! C 最高の騎士……! 良い響きだ!
よし、オレはそいつになってやるぜ! 9 その意気だ。君ならなれる……
いや、君にしかできないよ! ) そうと決まれば、オレに戦術を教えてくれ! 1 もちろんだとも。
僕の知る限りの戦術を教えるよ。 O まず戦術とは何かから始まり、戦闘形態や
陣形、兵科の特性、兵力の運用方法……。 E ま、待った! そんなに覚えるのか?
もうちょっと簡単なやり方は……。   S そうか……君の騎士への情熱はその程度か。
最高の騎士への道が示されたっていうのに。 ! E むむ……ルフレにそう言われちゃ、
引けないぜ! よーし、やってやる! " I しっかし、ルフレは本当に何でも
知ってるんだな。それこそ、最高の軍師だ! # M 何でも知ってるわけじゃないよ。僕だって、
まだ最高の軍師を目指して勉強中さ。 $ 9 それなら、一緒になろうぜ!
最高の軍師と、最高の騎士に! % G うん……。君なら絶対になれるよ。
騎士だけじゃない。立派な王にだって。 & ん? 何だって? ' ' 何でもないよ。
さあ、早速、始めよう!

ほっ、やっ、はっ! % ……今日の訓練はここまでにしとくか。 ' ここにいましたか。
剣の鍛錬、ですか? ; 疲れが溜まっているのではと
思って探していたのですが……。 % 今の様子を見るに、大丈夫そうですね。 / おう、全然余裕だぜ!
ルキナこそ、平気なのか? ? 平気です。戦いが続く生活は、
元の世界でも慣れていましたから。 = そうか……。ルキナのいた世界は、
大変な状況だったんだよな。      = はい……とても言葉だけでは、
伝えきれないほどの惨状でした。
 K なら、一刻も早く、この事態を解決して、
元の世界に戻れるようにしなきゃな! # そうですね。
それを願っています。 3 それにしても、過去に戻るって不思議な
経験だよな。
 1 自分の父親があんなに若くて、
違和感はないのか? ! うーん、まあ、多少はありますね。 O でもそれよりは、お父様が生きていることの
喜びのほうが強くて、気になりません。 G あ、私のいた世界では……その、お父様は
すでに亡くなっていたので……。 7 そうだったのか……!
変なこと聞いて、ごめん、ルキナ。 C いいんですよ。そうならないために、
私が今、ここにいるんですから。 M ん、でも、未来から来たルキナが、過去を
変えると、ルキナ自身はどうなるんだ? わかりません……。 C 元の世界に戻るのか、それとも、
過去で身を隠し生きていくのか……。 Q いずれにせよ、過去を変えたからといって、
私のいた未来が変わる保証はありません。 G ええ!? 保証はないの? そしたら、
ルキナのいた世界は救えないのか? M そうかもしれません。あの地はずっと、
私たちが去った後の焼け野原のまま……。 そう思うと、胸が痛みますが。 じゃあ、オレたちが行くよ!      え……? 5 この世界が平和になったら、
次はルキナの世界の番だ! A 焼け野原のままでいいはずないよ。
みんなで頑張って元に戻そうぜ! M 私の世界は、すでに滅びかけている世界。
そんなところへ行かせるわけには……。 G ルキナたちは、今、この国のために
たくさん頑張ってくれてるじゃないか!   ? オレはそれと同じことをしたいだけだ。
助け合うのが仲間だろ!? ! ……ありがとうございます。 " = あなたなら、もしかしたら本当に
来てくれるかもしれませんね。 # # だろ!
騎士は嘘をつかないからな! $ 3 ですが……、
あなたはこの国を導く立場の人間です。 % ? 気持ちはとても嬉しいのですが、
その使命を捨ててはいけません。 &
 だけど……! ' M どうかこの世界で頑張ってください。
私たちも、私たちの世界で頑張りますから。 ( 5 …………わかった!
なら、絶対に負けるなよ、ルキナ! ) 1 もちろんです!
あなたも、負けないでくださいね。

タクミ! 今日のオレの戦い、見たか?
無敵の騎士っぷりだったよな! いや、まだまだだね。
 何だって!? O 例えば敵の大将に斬りかかっていったとき、
射手を警戒した? 隙だらけだったよ。 9 い、いやそれは、仲間が狙われないように
わざと隙を……。 M それに鎧を着込んだ相手を斬るときは、
刃が滑らないように継ぎ目を狙わないと。 = ぐぐ……。それはそうだけど、
倒せたんだからいいじゃないか! = もっと強い相手が出てきたら
どうするんだよ。次は気をつけて。      A また、次は、かあ! タクミは
いつになったら認めてくれるんだよ!
  それは、強くなるしかないだろ。 強くなるしかない、か……。 = そう、強くなるしかないんだ……。
認めてもらうためには……。
 K 強ささえあれば、比べられることもない。
誰にも引け目を感じたりしない……。 ' 兄さんや姉さんだって、僕のことを……。 5 単純だけど、難しいな。
タクミはどうやって強く……? ………………。 タクミ? 大丈夫か!? ) !!
あ、ああ。ごめん、ぼうっとしてた。 E 僕も、自分の強さに満足はしていない
からね……悩みは尽きないよ……。 Q そうなのか……。なら、そうだ! オレと
ふたりで強くなろうぜ! まずは、勝負だ! お前と勝負?
何で僕が……。 K オレは強くなってタクミに認めてほしいし、
タクミだって強くなりたいんだろ? 一石二鳥ってやつだよ! 7 いや、勝負したからって
強くはならないと思うけど……。 ? なら、オレの不戦勝だな!
オレを認めたってことでいいんだよな? O 何でそうなるんだよ……。そこまで言うなら
力の差を思い知らせてやるしかないね。 A そう上手くいくか? 剣と弓じゃ、
勝負にならないかもしれないぞ! I ふん……確かに、一対一の接近戦に限れば、
弓より剣のほうが有利だろうね。 - だけど、僕が弓しか使わないと、
いつ言った? ま、まさか!? A 王子たるもの、白夜の武芸くらいは
ひととおり修めていて当然だろ。   7 お前の甘い剣術、僕の刀で
叩き伏せてあげてもいいけど? ! K あれだけの弓の腕を持ちながら、刀も
使いこなすなんて……タクミ、流石だぜ! " Q しかも、それに満足せずに、強くなろうと
がんばるなんて……オレも見習わなくちゃ! # O た、大したことじゃないよ。じゃあ、今日は
もう休むから。勝負は明日してやるよ。 $ 5 おう! 明日、勝負だ!
絶対に認めさせてやるからな! % K やれやれ。ま、本当は認めてもいいけど……
あいつとの勝負は楽しそうだしな。

はっ……! ふっ、どうした?
ぬるいぞ!
 うわっ……! E はは、まだまだだな。踏み込みがまだ甘い。
それでは、私には届かんぞ。 I つ、強い……。勝てる気がしない。
マークスは、どうしてそんなに強いんだ? 7 それは、私がお前と同じように
訓練を積んできたからだ。 7 お前もこのまま訓練を重ねれば
さらに強くなれるだろう。 1 じゃ、じゃあ、いつかはマークスに
勝てるかな!?      ; ああ。お前は筋がいい……。
きっと私などすぐに超えられる。
 I そうか……! ははっ、オレ、頑張るよ!
もっと訓練して、もっと強くなる! - ……お前はなぜ、
そこまで強さを求めるのだ。 E 決まってる。オレは皆を守れるような
強くてかっこいい騎士になるんだ!
 M ほう……それは立派な夢だな。だが、
お前は王子だろう? 王にはならないのか? 1 ならないよ。
王は、弱くてかっこ悪いからイヤだ。 O オレは、父上のような、みんなに守って
もらうばかりの弱い王なんてごめんなんだ。 A だからオレは剣を磨いて騎士になる。
王位を継ぐのは姉さんでいい。 E ……私は先代の王のことを知らないが、
果たして、本当に弱かったのか? I 当たり前だろ。いつも病気がちで、
武器もろくに扱えなかったって聞いたぞ。 M ……武器の扱いなど大した問題ではない。
人の強さとは、もっと内面的なものだ。 S どれほどの戦巧者でも、貫くべき信念もなく
前へ進む覚悟もない者なら強いとは言えん。 信念や、覚悟……? Q 私には、先王が弱い人だったとは思えない。
今のアイトリスの村や民を見ればわかる。 Q 敬うべき王だったからこそ、民は王に従い、
お前の母君は、王を支えたのではないか? C ……でも、オレは自分の力で、
みんなを守れる強い男になりたいんだ! K マークスの言いたいことはわかるけど、
オレは父上を目標になんてできないよ。 K 父君をそのように言うな。それに、
お前の目標は、騎士でなくとも達せられる。 O 王として国を治めながら、ひとたび戦場に
出れば、自ら前線に立って兵と共に戦う。 A そのような強い王もいる。
私の父、ガロン王は、そういう王だった。 ) マークスの父上が……。
戦う、王か……。 ; ああ、強く、厳しくも、
民そして国を導いてくれる王だった。 M だからこそ、何があっても父についていくと
私は決めたのだ。何があっても……。   K 王子として生を受けたお前にとって、
王になることは無理な道ではないだろう。 ! K お前の目的のために、何をすべきか。
何になるべきかを……よく考えるといい。 " ………………。 # 9 ……さあ、休憩はここまでにしよう。
全力でかかってこい! $ 9 マークス……。……おう!
今度こそ、一本取ってみせるぜ!

あーっ! いたいた!
みーっけ! - 来たな、エリーゼ!
今日もオレと対決するか? ? 昨日の鬼ごっこはオレの圧勝だったからな。
今日は何で勝負する? 9 あはは! やる気だね?
今日の遊びは……かくれんぼだよ! E かくれんぼか……いいだろう!
今日もちょちょいのちょいで勝ってやる! C ふふーん、それはどうかな?
あたしだって、今日は負けないんだから! A よーし! じゃ、オレが30数えてる間に
エリーゼは隠れてこいよ。 % はーい!
ちゃんと目つむっててよね!      C ……あいつどこ行ったんだ?
お、こっちの部屋か!? ……いないな。
 ; エリーゼ! おーい!
こっちか……? ここにもいないのか。 Q はあ、もう夕方だ……。あまり遅くなると
また姉さんに文句を言われるだろうし……。 = あー、でも、降参するのは悔しいな……。
おーい、エリーゼー?
 5 ねえ、まだ見つけられないの?
もう降参しちゃったら? 5 うわっ! エリーゼの声?!
どこだ、どこにいる……? + ……くそーっ! 参ったよ。
オレの負けだ。 ; やったー! あたしの勝ち!
これで一勝一敗、おあいこだね! 9 おわっ! エリーゼ!
くそー、いったいどこにいたんだ!? ふっふっふー。
どこでしょー? E 悔しいが、オレの完敗だ。ちょちょいの
ちょいなんて言って悪かったぜ。 - だから、どこに隠れてたのか、
教えてくれよ! C いいよ! 実はね、ずっと後をつけながら、
物陰とかに隠れてたんだ! - 何だって……!?
全っ然、気が付かなかった! I あたし、かくれんぼは昔から得意なの!
他にも、いろんな隠れ方知ってるよ。 C そうなのかー。エリーゼ、オレにも
かくれんぼのコツを教えてくれよ! 9 えっ? うーん……。
教えたら、また一緒に遊んでくれる? 3 ああ! 負けっぱなしってわけには
いかないからな! = コツを掴んでから、もう一度、
かくれんぼで勝負させてくれよ! 9 やったあ! それなら、もちろんいいよ!
例えばねー……。 ; アーマーナイトの鎧の中に隠れたり、
町娘に変装したり……。 A す、すごいな……。オレだったら、
絶対そんなの思いつかないって! M でも、代わりにすごい足が速かったじゃん!
そうだ! 早く走るコツを教えてよ!   + あたしだって、
追いかけっこで勝ちたーい! ! + もちろんいいぜ!
じゃあ今度、教えてやる! " ! やったー、ありがとう!
約束ね! # 9 おう! よろしくな!
また明日も勝負しようぜ、エリーゼ! $ # うん!
明日も絶対に負けないよっ!

君は前に、王になりたくないと言ったよね。
どうしてなんだ? ) そんなの、王が弱いからに決まってるだろ? ? いつだって、みんなに守られて、
ひとりじゃ何もできないじゃん。 A オレは強い騎士になって、この剣で、
王やみんなを守ってやるんだ! I 王はひとりじゃ何もできない、か……。
それはそのとおりだと、ぼくも思う。 = でも、それは弱いということなのかな?
少し考えてみてほしい。 E 例えば君が味方を守るために戦う相手にも、
家族や大事な人がいるよね。 O そういう存在を守るために戦う人たちを
戦場で斬ることは本当に正しいんだろうか?      Q 相手を斬ることで誰かが悲しむと知っても、
君は迷わず剣を振るうことができるかい?
 M ……できるよ! 戦場であれこれ考えてたら
自分が守りたいものを守れなくなる。 M 姉さんとか、この国とか……、大切なものを
守りたいって気持ちさえあれば……。 / オレは、この剣を振るうことを
迷ったりしない!
 M そうだね。戦場で迷いなく剣を振るうには
決して揺るがない強い気持ちが必要だ。 O それは、何があっても守りたいと思う、
大切な人たちとの絆、と言いかえてもいい。 K そして、ひとりひとりが大切にしている
絆を紡ぎ、支えているのが王なんだよ。 絆を紡ぎ、支える……? M うん。王は人々の絆をひとつに束ね上げ、
強固にすることで国を守っているんだ。 M 国を守りたいという、君たちの強い気持ちが
ぼくたちを集めたのと同じようにね。 Q ぼくたちが共に戦うことを選び、今ここに
いるのは……君の紡いだ絆の力なんだから。 ……!
それは……。 I 仲間たちの絆がひとつに束ねられたとき、
その力は計り知れないものとなる。 ; それでも君は、王という存在を
弱いものと決めつけるのかい? O 力が弱くても、前線で戦わなくても、王は
誰よりも多くの人たちを守っているんだ。 S ……それでもオレはみんなと共に戦いたい。
王にはオレより姉さんのほうが向いてるよ。 A ははは、すまない。ぼくは君に王になれと
言ってるわけじゃないよ。 ; ただ、何のために王がいるのかを、
伝えておきたかったんだ。 I そしてぼくも、人々の絆を大事にできる
立派な王になりたいと思っているよ。 E そっか。オレはまだわかんないけど、
マルスなら絶対になれると思うぜ! C ありがとう。まだまだ遠い道のりだからね、
気を引き締めて頑張るよ。 G もし君が将来、やっぱり王になりたいと、
考えを変えることがあれば……。 ' そのときは、ぼくの姿を思い出してくれ。   7 王を目指していたぼくが、
どんな戦いをしていたかをね。 ! O ああ、それならばっちりだぜ! これまで
ずっとマルスと一緒に戦ってきたからな。 " 7 マルスは大切な仲間だ。
その勇姿を、忘れたりしないよ! # M ぼくも、君を見守り続けているからね。
ぼくたちは、ずっと絆で結ばれた仲間だ。

クロムさん!
先程は、ありがとうございました。 I 私ひとりじゃ危なかったです。クロムさんに
また助けられてしまいましたね。 ああ、無事で何よりだ。 A クロムさんには、最初に出会ってから
ずっと助けられっぱなしです。 何度感謝しても、し足りません。 M いや、俺だって何度も助けられているし、
ずっとということはないと思うが……。 5 まあ、困っている人がいれば、
助けるのは当然だろう。 ; そうかもしれませんけど、
クロムさんは行動が早いですよね。      G 私は、自分が助けるべきなのか、
どうやって助ければいいのか、とか……。
 C つい、いろいろ考え込んでしまって、
なかなか行動に移せないんです。 = こういう性格を直したいな、
とは、思っているんですけど……。 ) うーん……。
それは直す必要があるのか?
 M だって、このままではクロムさんのように
人を助けることなんてできませんから。 G どんなときも迷わず行動し、当然のように
人助けをする姿……尊敬します! ! こんな私では無理でしょうか……。 E 無理だと言いたいわけじゃない。
だが、俺を手本にするのは勧めないぞ。 G 俺が考えなしに突っ込みすぎだ、と
言われているのはお前も知ってるだろ? A 目の前にいる人を助ける分には、
それでいいのかもしれないが……。 I より多くの人々を助けたいと思うなら、
やはり思慮深さが必要なんだろうな。 それは、そうかも……。 K その点、お前はよく考えて行動ができる。
それは俺には真似のできない長所だ。 M お前はお前のやり方で、俺は俺のやり方で
みんなを助ければ、それでいいだろう? E ……ふふっ、確かにクロムさんは
危なっかしいところもありますもんね? ? おいおい、励ましてやってるのに
お前までそういうこと言うのか? I ふふ、ごめんなさい。でも、おかげで、
少し自分に自信が持てた気がします。 O クロムさんが目の前の問題を片づける間に、
私が全体の問題を慎重に考えれば……。 A それぞれのやり方に全力で取り組める!
……そういうことですよね? S ああ。つまり俺たちが力を合わせることで、
最大限の人を助けられるようになるわけだ。 M ……私、焦っていたのかも。私たちの仲間は
素晴らしい人たちばかりですからね。 / そうだな。
確かにみんな、すごい奴らばかりだ。 K すごいのは、クロムさんもですよ。
いえ、特にクロムさんが、かもしれません。   E クロムさんたちとの出会いは、
私にとって、一生忘れられない宝物です! ! E 俺も、異世界で出会ったこの国の王女が、
お前でよかったと思っている。 " 5 元の世界に戻っても、
お前との絆を忘れたりはしない。 # S ふふ……でも、まだ戦いは終わってません。
これからも、たっくさん考えて考えて……。 $ M クロムさんが安心して目の前の人を助けて
あげられるように、私、頑張りますね! % ; では俺は、みんなを助けようとする
お前を、全力で助けよう。

リョウマさん、ありがとうございます!
白夜の歴史の話、勉強になりました! = そうか、よかった。
こちらからもひとつ、聞いていいだろうか。 ! ええ、もちろん。
何でしょうか? # 何故、お前は王になりたくないんだ? 3 うっ……、それは……。
私に向いていないからです。 C ほう……俺にはそうは思えんが。
どういうところが向いていないんだ? ! 性格とか、資質、でしょうか……。 C 弟みたいに、皆を引っ張ってゆける人が
王になるべきだと思うんです。      
 なるほどな。
 A 俺は王子で、お前たちと同じ立場だ。
偉そうなことは言えんが……。 = 確かに王たる者は、人々を導いて
いかねばならんと考えている。 / そうですよね!
だから、王になるのは弟が……。
 K 待て。俺が言いたいのは……人々を導く
方法は、ひとつではないということだ。 O 皆を率先して引っ張っていく王もいれば、
自然と皆がついていきたくなる王もいる。 # それはそうかもしれませんけど……。 K お前にはお前の、弟には弟の、良さがある。
同じやり方では、上手くいかない。 Q 可能なら、ふたりで手を取り合って王位に
就けば良さそうだが、それは無理だからな。 S その……アイトリスでは、ふたりで王になる
こともできますよ。前例もあるみたいです。 = なに……? ははっ、できるのか。
なら、丁度いいじゃないか。 M 白夜でも暗夜でも、そういった決め事は
ないからな。できないと思い込んでいた。 I 普通は、できないんだと思います。
グストンでも聞いたことはありませんし。 C でも、私と弟が一緒に王になるなんて……。
性格だって合いませんよ? ; いや、性格が違うからこそ、
互いに支え合えるというものだ。 I お前は慎重に物事を考えることができる。
視野も広く、状況の分析も的確だ。 K 一方、お前の弟は勇敢で行動力があるが、
お前のような思慮深さはないだろう? 5 まあ、そうですね……。
弟は突っ走りがちなので……。 E それでもお前の弟が力を発揮できるのは、
後ろにお前がいるからこそだ。 I まあ、ゆっくり考えてみるといい。
すべてはこの国を取り戻した後のことだ。 A 他ならぬリョウマさんの言うことですから、
しっかり考えてみます。 K しかし、二人同時に王になれるとはな。
そんなこと、考えたこともなかったぞ。 Q しきたりを当たり前と思わず、国のために
何が最善かを考えるべきなのかもしれんな。   O そう、戦以外の方法で、手を取り合い、
解決できるようなことがあるのかもしれん。 ! G ええ! きっとリョウマさんなら、
より良い形を見つけられると思います! " 9 素晴らしい王になって、
みんなと仲良くやっていけますよ! # M お前こそ、弟と支え合うことができれば、
立派に国を導くことができると思うぞ。 $ K ともあれ、俺たちの未来は俺たち次第だ。
これからも、互いに精進していこう。 % - はい! 前を向いて、
頑張っていきましょう!

あなた、足にお怪我を……!
待っていてください。今、手当します。 ; いえいえ、大丈夫です!
このくらい、何ともありませんから。 ; えっ、ほ、本当ですか?
私には、そうは見えませんけど……。 ええ、本当に平気……つっ!! E や、やっぱり痛そうですよ……!
嫌だと言っても、手当てしますからね! C わっ! ご、ごめんなさい!
じっとしてますので、お願いします……。 M ふう、これで大丈夫です。でもどうして、
何ともないなんて嘘をついたんですか? + それは、その……。
迷惑かなと思って……。      1 迷惑……?
どうしてそんなふうに思ったんですか?
 ; 実は……今日の戦いで、
私はあまり役に立てなかったんです。 K それなのに怪我だけしてしまって、
皆さんの足を引っ張っているみたいで……。 G だ、だからって痛いのを我慢するなんて、
そんなの、絶対に駄目です……!
 = す、すみません、サクラさん!
心配させてしまいましたね……。 K 今日の自分があまりに不甲斐なくて、
つい言い出しづらくなってしまって……。 E あ、足を引っ張ってなんかいません!
お兄様たちも仰っていました……。 I あなたが戦況を的確に教えてくれるから、
俺たちは迷わず戦えるんだ、って。 A だから自信を持ってください。
あなたに何かあったら、悲しいです。 ? サクラさん……ありがとう。
あなたのおかげで、勇気が出ました。 ' ほ、本当ですか?
ふふ……嬉しいです。 1 ……サクラさんがいてくれて
本当によかったです。 O 仲間の皆さんも、サクラさんがいるから、
怪我を怖がらずに戦えるんだと思います! C え、そ、そうでしょうか?
なら……もう怪我を隠しちゃだめですよっ。 I ……でも、どうしても隠したいときは、
私にだけ、こっそり教えてください。 ……ん? こっそり、ですか? ; はい、怪我を隠したいと思う気持ち、
私にもわかりますから。      え……? M 皆さん、頼もしい方々ばかりですし、
足を引っ張りたくないのは私も同じで……。 K 他の人には言いづらくても、同じ気持ちを
持っている私になら言えるでしょう? 9 サクラさん……。
本当に優しいんですね、サクラさんって。 G あ、いえ、そんなことは……。ただ、
私と似たところがあるなって思って。 I ううん、サクラさんは私なんかと違って、
思いやりのある、素敵な人ですよ。   S 話していると、心も体も癒やされるから…… 
きっと皆さんも、感謝しているはずです! ! A そ、そんな、照れちゃいますよ……。
でも、ありがとうございます。 " ; あなたとお話しできて、
私も自分に自信を持てそうです……! # Q そんな、お礼を言いたいのは私のほうです。
サクラさんとお話できて、よかったです! $ = これからも、またこうやって、
たくさんお話させてくださいね!

思ってたんだけど、
双子の王子と王女って、珍しいよね。 うーん、そうでしょうか? K 暗夜や白夜みたいに、きょうだいが
大勢いるほうが、珍しい気もしますが……。 ; 大勢いるっていっても、
僕らはそれぞれ、母親が違うからね。 1 そういう形の王宮って、
よくあるものだと思うよ。 S へえ……アイトリスやグストンでは、王族の
配偶者は1人と定められていますから……。 = それは暗夜王国も同じだよ。
王妃以外の母親は、みんな妾だし。 7 め、妾って……。
もしかして、レオンさんのお母様も!?      ) ああ。
マークス兄さん以外の母親は、ね。
 A でもあの、お母さんたちは、
みんなで仲良く暮らしてたんですよね? ' 仲良く?
ふっ……そんなわけないだろ。 E 暗夜では妾の子にも王位継承権が
あるからね。母親たちの仲は険悪だよ。
 E 少しでも王に気に入られようとして、
妾同士、争いが絶えなかったんだ。 9 王位を継承するだけなのに、
そんな争いが起こるんですね! C 継承するだけって……、アイトリスでは、
王位争いは起こらないのか? K 例えば弟とあんたじゃ、王位継承権は、
姉であるあんたのほうが上位なんだろ? 王位争いなんて、とてもとても。 - 姉のほうが
継承権は上位みたいですけど……。 A そういうときも、アイトリスでは
男が王になることが多いんですよ。 ? 私たちだって、弟が継げばいいんです。
なのに、あいつと来たら! 7 はは、あんたたちは、
いつも王位を押し付け合ってるね。 1 まったく、平和なものだよ。
羨ましくなってくる。 9 でも、仲の良いレオンさんたち
きょうだいと比べると……。 A 私は弟と、よくケンカしちゃいますから、
そこは素敵だと思います。 7 別に、あんたたち姉弟も
仲が悪いようには見えないけど? 5 ケンカしてしまうのは、
本音で言い合えてるからだろ? G それはそうですけど……。やっぱり年上の
きょうだいには憧れちゃいます。 K 確かに、僕らきょうだいはマークス兄さんが
引っ張ってくれてる感じだからね。 5 他のみんなも、形は違えど
すごくきょうだい思いだし。 ? ええ、皆さん素晴らしい人たちです。
もちろんレオンさんも……。 - 怖い王宮の話が、
信じられないくらいですよ。   ? 信じられないっていうなら、
王宮の権謀術数を教えてあげようか? ! 9 ……なんて、この国の王宮には
必要なさそうなことだけど。 " E それに、あんたには似合わないよ。
擦れてないところが長所だと思うし。 # 7 擦れてない……?
うーん、あまり自覚はありませんけど。 $ M レオンさんは、一見冷徹だけど、優しくて、
頼りになるお兄さんって感じですよ! % 7 な、何だよそれ。
あんたから見ると、そんなふうなのか。 & # ……まあでも、悪い気はしないかな。 ' 今度また、ゆっくり話をしよう。 ( ? 次はアイトリスのことをもっと
聞かせてくれると嬉しいんだけど。 ) ? 喜んで! 私も、レオンさんたちの話を
もっと聞いてみたいです!

はああああ……。 1 ……? ため息なんかついて
どうかしたんですか? 3 あ、カムイさん!
ごめんなさい、何でもないんです。 C 何でもないことは、ないですよね……?
すっごく深いため息でしたし。 ? えへへ……つい、その……。
実は、ちょっと不安なことがあって。 不安なこと、ですか? Q はい……私も弟も、英雄の皆さんと比べると
あまり役に立ててないなって思うんです。 A この戦いは私たちの国のことなのに、
皆さんに頼りっぱなしで……。      E そんなことはないと思いますけど。
二人とも頑張ってるじゃないですか。
 S ええ、まあ、頑張ってはいるんですが……。
気持ちに実力が追いついていないというか。 K うーん、みんなすごい人ばかりですから、
そう思うのも仕方ありませんが……。 I 自分の力が仲間の中でどの程度かなんて、
気にする必要はないと思いますよ。
 ) 仲間の力は、自分の力でもあるんですから! ……! そっか、そうですよね! A 頼もしい仲間がいることを、
素直に喜べばいいのに、私ったら……。 O 私、いつも思うんです。皆さんに出会えて
いなかったら、どうなってただろうって。 M だけど、私たちはこうして出会えた……。
それって、単なる偶然だと思いますか?      ……え? Q これまでに、あなたたちが選択してきた、
一つ一つの行動が今に繋がっているんです。 K 今こうして、私たちが一緒に闘っているのは
決して偶然なんかじゃありません。 Q あなたたちの意志が、私たちを動かした。
だから、もっと自信を持っていいんですよ。 Q ……ありがとうございます。カムイさんの
話を聞いて、なんだか心が軽くなりました! + ふふ、それなら良かったです。
ですが……。 G 私たちが、こうして仲間でいられる時間は、
とても短いのかもしれません。 G あ……そうでした。いつかきっと、
お別れする日が、来るんですよね……。 M 私たち異世界から来た人間は、この国の
行く末までは見届けられないと思います。 I この国の未来を切り拓けるのは、
この世界の人間であるあなたたちだけ……。 でも、きっと大丈夫です! G 日々成長しているあなたたちなら、
きっと素晴らしい国にできるはずです! ! カムイさん……はい、頑張ります! M ……なんて、私だってまだまだ未熟なのに
偉そうなことを言ってしまいましたね。   ; 私こそ、あなたたちきょうだいを
見習わないといけないのに。 ! 見習う? 私たちをですか? " G お二人ともケンカはしますけど、
お互いをちゃんと認め合っていますよね? # K 白夜と暗夜がそんなふうに暮らしていける
未来を、私もいつか作りたいんです。 $ E 大丈夫です! カムイさんの想い、
きっと皆さんにも伝わると思います。 % M ふふ、あなたにそう言ってもらえると
不思議と何とかなりそうな気がしてきます。 & K 私も、カムイさんに自信をもらいました。
これからも一緒に頑張りましょうね!

お疲れ様! 怪我はしてない? 3 はい、大丈夫です。
シーダさんも、お疲れ様でした。 K わたしは、みんなほど疲れていないわ。
戦場ではペガサスに乗っているし……。
 ふふっ……。 ……え? どうかした? C シーダさんは王女なのに、気さくで
すっごく話しやすいな、って……。 O あら、王女らしくなかったかしら。わたしの
国は辺境の小国で歴史も浅いから……。 E あ、ごめんなさい。仲良くしてくれて
嬉しいなって思っただけなんです。      C あの、良かったらシーダさんの国のこと、
もっと教えてくれませんか?
 M ふふ、興味を持ってくれて嬉しいわ。
わたしが住んでいた国は、タリスというの。 K アカネイア大陸の東にある島国で、
大陸に七つある王国の中では一番若い国よ。 G 王国が七つも……。マルスさんは確か、
アリティア王国の王子でしたよね。
 I そうよ。豊かで平和な国だったわ……。
タリス王国とは友好関係にあったの。 5 その縁で、マルス様は
タリス王国に亡命してきたのよ。 ? 亡命……戦争でアリティア王国が
滅ぼされてしまったんでしたね。 G ええ。それで、いつ追手に襲われるか
わからないマルス様を匿っていたの。 = ……だけど、結果的に助けられたのは
わたしたちのほうだった。 Q タリスが海賊に襲われたとき、マルス様が
アリティアの騎士を率いて助けてくれたの。 S だから、マルス様が兵を挙げて旅立つとき、
次は私がマルス様を支えたいって思ったの。 K お互いに助け合って、支え合って……。
おふたりは本当に、素敵な関係ですね! E なんだか、うらやましいです。
私には、あんな弟しかいませんから……。 O あら、あなたたちだって同じでしょう?
助け合って、支え合って、素敵な姉弟だわ。 - え!? シーダさんたちとは
全然違いますよ! M 私たちなんて、いつもケンカばっかり。
弟はマルスさんと違ってバカですし……。 ? お互いを深く信頼しているからこそ、
本音でぶつかり合えるのよ。 ; その点、わたしとマルス様は、
まだそこまでの関係では……。 S シーダさんは、マルスさんに……その……、
本当の想いは、まだ伝えていないんですか? M ええ……こういう気持ちって、自然と伝わる
ものだと思っていたのだけれど……。 A それなら、シーダさんもマルスさんに
本音をぶつけてみましょうよ! 7 私と弟が平気なんだから、
お二人なら絶対に大丈夫です! 1 ……そうね。
ありがとう、前向きにやってみるわ!   ……ふふふっ。 ! + あら、どうしたの?
急に笑い出したりして。 " Q ごめんなさい、こういう話ができる友達が
今までいなかったので嬉しくなっちゃって。 # I ふふ、そうなの? じゃあ、これからも
相談に乗ってもらってもいいかしら。 $ 3 もちろんです!
たくさんお話を聞かせてくださいね!

しかし、まだ信じられんな……。
本当に俺の体から輝石が出てきたのか? G 近くで見てた僕だって驚いたよ。
でも、もう受け入れるしかないと思うな。 O そうは言うが、前に司祭が話してくれた
この国の伝承を、お前も覚えているだろう? G 確か、『異界から現れし英雄こそが
覚醒の鍵となる輝石を持つ』……って。 9 そうだ。英雄だぞ?
俺はそんな大層な人間じゃないんだが。 O ふふっ、そうかな? この世界に来る前から
クロムはすでに英雄だったと思うけど。 9 やめてくれよ、ルフレ。
イーリスの状況を思い出してみろ。 A もし俺が本当に英雄なら、イーリスの
皆はあんなに苦労していない。       俺にもっと力があれば……。
 O 過去はともかく、僕が出会ったときの君は
何もしていないなんてことはなかったよ。 3 みんなを守るために、
全力で戦っていたじゃないか。 G そんなクロムのことを、人々も、
自警団のみんなも頼りにしてたはずだよ。
 Q しかし俺は、イーリスが抱える問題に対して
明確な答えを見出すことができなかった。 K 前の戦争以来、皆が苦しんできたが、
その間、俺は何もできなかったんだ……。 M それどころか、いつも皆を心配させて
迷惑をかけてばかり……情けない話だ……。 = 迷惑だとか情けないだとか……
そんなこと、誰も思ってないよ! I 目の前に倒れている人がいれば助ける。
それが、クロムのやり方なんだろう? G あの時、素性のわからない僕を、
訳もなく信じて助けてくれたように……! ? ……ああ。誰に何と言われても、
このやり方しか俺にはできない。 M そんな真っすぐなクロムだからこそ、
みんなも信じたい、支えたいって思うんだ! A これは私見だけど……。
英雄とは、完璧な人間という意味じゃない。 K 周りの人を巻き込んで、導いていく存在、
そういう者こそが英雄だと思うんだ。 E ……裏を返せば、周りに人がいなければ
英雄もただの人、ということか? A うん。そういう解釈なら十分、
クロムにも英雄の資格はあるだろう? - 確かに……!
俺は一人では何もできんからな! そこは自信があるんだね……。 Q 事実、ルフレにもずいぶん助けられている。
いや、助けられているどころではないな。 Q 俺にはお前という存在が必要不可欠なんだ。
もはや、お前なしでは勝てる気がしない! 1 そ、そこまで言われると、
くすぐったいけど……。 I そうやって、仲間を信じてくれる君は、
やっぱり僕たちにとっての英雄だよ。 G だからこの世界に来て、クロムが
英雄に選ばれたことを、僕は誇りに思う。   C ならば俺も、英雄と呼ばれるに
相応しい人間にならなければならんな。 ! E まずは、この国の危機を救うことからだ!
ついてきてくれるな、ルフレ。 " 1 もちろん!
君の目指す未来が、僕の歩む道になる。 # ' お前と俺は、互いの半身。
一心同体だ! $ ' ああ、クロム。
僕が君の背中を守ろう!

お父様、私……。 + ん……?
ルキナ、厳しい顔をしてどうした。 I 私は……私がいた絶望の未来を変えたくて
それだけを考えて戦ってきました。 ; 毎日、必死に生きてきて、
心休まるときなどなかったんです。 7 そうか……。
お前はつらい戦いを乗り越えてきたんだな。 ; ですが、この世界に来てからは
環境が一変してしまいました。 S 未来を変えるという目標は変わりませんが、
今やるべきことは、この国を救うこと……。 E 頼もしい仲間たちと出会い、
こうしてお父様とも一緒に旅ができて……。      = 私、少し楽しいんです。
こんな気持ち、ずっと忘れていました。
 5 楽しいなら、なぜそんなふうに
浮かない顔をするんだ? K だって、この世界も大変な状況だというのに
楽しむなんて良くないと思います。 ' だから、もっと気を引き締めないと……!
 K 大変な状況なのは確かだが、四六時中、
深刻な顔をしていても仕方ないだろう。 G 俺だって、この先、お前と一緒に
何ができるのか、楽しみにしているんだ。 % お父様……!
ありがとうございます。 = では、たまになら……、
楽しい気持ちになってもいいですよね。 M ああ、せっかくこうして会えたんだ。
何か俺と一緒にやってみたいことはあるか? 3 え!? そ、そうですね……。
剣のお稽古とか……。 9 稽古か、いいだろう。
むしろ俺から頼みたいと思っていた。 ) 本当ですか!
ぜひ、お相手してください! S 私の技はすべてお父様から教わったんです。
また一緒に稽古ができるなんて、感激です! 5 それなら、明日から早速始めよう。
他には何かあるか? 3 他に……えーと……。
では、たまにふたりで散歩を! ! ああ、もちろんいいぞ。それから? # ……あ、では一緒に、洗濯や掃除を! ? ほう、フレデリクに何か言われそうだが、
俺はもちろん構わんぞ。 本当にいいんですか? 嬉しい! E しかし、そんな些細なことでいいのか?
もっと何かあるんじゃないのか? A いえ、いいんです! 私にとっては
些細なことではありませんから! C 何気ない日常をお父様と共に過ごせるだけで
私は本当に幸せなんです! G ……こんな日が来るなんて夢みたいです。
バチが当たりそうで怖いくらい。   A お前はずっと頑張ってきたんだ。
バチなんて当たるはずないだろう。 ! C 今のお前はひとりじゃない。
自分だけで何かを背負う必要はないんだ。 "
 お父様……。 # Q これからは、もっと俺に甘えてくれていい。
そうしてくれたほうが、俺も嬉しいしな。 $ 9 では、普通の親子みたいに
甘えてもいいのでしょうか……? % # 俺たちは親子なんだ。
当然だろう? & 7 ありがとうございます、お父様!
これからは一緒に……。 ' - ああ。
一緒に、運命を変えていこう、ルキナ。

せいっ! でやーっ!! はぁーっ! たあああっ! 1 はぁ……はぁ……。
今日はここまでにしておくか。 C はぁ……はぁ……そうだな。
お前との手合わせは、普段の倍は疲れる。 S しかし、こうして手合わせを重ねるうちに、
お前の剣筋が少し見えるようになってきた。 E これまではずっと互角の勝負だったが、
次はお前に勝てるかもしれんな。 I なに? そうはいくか! 俺だって
白夜流の剣術に体が慣れてきたところだ。 E 見慣れない構えに最初は戸惑ったが、
今ならいくらでも対処法があるぞ!      C 言ったな? 俺とてイーリス流の
剣術のクセは、すでに見切っている!
  ………………。 ………………。 # ……ははっ! 楽しいな、リョウマ。
  そうだな、クロム。実に楽しい。 = 未知の剣術と対峙することが、
こんなにも楽しいものだとはな。 O ああ、なかなか経験できることではないし、
互いに得るものも大きいと感じている。 = リョウマの剣術は、正確な立ち回りで、
的確に隙をついてくる。 G 俺も少しは、お前のようなやり方を
意識したほうがいいのかもしれないな。 O いや、千変万化に応ずる自在の剣技こそ
クロムの持ち味……変える必要はあるまい。 K 鍛錬だけでは決して身につけられない、
経験に裏打ちされた妙技だと感じたぞ。 9 はは、リョウマにそこまで
言ってもらえると自信がつくな。 = だが俺の剣は、単に経験を重ねてきた
結果というだけじゃない。 G 守りたい者たちの存在、仲間との絆が
俺をここまで成長させてくれたんだ。 絆か……俺も同じだ。 A きょうだいや仲間との絆があれば
厳しい鍛錬が苦になることもない。 C 過酷な闘いに身を置くことになっても、
怯まず奮い立つことができる。 C ああ、それこそが絆の力だ!
この世界に来てからも多くの仲間を得た。 = 彼ら一人ひとりとの絆が、
また俺を強くしてくれることだろう。 G もちろん……リョウマ、お前との絆も
俺にとってはかけがえのないものだ。 ; ふっ、キザな台詞を。
……だが、俺も同じ気持ちだ、クロム。 ; お前ほどの者と剣友になれて、
本当によかったと思っている。 C 剣友か……いい響きだな。
お前との絆があれば、怖いものは何もない。   # ああ、俺たちなら何だってやれるさ。 ! O 見ていてくれ。俺はお前と磨いたこの剣で、
この先も仲間たちを守り抜いてみせる。 " ; 俺も、大切なきょうだいや仲間に
二度と手出しはさせないさ。 # E ……ところでリョウマ、話している間に
疲れも取れてきたんじゃないか? $ % ならばもう一本、手合わせしておくか! % 望むところだ! ……いくぞ!!

カムイ、カムイ?
どこにいるの、カムイ? S カムイを探しているのか? さっき届け物を
頼んだんだが……もう帰ってくる頃だろう。 ) 届け物を頼んだ……?
ねえ、クロム……。 O それでもし、あの子に何かあったら、私は
あなたをどうするかわからないわよ……? ) なに……!?
いや、ちょっと待ってくれ。 M 待たないわ。いくらクロムと言えども、
カムイを危険な目に合わせたら許せない。 ? 悪かった。だが、傷つくと
決まったわけじゃ……おーい、カミラ? G ああ……あの子、迷子になってないかしら?
転んで怪我をしてないかしら?      O まるでリズが初めてひとりで出かけたときの
フレデリクを見ているみたいだな……。
 S 万が一、あの子が敵に見つかりでもしたら、
そいつらを皆殺しにしても足りないわ……。 1 み、皆殺し?!
カミラは……さっきから物騒だな。 ; そう? きょうだいのことを心配するのは
当然のことでしょ?
 G だが、カムイも子どもじゃないんだ。
そこまで気をもむ必要はないだろう? C そうかしら。フレデリクだって、
あなたのことで散々心配しているわ。 ? それは……そうかもしれないが。
あいつだって、やりすぎなんだ。 I この間なんて、出かけることを伝え忘れて
帰ってみれば小言と説教の嵐……。 7 あら、何がいけないのかしら。
臣下として当然でしょう? C ちょっとくしゃみをしただけで、
襟巻きを20本も買ってくるし……。 - ああ、優しいのね。
失くしても安心じゃない。 I 俺がちょっと自分で何かしようとすると、
仕事を取るなと言い張る始末……。 K クロムの顔を描いた絵を、みんなの天幕に
貼りつけたこともあるって聞いたわ。 Q 「クロム様絶対死守」という標語つきでな!
あのときは恥ずかしくて死ぬかと思った。 M そんなフレデリクを、あなたはどう思うの?
まさか迷惑なんて思ってないわよね? G まあ……基本的には感謝しているな。
長い付き合いだし、信頼もしている。 ; だが、俺が出かけるときには、
どこにでもついてくるし……。 I ついていくなんて当然でしょう?
私はできるだけ密着するようにしているわ。 5 あなたがカムイだとしたら、
ほら、こんな感じに……。 / お、おい!
実演しなくていいから、離れてくれ! S あらあら……赤くなっちゃって可愛いわね。
寄り添って歩くのはお気に召さないかしら? % そ、そういうことではなくてだな……! K 仕方のない子ね……。それじゃあ次は、
優しく抱き締めてあげましょうか……?   = なっ……待て、何を言ってるんだ、カミラ!
それは流石に……! ! O うふふ……冗談よ。私はカムイ一筋だもの。
照れちゃって本当に可愛いわ、クロム。

あっ、クロムさんだ!
ねえねえ、一緒に遊ぼうよ! E エ、エリーゼ!? ……い、いいぞ。
どこからでもかかってくるといい。 K ……どうしたの? 変なクロムさん。
あのね、あたし、かくれんぼがしたーい! ? それは構わないんだが……。
何か罠を仕掛けたりしていないよな? C わ、罠!? そんなことしないよ!
せっかく遊ぶのに危ないじゃない! = ……そ、そうだよな。安心した。
普通は、そういうものだよな。 G これがリズだったら、間違いなく何かしらの
いたずらが待っているんだが。 / いたずら!?
リズのいたずらって、どんな……?      K そうだな……。俺の隠れそうな場所に
落とし穴を掘ったり、蛙を放ったり……。
 I あはは! リズ、やっぱり面白ーい!
クロムさんとリズは、仲良しなんだね! ; あたしも、おにいちゃんたちとは
すっごく仲良しだけど……。 ! いたずらなんて、したことないよ!
 Q 普通は、そうだと思う。お前とリズは、最初
似ていると思ったが、まったく違うしな。 M 最初はあたしも、マークスおにいちゃんと
クロムさんが似てるかもって思ったよ。 でも、ぜーんぜん似てなかった! E クロムさんはマークスおにいちゃんより、
ずーっとお茶目さんだもんね! 9 お、お茶目!?
俺がお茶目というのは、どの辺がだろうか。 S えっとね……訓練中にお城の壁を壊したり、
食べたら倒れちゃうような料理を作ったり? 5 マークスおにいちゃんは、
絶対そんなことしないよー! ! むう……確かに、しないだろうな。 K しかし、壁を壊してしまったのは、
筋力を鍛えるために必要なことだったんだ。 M えっ、そうなの!? じゃあ、あたしも
壁を壊して訓練したら、強くなれるかな? I どうだろうな。毎日努力を続けていれば
エリーゼにも力がつくかもしれんぞ。 K ほんと!? じゃあ、あたし頑張るよ!
よーし、これから壁を壊しまくるぞー! ; ははは。意気込みはいいが、
壁をあまり壊さんほうがいいぞ。 E そうだね。マークスおにいちゃんに
見つかったら、すっごく怒られそう! E 王族とはかくあるべき、とか言って、
いっつも厳しい顔してるんだもん。 E こっちもクロムさんとリズみたいに、
仲良く遊べたらいいのになあ……。 5 頼めば遊んでくれるさ。
妹が可愛くない兄などいない。 G そうかな? 眉間にシワをぎーって寄せてる
険しい顔のおにいちゃんでも? M もちろんだ! マークスだって、いつも
険しい顔をしているわけじゃないだろう?   A うん! マークスおにいちゃん、
ああ見えて、とっても優しいもん! ! E それなら頼んでみろ。今日のところは
俺が代わりに付き合ってもいいが。 " I ほんと? やったー! 実はあたし、
みんなで遊べる新しい遊びを考えたの。 # M まだ、一度も試したことないんだけど……
クロムさん、一緒にやってみてくれる? $ 7 ああ、何でもやってやるぞ。
それは、どんな遊びなんだ? % I 歌を歌いながらお花を摘んで、その花で
冠や首輪をキレイに編み上げる競争! & = ……を、踊りながらやるの!
さあ、早速やろう? クロムさん! ' A な、何だその遊びは……!?
これはリズより手強いかもしれん……!

くっ……前に出過ぎたか? クロム!
無事かい! + ああ、すまない。
……! マルス、後ろだ! 7 ありがとう。
助けにきたのに、逆に助けられてしまって。 いや、元はと言えば俺のせいだ。 ; クロムのせいでは……。
ともかく、今はここを切り抜けよう! ああ! ? 先程は助かった。どうも俺は戦いとなると、
先走ってしまってな。      A それに引き換え、マルスは常に仲間を
気づかって動いてくれている。
 A ぼくはただ、共に戦う仲間が犠牲になるのを
見過ごせないだけだよ。 - クロムこそ戦場では、
いつも勇敢じゃないか。 9 まるで、アリティアの建国者、
アンリ王その人のようだよ。
  アンリ王……? M そんな存在と比較されるのは、畏れ多いな。
とても俺はそんな器じゃないが……。 E いや、きっと、アンリ王のように、
何かを成し遂げる力を持っているよ。 = それを言うなら、マルスも
古の英雄王たる立派な人物だと思う。 そうかな……。 K ああ。帰ったらみんなに自慢できるぞ。
俺はあのマルスと共に戦ったんだ、と。 M でもぼくは、先程もあなたを助けることに
夢中で、自分の危険に気付けなかった。 C みんなの思う英雄王として、相応しい
働きができず申し訳ないと思う。 それは違う!! 7 クロム……? ごめん、
気に障ることを言ったのなら―― いや、謝るのは俺のほうだ。 E 俺は、俺たちは、英雄王という名前や、
伝説に期待しているんじゃない。 C 今のマルス自身を見て、信じているんだ。
お前は英雄王たる人物だと。 % だから、そんなことを言わないでくれ。 G クロム……。ありがとう。そんな事を
言ってくれたのはあなたが初めてだ。 I それでも、今のぼくはその伝説の英雄王には
まだ、遠く及ばないと思うんだ。 マルス…… M でも、それを申し訳ないと思ったり、
君たちに遠慮したりするのはもうやめるよ。 = そして、いつか英雄王という名に恥じない
人間になってみせる。   9 それを、今ここで誓うよ。
ぼくの目の前にいる、あなたに。 ! I ああ……! 俺も誓おう。お前のように、
優しく、勇敢な人間になることを。 " ; 時代を越えた、お前との絆があれば、
きっと成し遂げられる。 # 7 互いの未来のため……
次の戦いも、力を合わせて勝とう! $ / ああ、ぼくらの剣で、
道を切りひらいていこう!

リズさん、そこにある弓を、こちらに
持ってきてもらえますか。 - はーい。あ、こっちにある剣は
どうしよっか? K あ、それはまだ手入れをしていないので
そこに置いたままで……きゃーーーっ! ど、どど、どうしたのルキナ!? E むむ、虫が……! ものすごく大きくて、
わさわさしている虫が……!! ひっ!? えっ、どこどこ!? A リズさんの足元です! 
待っていてください、すぐに私が倒します! M 足元っ!? ……きゃああっ! なにこれ!
わきわきしてる!! 気持ち悪い!!      9 リ、リズさんに手出しはさせません!
……運命を変えます!
 G 待ってルキナ! それ、お兄ちゃんの
剣だけど、怒られちゃわないかな!? I ……お、お父様の剣でしたか!? ならば
虫退治の道具になどできませんっ! 5 きゃーっ! そうこうしてる間に
ルキナの足元に……!
 1 へっ!? きゃっ、
こっちに来ないでくださーい! O うう、き、気持ち悪いよお……! で、でも、
わたしが倒すしかないんだよね……! いくよ……必殺! ? リ、リズさん、あまり斧を
振りかぶらないでください! 天幕が! + ええっ!? あ、ほんとだ!
危なかったあ! Q ……かくなる上は、このマントを犠牲にし、
敵を包んで自由を奪い、粉砕しましょう! = そ、そんなぁ! そのマント、
二度と使えなくなっちゃうよ!? ? リズさんには指一本触れさせません!
さあ、覚悟っ! ……あれ? E ……虫、いなくなりましたね。
天幕の隙間から出ていったのでしょうか。 = そっかあ……よかったあ……。
はあ……どっと疲れたよお……。 5 はい……ここ最近で一番に
疲れたかもしれません……。 Q リズさんには迷惑をかけてしまいましたね。
やはり、次は私が仕留めます。滅殺です。
 ……ふふっ。 ! あっ、私の覚悟を笑ったんですか? I 違うよー。大騒ぎしたのが楽しくて、つい。
ルキナだって笑ってるじゃない。 + そうですね。
なぜか楽しくなってしまって。 I ですが、その原因が虫と言うのだけは
耐え難いです。昔から虫は苦手で……。 G あはは、きっとそれはわたしに似たんだよ。
わたしも、虫は大嫌いだもん。 G へへっ、こうしてるとなんだかルキナと
家族って感じがして、嬉しいなあ。   9 ……! 家族、ですか……。
……ふふっ、私も嬉しいです。 ! K ねえねえ、もっと似てるとこはないかな?
好きな食べ物とか、得意なこととか! " ? 親戚同士なんだし、もしかしたら
もっと似てるところがあるかも! # K そうですね! リズさんとは、もしかすると
似た者同士なのかもしれ…………。 $ M どうしたの、ルキナ? え、わたしの
足元……? きゃーっ! また虫がー!!! % 7 ま、まま任せてください、リズさん!
今度こそ私が……!

はあ、今日も疲れたな……。
明日も早いし、早く休まないと。 A ……ん、視線……!? こんな夜に……。
誰だ!? どこにいる!? ) ……う、うわあっ! 
て、天井に顔がっ! わーい! いたずら大成功! - うわあああああっ!
な、何だ!? 敵か!!? ! タクミさん!?
リズだよ、リズ! リズ!? ……リズか。 ; まさか、あんたのいたずらなのか?
寿命が縮むかと思ったよ。      7 ごめんね。まさかここまで
驚くなんて思わなかったから。
 ? 夜中に急に現れたら誰だって驚くだろ。
それに、天井のあれ、何? M ああ、あれは前にフレデリクが描いた
お兄ちゃんの似顔絵だよ。そっくりでしょ? E あれがクロムの似顔絵だって……?
ちょっと生々しすぎやしないか……?
 ? ……とにかく! もう金輪際、
こんないたずらはしないでくれる? ? わかった! 今度から、
もうタクミさんが嫌がることはしないよ! 5 ……その台詞、前にも聞いたような
気がするんだけど。 あれ、そうだったっけ? 7 うん。僕の髪紐を、
花柄のリボンにすり替えたときだよ。 A 僕はそれに気づかないで、
すごく恥ずかしい思いをしたんだからな。 A あー……そうだったね。
ごめんなさい、嫌な思いさせちゃって……。 C つい、いたずらしちゃうんだ……。
でも、もうやめます。約束します。 A え? はあ……そんなに落ち込むなよ。
僕も言い過ぎたよ。ごめん。 ; でも、あんたはどうして、
そんなにいたずらばかりするんだ? Q タクミさんとは仲良くしたいけど、なんだか
いつも、ピリピリしてるように見えたの。 I 話しかけづらくて、それで、いたずらすれば
話す機会ができるかなって……。 O なるほどね……むしろ僕は警戒してたんだよ。
こうして毎回いたずらしてくるから。 O 僕だって、もっと仲良くしたかったから、
普通に話しかけてくれたらって思ってた。 / いたずらじゃなくて、
気軽に話しかけてきなよ。 % そしたら別に、怒ったりしないからさ。 うん……そうだね。
よかった! = いたずらしたから警戒して、
警戒してるからいたずらして……。 9 わたしたち、おかしなことで悩んでたんだね、
タクミさん!   A もう、いたずらは絶対しないから……
これからは、いっぱい話そう! ! C ああ、そうしよう。じゃ、
和解もしたことだし、一緒にお茶でも飲む? " 9 白夜の茶葉が少しあったはずだから、
ちょっと待ってなよ。 # A うん、わかったよ。あっ、タクミさん!
言い忘れてたんだけど……! $ G え? 何? 急いで戻るから、
そのへんの本でも読んでうおああああああ! % Q そこに落とし穴があるから気をつけてって
言うつもりだったんだけど……遅かったか。 & = で、でも、さっき仕掛けたいたずらだから、
許してくれるよね? ' / ああもう、
許すから早く引き上げてくれよーっ!

どうしたの、サクラ?
元気ないね。 K す、すみません……。さっきの闘いで
私、何も役に立てなかったと思って……。 K えーっ! そんなことないよ! サクラは
みんなの傷を治してくれたじゃない。 E サクラがいなかったら、わたしだって
やられちゃってたかもしれないし! O でも、私は前線に立つのが怖いんです。
リズさんは敵に立ち向かえて、すごいです。 1 うーん、わたしだって、
怖くないわけじゃないよ。 7 っていうか、怖いと思わなかったことなんて
一度もない。 そう……なんですか?      9 なら、どうしてリズさんは
怖さに打ち克てるんですか……?
 A うーん、そうだな……。わたしは、
黙って見てるのが嫌なんだよね。 K 目の前で大事な人がやられそうなときに
何もしないなんて、耐えられないもん。 I た、確かに、兄様や姉様のためと思えば
少しだけ、勇気が湧いてきます……。
 K お兄ちゃんも、危なっかしいところが
あるからね、わたしがついてなきゃって。 3 え? クロムさんって、
危なっかしいんですか……? C そうそう! ちょーっと目を離すと
すぐどこかに走って行っちゃうし。 A ルフレさんと出会う前なんて、
戦い方が力押しで大変だったんだよ。 M ふふ……なんだか意外な感じがします。
落ち着きのある方のように見えますから。 M えー、全然! この間の戦いのときだって
ひとりで敵に突っ込んでいったでしょ! O ちょっと敵に囲まれたりすると、俺が囮に
なって敵を引き付ける、とか言い出すし! 3 ふふっ……なんだか、
アクア姉様みたいですね……。 1 え? サクラのお姉ちゃんって、
他にもいたの!? 7 あっ……そうなんです。
もうひとり、姉様がいるんです。 Q 自分の身を顧みずに敵を陽動したり、相手に
真っ直ぐ向かっていったりする人で……。 3 普段は、穏やかで聡明な
優しい姉様なんですが……。 ? そうなんだあ……なんだか、
わたしのお姉ちゃんにも似てるかも。 9 えっ? リズさんにも、お姉様が
いらっしゃったんですか? O うん! お姉ちゃんは、優しくて穏やかで
芯が強くて……ずっと、私の憧れなんだ。 3 いつかわたしも、
あんなふうに、なれたらなあ……。 ? ……私も、アクア姉様みたいになれたら、
素敵だなって思います。 S サクラならなれるよ! いつも優しいけど、
いざって時はどんどん進んでいっちゃうし! S そ、それならリズさんだって、信念を持って
戦場に出てらっしゃるじゃないですか……!   G 優しいけれど芯が強くて、きっと憧れの
お姉様のようになれると思います! ! ? そうかなあ……。でも、
サクラが言うなら、頑張ってみようかな。 " C もっともっとお姉ちゃんに
近づけるように、サクラも一緒に頑張ろう! # = はい! 一緒に、姉様たちのような
素敵な人を目指しましょう!

マークスさーん! いいところに!
マークスさんって、すごく背が高いよね。 K フレデリクやリョウマさんも背が高いけど、
やっぱマークスさんが目立つもん。 ) そうか。
……やはり、威圧的に見えるか? O あ、ううん、そういう意味じゃなくて。
どうやって身長を伸ばしたのか聞きたいの! ? わたしももっと大きくなりたいのに
ちーっとも背が伸びないんだ。 確かにリズはちんまい……。 ちんまい言うな! 1 と、クロムが言っていてな。
……すまん、クロム。      A もうー! お兄ちゃんたら、
マークスさんにまでそんなこと言って!
 ? しかし、私も子供の頃は
早く大人になりたいと思っていたものだ。 G わかる? さすがはマークスさん!
わたし、大人の女性になりたいんだよ。 O そう、お姉ちゃんとか……あとはカミラさん
みたいな、美人で素敵なレディに……。
 = そのためには、まず身長を伸ばすことが
第一の条件だと思うの! M なるほどな。そういえば以前、エリーゼにも
似たような質問をされたことがある。 O だが、背を伸ばす方法と言われても、私は
特別なことをしていたわけではないのだ。 = えーっ、本当に何もしてないの?
何か、思い当たることはない? O 手足を別々の馬に縛りつけて引っ張るとか、
背の高い人の爪の垢を煎じて飲むとか! し、していないぞ……。 C ……強いて言うなら、幼い頃から訓練をし、
よく体を動かしていたな。 M あとは……通説ではあるが、偏食すると
身長が伸びにくい、と聞いたことがある。 % リズは、食べ物が偏ったりしてないか? ? ぎくっ。実は、その……、
わたし、好き嫌いが結構あるんだよね。 5 臭いの強い食べ物が苦手で……。
特にダメなのは、熊! ) 野営とかすると、熊を狩って食べるんだよ? A 固いし、獣臭いし……、
あんなの、か弱い女の子の食事じゃないよ! M ほう、熊の肉ならば食べたことはあるが、
あれは脂が乗っていて、美味だったぞ。 E うそお!? まるでルフレさんみたいなこと
言うんだね、マークスさん! Q なんなら今度、熊肉の調理法を教えよう。
臭みを取って煮込んだものは最高に美味い。 9 うーん……、それ食べたら、
熊みたいに大きくなれるかな? 9 かもしれんな。
熊のようになったリズなど想像できないが。 5 もうー。熊のようになるのは
身長だけでいいんだよー!   A それじゃ、教えてくれたこと全部
実践するから。楽しみにしててね! ! I 訓練して体を動かして熊肉を食べて……
マークスさんなんてすぐ追い越すよ! " Q そしたら、ちんまいマークスさんの眉間の
しわを、上からぐりぐりしちゃうんだから! # 1 ちんまい私、か。
ああ、リズならきっとなれるさ。 $ A 私も負けてはいられんな。
暗夜の王子としてもっと成長しなくては。 % E ええー!? マークスさんはこれ以上
おっきくならなくていいんだよー! & C ふっ……背の高さのことではない。
リズの成長、楽しみにしているぞ。

ねえ、リズ……。どうしたら、
早く大人になれるのかな。 O えっ、どうしたの、いきなり。そんなの、
わたしが知りたいくらいなんだけど……。 I そうだよね……。実はね、さっき外で
遊んでたら、泥だらけになっちゃって。 Q カミラおねえちゃんが服を洗ってくれたの。
でも、子供らしくて可愛いわねって……。 5 ああ、だから、早く大人になりたいって
言ってたのね。 S うん。あたし、カミラおねえちゃんみたいな
美人で優しくて、素敵な大人になりたいの! G カミラさんかー……。素敵だよね。
実は、わたしにもお姉ちゃんがいてさ。 I あんなふうに綺麗で優しいレディに
なりたいなーって、ずっと憧れてるんだ。      A あっ、リズもなの? えへへ、
おねえちゃんって、憧れちゃうよね。
 ; どうしたら、早くおねえちゃんたちみたいに
なれるのかなあ。 K あ、この間フレデリクが、背を伸ばすには
早く寝るといい、って言ってたんだ。 Q だからいつもよりちょっと早く寝るように
してるんだけど……どう、背、伸びたかな?
 % うーん……ごめん。
全然わかんない。 1 そっかー。
まあ、そんな簡単にはいかないよねー。 ? あ、でも、逆に、ちょっと夜更かし
してたほうが大人っぽくない? ; 確かに! 大人って、夜中に
お酒とか飲んでるイメージかも。 ; じゃあ、今夜、暗くなってから、
こっそりふたりで会わない? ; お酒は無理だけど……、
お菓子でも食べながらお話しようよ! - うわー、楽しそう!
早く夜にならないかなー! Q ……そうだ! 今度、カミラおねえちゃんに
お化粧を教わる約束してるんだけど……。 A リズも一緒に教わらない?
レディになるには、お化粧は必要でしょ? 5 わあ、大人っぽい! 教わる教わる!
いつがいいかな? Q うーん、早いほうがいいよね? いつまで
この世界にいられるのかわからないし……。 C そっか。わたしたち、いつかは
それぞれの世界に戻っちゃうんだよね。 # そしたら、もう、会えないのかなあ。 ; えー! そんなのイヤだよ!
せっかく仲良くなったのに……。 9 わたしもイヤだよー!
……そうだ、エリーゼ、約束しない? 5 元の世界に戻っても、
いつか、きっと会いにいくって。 ? ……! うん、約束する!
あたし、絶対にリズに会いにいくって! I じゃあ決まりね! その頃には、
わたしたち、大人のレディになれてるかな? O なれてるよ! カミラおねえちゃんみたいな
大人になって、驚かせちゃうんだから!   Q 早く見たいなー。大人になったエリーゼは、
きっと、すっごい美人さんになってるよ! ! えへへ、そうかな? " ; でも、リズのほうが美人かもしれないよ!
今から楽しみだね! # うん、すっごく楽しみ! $ 1 わたしたち二人とも……
素敵なレディになろうね!

ルキナ様、どうぞ、紅茶です。
あ、こちらはお茶請けです。 ありがとうございます……。 K 天幕の穴は先程、塞いでおきましたからね。
出入口の雑草も抜いておきました。 9 あの、そこまでしていただかなくても、
私、大丈夫ですよ。 M 臣下の務めですから。夜は冷えますので、
今はマフラーを編んでいるところです。 E あっ、編み物なら私もできますよ。
じゃあ私はお父様のマフラーを……。 ああっ、その棒を抜いては! ' えっ? あっ!
マフラーがほどけ……。      1 動かないでください!
体に糸が引っかかって……!
  きゃあーーっ! 毛糸玉がっ!! K すみません、フレデリクさん。私のせいで
マフラーも糸もぐちゃぐちゃに……。 9 いえ、私が驚かせてしまったからです。
申し訳ありません。
 I ですが、王族であるルキナ様にこのような
雑用をさせるわけにはいきません。 / どうか、今後は
控えていただけないでしょうか。 C ……でも、フレデリクさんは、いつ見ても
忙しそうにしていますよね? A あなたの力は、誰よりも信頼してます。
だけど、手伝いたいんです! 3 そういうところは、クロム様譲りですね。
ふむ……。 M ……もしや、私の負担が軽くなれば、
その分クロム様を守ることに繋がると……。 3 心のどこかで、
そう考えているのではありませんか? = えっ……? それは……
……確かに、そうなのかもしれません。 K 私が現れてから、フレデリクさんの
お世話する対象が増えてしまいましたから。 それは当然です。 Q ルキナ様をお守りすることは、クロム様を
お守りすることと同じくらい大切ですから。 O ですが、それでクロム様のほうが疎かになる
ようなことはありませんよ。絶対です。 A フレデリクさん……。よかった。
その言葉を聞いて、安心しました。 = 貴方は、誰かに頼るということが、
苦手なのかもしれませんね。 M それは……私は、お父様の娘として、
皆を、守らなくてはいけませんでしたから。 3 私が、誰かを頼りにするようでは、
いけないと……。 % 今は、頼っていいんですよ、ルキナ様。 / ここには私の他にも、
頼れる仲間が大勢います。 = ですから、ルキナ様も堂々と
私に世話を焼かれていてください。   I ……はい、ありがとうございます。
よろしくお願いします、フレデリクさん。 ! K でも、お手伝いはさせてください。
純粋にやりたいなと思って……ダメですか? "
 それは……。 # あの……お願いします。 $ 9 …………まったく。
貴方にそう言われたら、断れませんね。 % I ありがとうございます。そうと決まれば、
まずは一緒に、編み物しませんか! & I ええ、いいですよ。では折角ですから、
私が考案した秘技を伝授しましょう。

傷薬は、と……。
これだな。……うむ、問題ない。 7 ヒノカ王女!
そのような雑用、私がやっておきますから! 9 ああ、フレデリクか。
すまない、じゃあそっちの棚を頼む。 K ……承知しました。しかしヒノカ王女は、
雑務にとても慣れておいでですよね。 E 普通、こういった仕事は、臣下に
任せるべきものなのではありませんか? M そうかもしれん。私にも、アサマとセツナと
いう臣下がいるにはいるのだが……。 ; ふたりとも、あまりそういう仕事は
向いていないからな……。 I まさか、臣下が仕事をしていないのですか?
洗濯は? 基本中の基本ですが。      Q 洗濯物に絡まって一緒に流されるセツナを、
私が回収にいく未来しか見えないな……。
 E 洗濯物と一緒に流される……!?
何をどうしたらそのようなことに……! I 私にもわからない。が、自分でやったほうが
いいという判断にもなるだろう? M し、しかし、日々の掃除や片づけは?
まさか、それさえもヒノカ様が自ら……!?
 O 当たり前だ。セツナにやらせれば、逆に
崩壊するのはもう想像がつくと思うが……。 K アサマになど、もっと任せられん……。
あいつは、私の粗探しが大好きなんだ! S 部屋が少しでも散らかっていようものなら、
ニヤニヤしながら嫌味を言ってくるし……。 Q 寝具が乱れていれば、姫君のくせに寝相が
悪いんですねーなんて、ネチネチネチネチ! 3 なんと……!
主君に対して、そんな不遜な態度を!? G ああ……。ともかく、そういうのは
もういいんだ。だから、私が全部やる。 M なるほど……。私の予想だにしないような
臣下が存在することは、わかりました。 M 大変なご苦労をなさっていたのですね。
雑務に慣れていらっしゃるのも道理です。 O しかし、悪いことばかりではないんだ。
戦になれば、非常に頼もしい二人だし……。 % つまり、彼らの働きに満足していると? ? まあ最初は、もう少し有能な者がよかったと
思ったこともあった。 O だが彼らの面倒を見なければと思うからこそ
普段以上の働きができる気もするんだ。 I ですが、やはり主君に雑務など……。
……まさか、小石拾いも王女ご自身で? 小石拾い? O 天幕の周りの雑草除去や、早朝の火起こし
なども、すべてヒノカ王女の仕事ですか? G い、いったい何の話だ? まさかお前は
そんなことまでやっているのか!? 3 ええ、クロム様に仕える者として、
当然の仕事です。 3 そ、そうなのか……。
フレデリクは、臣下の鑑だな。 O 主君のための仕事なら、どんなことでも自ら
立派にやり遂げる、素晴らしい臣下だ。   K そうありたいと努力している身としては、
ヒノカ様のお言葉、感激の至りです! ! S ですが、臣下の代わりに雑務をすべてこなす
ヒノカ様と比べれば、霞んでしまいますね。 " M 貴方のような度量のある主を持って、
その臣下たちは本当に幸せだと思いますよ! # ? ふふっ、だといいがな。
お前の言葉だ、素直に受け取っておこう。 $ O これからも、私が主君として成長できるよう
フレデリクの目で見ていてもらえるか。 % E もちろんです。私の臣下としての働きも、
ご覧になっていてくださいね。

見事な腕だな、フレデリク。 / 先程の闘いでは、
つい目を奪われてしまったぞ。 Q 光栄です。マークス王子も、お見事でした。
さすがは暗夜最強と謳われるお方ですね。 K いや、まだまだ私は経験不足だ。皆を
守るためにも、もっと強くならねば……。 ; そうだ、今からお前に手合わせを
頼んでも構わないだろうか? C 暗夜とは違うイーリスの剣術を、
少しでも多く学んでおきたいと思う。 O ええ、喜んで。暗夜の剣術は私にとっても
興味深いです。ぜひ、高め合いましょう。 3 礼を言う。
至らぬ点があれば、遠慮なく言ってくれ。       お任せください、マークス王子。
 3 ……ふう。フレデリク、
何か気になる点はあったか? 9 そうですね……、
強いて言うならば、マークス王子は……。 1 少し、形にとらわれ過ぎているのかも
しれません。
 K 言われてみれば、決まった流れで敵を
追い込もうとすることが多いかもしれん。 G 敵の動きをもっと見て、技の流れを
変えていくべき、ということだろうか? A 以前のクロム様は形を重視せず、
自由な剣筋で戦っておられました。 I しかし、それではひとつひとつの技が
安定せず、剣筋も雑になりがちでした。 # つまり、今のマークス王子と逆です。 K なるほどな。正しい形と臨機応変な動きの
バランスこそが重要、というわけか。 = はい、仰るとおりです。
すみません……口が過ぎたでしょうか。 M いや、構わん。最近は、誰かに指導を頼む
ことがなかったから、良い機会だった。 - マークス王子は
たいへんな努力家なのですね。 G ……私は天才ではないからな。努力をして
力をつけるしか手段がないんだ。 A 努力を続けられるということも、
ひとつの才能ではないでしょうか。 9 その点で、マークス王子は間違いなく
天才だと思いますよ。 = ふっ……そう言われては、
なおのこと努力を重ねねばならんな。 ; ふふっ、そうですね。ですが、
あまり無理はなさらぬように。 Q ありがとう、フレデリク。ためになったぞ。
クロムの剣の腕にも頷けるというものだ。 + マークス王子の腕も
素晴らしいものですよ。 / 先日お教えしたばかりの
イーリスの剣術が……。 - 見事に暗夜の剣術と
組み合わさっていました。 ; 次に手合わせをするときまでに、
さらに鍛錬を積んでおこう。   = ふふ、私もイーリスの騎士として
負けるわけにはいきませんね。 ! C ……こうして、お前と親交を結べたことは
私にとって実に幸運だった。 " G 以前はよく父と手合わせをしたものだが
最近はその機会もとんとなくてな。 # ? だから、これからもできる限り
訓練に付き合ってくれると嬉しい。 $ Q そのように言っていただけるとは光栄です。
今後も、私の精一杯でお応えしましょう。 % ああ、よろしく頼んだぞ。

フレデリク、あなた、何をしているの?
小石を拾っているようだけど……。 I ええ、クロム様の通られる道から
ご移動を妨げる障害を排除しておりました。 G まあ! 前から思っていたけれど、あなた、
クロムのことが大好きなのね。 S その言い方は誤解を招きます、カミラ王女。
あくまで臣下としてお慕いしているのです。 E あらまあ……。臣下として、ね。
他にはどんなことをしているのかしら? O 例えば、クロム様がお出かけになる際は
行き先を把握し、事前に経路を巡回します。 M そして滞りなく用事を済ませられるよう、
店や食堂などの予約も取っておきます。 K 当日は密かに尾行して後方を警戒し、
必要に応じて先回りして緊急事態に対応。      I この私で事足りる用事であれば、
先に済ませておいて差し上げることも……。
 M 流石ね、フレデリク。だけど私だって、
カムイにはいろいろしてあげているのよ。 I カムイに危害を加えそうな存在は、
敵から羽虫まで残らず殺しているし……。 A カムイが常に清潔でいられるように、
洗濯物も私が洗っているのよ。
 C なんなら、一緒にお風呂に入って
私が全身洗ってあげたいくらい……。 Q ……何たる不覚。私としたことが、主君の
お背中を流して差し上げたことがないとは! I 気づかせてくださり、感謝いたします!
さっそくクロム様を温泉に誘います! 5 ……フレデリク。
あなた、なかなかわかっているわね。 ? そんなあなたを見込んで
ひとつ相談があるんだけど、いいかしら。 + ええ、もちろん。
喜んで力になりましょう。 ? 私、カムイをもっと喜ばせたいのよ。
あなたに何か良い案はない? 1 何をしたら、
カムイがもっと喜んでくれるかしら。 そうですね……。 M 例えば、戦闘時はカムイ様を讃える歌で、
気分を盛り上げて差し上げるとか……。 C 苦戦していれば「カムイ様絶対勝利」
と書いた旗を振って全力で応援。 M 勝利できた際には、全国民を招集して
三日三晩胴上げして祝うのもよいでしょう! 7 素晴らしいわ……!
あなたに相談して、正解だったわね。 ? そうだ、フレデリクも一緒にやりましょ?
きっとクロムも喜ぶわ。 C ええ、実は私も、我ながら良い思いつきだと
思っていたところでした。 7 ふふ、決まりね。
まずは旗の材料を買いに行きましょう。 ? 構いませんが、その前に石拾いを済ませても
よろしいでしょうか。 5 もちろんよ、わたしも手伝うわ。
カムイのためにもね。 I 一緒に草むしりもして、あの子を
傷つけそうな小虫も一匹残らず取り除くわ。   G それは妙案です。では早速、あちらから
お願いします。私はこちらを……。 ! K 思いを同じくするカミラ王女と一緒ならば、
すぐにでも片づけられるでしょう!

ろしいですか? レオン王子。 いいけど、急に何の用? 9 実は……私はずっとレオン王子に
隠し事をしておりました。      隠し事? ; ええ。お伝えしようかしまいか、
非常に悩んだのですが……。 E レオン王子と良き関係を築くためにも、
もう隠してはいられません……。 7 いったいどんなこと?
そう言われると気になるんだけど。 実は、レオン王子の……。       僕の……?
  法衣が裏返しです。 ……え?
わわっ……本当だ! I それとなくお伝えしたかったのですが、
最近も着衣の乱れは増すばかり……。
 ) どうしても言わずにはいられませんでした。 G もしかして、フレデリクが会うたびに
服装や流行の話をしてきたのは……! ? 私の力不足で、こうして指摘することに
なって申し訳ありません。 ) いや、こちらこそ気づけなくて悪かったよ。 G でも、僕とあんたの仲なんだから……
はっきり言ってくれてよかったのに。 ? 言葉をまっすぐに交わしてこそ、
真の仲間と言えるだろうからね。 ; わかりました。ではこの際なので、
仲間として申し上げます。 うん、何でも言って。 S レオン王子が行動を共にするようになって、
法衣が裏返っていたことは累計36回です。 E 一国の王子ともあろうお方が、さすがに
だらしなさすぎるのではと……。 K さ、さんじゅ……。いや、あ、ありがとう。
これからも遠慮なく指摘してくれ。 C ですが、それくらいのことでは、
私もこのように言ったりはしません。 それくらいのこと……!? 3 この前の朝は、鎧の上に寝間着を
着込んでおられ―― I なんで知ってるんだよ!? あの時は
誰にも見られず部屋に戻ったはず……! K それは、レオン王子に用があって、たまたま
お部屋の近くにいたものですから。 M 一昨日の朝は魔導書と間違えて、枕を持って
出歩いておられました。それに……。 ) そのことは……!!
ま、まだあるのか!? 3 一番驚いたのは、誰の物と間違えたのか、
女物の――   C フレデリク!! ……忠告ありがとう!
これからも、よろしく頼むよ! ! おや……承知しました。 " = では今後は毎朝、レオン王子の服装を
確認させていただきます。 # K クロム様のための草むしりの途中に、
立ち寄らせていただくのが良さそうです。 $ E いや、そういう意味じゃ……くっ。
毎朝……これを言われるのか……。
 % K ……わかった、頼むよ。……それでこそ、
真の仲間と言えるだろうからね……。

おや、カムイ王女。
洗濯をしていたのですね。 O はい。自分で洗ってみようと思ったんです。
でも、なかなかうまく洗えなくて……。 3 そうだったのですか。
……ちょっとお借りしますね。 C このような厚手の服は、畳んでから、
押すように洗うのがいいですね。 I えっ、畳むんですか!? 実は……、
洗濯をするのはこれが初めてなんです。 G 今までは、フローラさんやフェリシアさんに
任せっぱなしだったので……。 3 良い機会ですし、
ひととおり家事を覚えたいなって。 M ふむ……その方々は、名前から察するに
貴方に仕える女性騎士の方々でしょうか。      O ええと、騎士ではなくて、メイドです。
騎士ならギュンターさんという方がいます。
 K 他に執事のジョーカーさんもいて、
その四人にはいつも迷惑をかけっぱなしで。 K ……あの、フレデリクさん。もしよければ、
私に家事を教えてもらえませんか? E いいですよ。 私の技術と経験の全てを
カムイ王女にお教えしましょう!
 A 本当ですか? フレデリクさんに教われば
私にもできる気がします! C ふふっ、それは楽しみです。
それでは、洗濯から覚えていきましょう。 はい! よろしくお願いします! / ええ、こちらこそ。
まずは染みの落とし方です。 O 周囲を水で濡らして、染みの部分を摘んで
指でこするのです。やってみてください。 A 染みに指を……。こう、ですか?
ああっ、服が全部びちょびちょに! G 大丈夫ですよ。気にせず手全体で軽く
握ってから、指で撫でるように……。 5 うーん、うまくできませんね……。
軽く、握って……。 Q カムイ王女、ちょっと貸していただいても
よろしいですか? こうやって、こうです。 I あっという間に落ちてしまいました!
まるで魔道士ですね、フレデリクさん。 9 この程度、慣れてしまえばすぐに
できるようになりますよ。 C あ、あのー、フレデリクさん……。
あっ、私にもやらせ……ああ……。 S すごい……。ジョーカーさんたちと比べても
引けを取らないほど速くて、丁寧です……。 ; ……ふう、これでひととおり染み抜きの
作業は終わりました。 ? フレデリクさん……結局ひとりで
全部やってしまいましたね……。 E ああっ、すみません! いつもの癖で!
次の作業は一緒にやりましょう! はい……よろしくお願いします! I ところでカムイ王女、貴方の従者たちの
働きぶりを教えていただけませんか? Q 異国の執事やメイド、騎士が、どのように
主君のお世話をするのか、気になりまして。   G いいですよ! 私もフレデリクさんに
彼らのすごいところを伝えたいです。 ! I その方々も、カムイ王女が家事を修得して
帰ったら、驚くかもしれませんね。 " / ふふ……。
今から、皆さんの反応が楽しみです。 # O それにしても、こんなふうに楽しくお話し
しながら、家事まで教われるなんて……。 $ 5 フレデリクさんと仲良くなれて、
本当によかったです! % ; 私も、カムイ王女に頼っていただけて、
たいへん光栄ですよ。 & では、始めましょう!

マルス王子。
それは私が片づけておきましょう。 ああ、頼んだよ。 ; ……あ、すまない!
このくらいのこと、自分でやらないとね。 ? そんな、お気遣いなく。
このような仕事には慣れておりますので。 = ははは、ありがとう。
いつもの習慣でつい頼んでしまったんだ。 C ……なるほど、マルス王子のお側には
優秀な従者がおられたのですね。 え? どうしてそう思うんだい? M 信ずるに値する者が側にいればこそ、
憂いなく身辺のことを頼むことができます。      G おそらくマルス王子には、気が置けない
素晴らしい従者がいたのでしょう。
 A そういうことか。確かにぼくの周りには、
優秀な騎士たちがいるよ。 G 後見役のジェイガン、猪突猛進なカインと
冷静沈着なアベルの二人組……。 Q ぼくがここまでやってこれたのは、すべて
みんなが頑張ってくれているおかげなんだ。
 I カイン殿とアベル殿というのは、もしや
伝説の“猛牛”と“黒豹”では……? O 古の英雄王に仕えた、二人の騎士として
私の時代にもその名が語り継がれています。 G マルス王子と騎士の方々を結ぶ絆も、
並々ならぬものだったのですね……! M それはよかったよ。二人とも伝説に名を
残すに相応しい、素晴らしい騎士なんだ。 O でも、フレデリクも彼らに匹敵するくらい、
優秀で信頼に足る従者だと思うけどね。 K 君とクロムの関係も理想的じゃないかな。
息が合っていて素晴らしい主従だよ。 Q こ、光栄です……! しかし、理想という
意味ではマルス王子も負けておられません。 S 主としての度量、そして他者を認める立派な
お心は、まさに理想の主君と言えましょう。 S 褒め過ぎだよ、フレデリク。でも主君と共に
この世界に来た君が、少しだけ羨ましいな。 # 確かに、その点は幸運でしたね……。 Q せめて、この世界にいる間は、マルス王子の
従者に代わってお世話をさせてください。 K たとえ主従でなくとも、私とマルス王子との
間の信頼は不変のものですからね。 ! ありがとう。
それじゃあ頼むよ。 / ……あ、今のは
つい頼んだわけじゃないからね。 3 仲間として、君に力を貸してほしい
ということだよ。 A はっ、わかっておりますとも。
微力ながら尽くさせていただきます! 3 その代わり、ぼくも君のために
何かさせてほしいな。 = 君の仕事を手伝ったり、戦場では
共に戦い、助け合ったり……。 A 従者としての君でなく、仲間としての君と
共に歩んでいきたいんだ。   ……!
ありがとうございます! ! - マルス王子にそう言っていただけて
光栄です。 " I これからも欠かさずお世話をさせて
いただきます! もちろん、仲間として。 # O ははは、ありがとう。よろしく頼むよ。
これからも力を合わせ、乗り越えていこう。 $ ' はい。
仲間として、共に励みましょう!

 

Thank you so much. I'll get to translating right away!

Link to comment
Share on other sites

6 minutes ago, RotomGuy said:

I noticed a Niles support in the post. Is there really a Niles support in the files? Because if so there's zero way he won't be playable eventually.

Yeah, there are at least two. With Sakura and Lianna.

So there's zero chance of Zero (Niles's Japanese name) not being playable further down the line.

Unless they cut his role at the last minute or something.

Link to comment
Share on other sites

Should be the rest of the Japanese supports.

I don't think I missed anything, but you never know.

From what I've seen, all the Japanese supports have English translations, but not the other way round. As in the Niles supports only exist in English...

ルフレ、軍議の資料の字が以前より


綺麗になったな。練習でもしたのか? K あっ、はい! 今までは、文字なんて
読めれば十分だと思ってたんですが……。 / マークス様の書いた文字を見て
わかったんです。 % 資料を読むときの効率が全然違うって! I そうか。ルフレのその向上心……。
私の臣下たちにも見習ってほしいものだ。 S 私にはラズワルドとピエリという、ふたりの
臣下がいるが、どちらも手のかかる者でな。 5 どちらも、ですか。
どんなふうに手がかかるんですか? 5 ラズワルドは、
困ったことにナンパが大好きでな……。      S 有能だし、書類仕事もできなくはないのだ。
ただ、目を離すとすぐにナンパに出かける!
  それはすごいですね……。 = じゃあ、ピエリさんという方に
お教えになればいいのでは……。 K ピエリはピエリで、そもそも黙って
座っていることができるかどうかも怪しい。
 9 戦闘になれば、本当に頼りになるのだが、
書類仕事は……。 I ……じゃあ、ラズワルドさんのナンパを
許可するしかないかもしれませんね。 C 息抜き程度なら構わないのでは?
しっかり仕事をしてもらう代わりに。 = 私も最初は、そう思ったんだ!
……実際に、仕事ははかどった。 I しかし、王城兵がナンパをしていると、
次々苦情が入るようになってな……。 % 苦労されているんですね、マークス様。 ; ナンパ癖を直す策があればいいのだが。
何か、ないだろうか。 O 難しいですね……でも、なんだか他人事じゃ
ない気がするので、考えてみましょう。 M ……例えば、よりモテそうな人と一緒に
ナンパに行かせて、自信を失わせるとか? ? それこそ、マークス様が同行すれば、
効果は覿面ですよ、きっと! C 私にナンパができると思うか?
自慢ではないが一度もしたことはない。 で、ですよね。
失礼しました。 = とすると……そうです!
こういうのはどうですか、マークス様! K 常に可愛い女性と一緒に仕事をさせることで
気をそらしてナンパを防ぐんです。 M なるほど……。しかし、あのナンパ好きの
気がそれるほどの女性がいるだろうか? K ラズワルドさんが次にナンパした方を、
ラズワルドさんの仕事仲間として……。 I しばらく雇ってしまえばいいんですよ。
うん、いけそうな気がしてきました! M ……ルフレにそう言われると、上手くいく
気がしてくるな。早速、試してみよう! I ええ、きっと成功しますよ! 何だか、
この案には絶対の自信があるんです!   = ああ。ルフレに相談して正解だった。
お前は本当に頼りになる。 ! 7 ルフレの言葉には人の心を動かす、
不思議な力があるな。 " ? いえいえ、マークス様に
頼りにされるなんて、本当に光栄ですよ。 # ; 僕でよかったら、いつでも、
いくらでも知恵を貸しますから。 $ % 礼を言う。
また何かあったら頼むぞ。

はあ……僕の負けだ、ルフレ。
見事にやられたよ。 ? 正直、今のは負けたかと思ったけど……、
紙一重の勝利だったね。 O 悔しいな……間違っていたのは64手目か?
あそこで右側から挟撃できてれば……。 I 実は、そこは僕の読みどおりさ。
挟撃をわざと誘ってから、防ぐように動く。 7 イーリスでは、実戦で使われたことのある
戦術なんだよ。 3 この戦術を実戦で?
……なるほど、防がれるわけだ。 Q このゲームをやるのは初めてなんだろう?
ルールも複雑なのに、流石だよ、ルフレは。 S 昔から似たようなことをやっていたからね。
盤面を戦場に見立てて、駒を動かすんだよ。      G それを言うなら僕だって、この手のものには
少しばかり自信があったんだ。
 C 暗夜にはチェスっていう、
これによく似たゲームがあるんだけど……。 M 僕はきょうだいの中でも一番強かった。
ルフレが相手でも負けないと思ったのに。 ? でも、次はこうはいかないさ。
よければ、もうひと勝負どうだい?
 C いくらでも付き合うよ、レオン。
君と戦うのは、すごく面白いし……。 5 勝負を通じて、互いを高め合えるような
気がするんだ。 5 うん、僕もそう思うよ。
さあ、駒を並べ直すとしよう。 M 今度はさっきのようには読ませないよ。
僕だって、暗夜で戦術を学んできたんだ。 + 暗夜の戦術、か……。
すごく興味があるよ。 K さっきの戦い、最後は僕の戦術が上手く
いったけど、かなり際どい勝負だった。 E 読み切れない手もいくつかあったし……、
あれが、暗夜の戦術なのかな。 M 実戦で君のような指揮官と相対していたら
どうなることか、想像もしたくないよ。 Q それは僕の台詞だよ。というか……勝者に
言われると嫌味にしか聞こえないんだけど。 本気で言ってるんだよ。 C ……あのさ、レオン。もしよかったら、
暗夜の戦術を教えてくれない? = 何それ。これから戦おうって相手に
手の内をさらせっていうの? = そ、そんな邪な理由じゃないよ!
ただ純粋に、興味があるんだ。 E それに、多くの戦術を学んでおけば
戦場で取れる行動の幅も広がるしね。 ……わかったよ。 K ルフレはみんなの命を預かる軍師だし、
未知の戦術を学ぶ重要性はわかってる。 本当かい、レオン! I ただし、次のゲーム、僕に勝ったらね。
勝負に負けたままじゃ、終われない。 - そう来たか……。
これは僕も負けられないね。   5 さっき以上に白熱した戦いになりそうで、
楽しみだよ。 ! 9 へえ、楽しみだね。
その気概がいつまで続くか見ものだよ。 " C さてと、駒も並べ終わったことだし……。
勝負を始めようか、ルフレ。 # C 僕が勝ったその時は、さっきの台詞、
心の底から言ってもらうからね。 $ = ……ああ、望むところさ、レオン。
軍師の力、見せてあげるよ!

生きていると、いろんなところで
選択を迫られるよね。 K そのとき、運命みたいな大きな力によって
選ばされてるって感じたことはない? どういうことでしょうか? C 自分で選んでいるように見えて、
実は何かに導かれてるってことだよ。 9 わかりませんが……、
何だか恐ろしい話のように感じます。 / ルフレさんは、そう感じたことが
あるんですか? C いや、何となくそう思っただけ。
運命なんて誰にもわからないからね。 ? でも、本当に自分で出した答えなのか……
その疑問は尽きないよ。      C そう言われると、気になりますが……
私は自分の意志を信じています。
 G 何かに導かれたことであっても、
その先は自分で決めて行動したいんです。 E そうしたら、自分の道は、自分の選んだ
答えに繋がっていくと思います! 1 へえ、なるほどなあ。
そういう考えも、アリだね。
 S それに、もし私の意志に介入できる、人智の
及ばぬ神のような存在がいたとしても……。 7 私はそんな存在に匹敵する力を得て、
立ち向かいますよ! 5 神の干渉をも覆す存在になればいい、
ということだね。 ルフレさんは違うんですか? E うーん……。僕は、どんな選択でも、
最後の最後には自分で選びたいな。 最後の最後に、とは? ) たとえ何らかの介在があったとしても……。 A 最終的には、自分の意志で、
自分が考え抜いた選択を、したいんだ。 7 その先に何が待っていたとしても、
後悔しないようにね。 = だから、僕が欲しいのは……
運命の流れをも撥ね退ける力だよ。 ; そういう考え方もいいですね
何というか、あなたらしいです。 私は、自分の意志で進みたい。 僕は、自分の意志で選びたい。 ? 僕とカムイは、自分の意志をどう使うかが
違うのかもしれないね。 A 突きつけられた運命に対して、
どうやって立ち向かっていくのかが。 僕は軍師で、君は王族だから。 % ふふ、確かにそうですね。
でも……。 M 私もあなたも、選択するには結局、自分の
意志が一番大事だと考えていますよね。 I だからこそ、私たちは互いに互いの選択を
助けることができると思うんです。   ? うん、そのとおりだ。
僕は、君が道を選ぶ前に、君に助言できる。 ! C カムイが、悔いのない選択を
掴み取れるように、全力で手助けするよ。 " ? 私も、ルフレさんが道を選んだ後、
あなたの歩みを助けましょう。 # I 自分の選択を悔やむことのないように、
真っ直ぐ進む支えとなってみせます。 $ % はは、カムイがそう言うなら安心だね。 % ? 君と一緒なら、何でもできそうだ。
これからも、よろしく頼むよ。 & 9 はい、こちらこそお願いします。
この先も、楽しみですね。

ねえねえ、ルフレ!
遊ぼー! すう……すう……。 E あれ……? 寝ちゃってるの?
ルフレー、お話したいことがあるんだよ! I すう……すう……。うーん、クロム……、
次の戦いでは……。むにゃむにゃ。 M ルフレからね、ときどきかんじるの。
チキとおんなじちから……なんでかなって。 + うーん……ううっ……!
ク……クロム……! ! あれ? なんだかくるしそう……。 共に……生きたかったのに……。      A ルフレ、すごい汗かいてる……!
それにとっても、かなしそう……。
  僕は……なぜ……こんな……! = ルフレ! ねえ、起きて!
だいじょうぶなの? ルフレってば! 3 うっ……うーん……?
夢……か……。あれ……チキ?
 ; もう! しんじゃいそうな顔してるから
しんぱいしたんだよ! + チキが起こしてくれたんだね。
ありがとう。 5 寝言で、クロムっていってたよ?
どんなゆめだったの? A よく覚えていないんだけど……、
たまに見るんだ。とても怖い夢を。 9 そうなんだ……。
チキもね、こわいゆめを見ることあるよ。 C わたしが、けものになって……
みんなをおそって、ころしてしまうの。 E いや、やめてーってさけんで、
目がさめて、そのたびに泣いちゃうんだ。 9 チキがそんな夢に悩まされてたなんて
知らなかったな……。 I だからチキね、ねむるのがイヤなの。
また、こわいゆめを見る気がして……。 ; わかるよ、その気持ち。
僕も同じ悪夢を何度も見ているから。 おなじだったんだね、ルフレも。 A ……あのね、ルフレってほかにも
チキと似てるとこがあると思うの。 3 悪夢を見ること以外にかい?
どういうところだろう。 5 うーんと、どこっていわれると
こまっちゃうけど……。 G ルフレを昔から知ってる気がするの。
きょうだいみたいなかんじ……かな? ? なるほど……確かに僕も、チキに
そんな感覚を抱くことがあるよ。 C とても近いけど、対極にあるような、
そんな矛盾した感覚だけど……。 G ふーん……? よくわかんないけど、
ルフレはチキにとってとくべつなの! E ははは、僕にとってもチキは特別だよ。
話していて、すごく落ち着くし。   ; ふたりで一緒にいれば、
悪夢も怖くなくなるかもしれないね。 ! % じゃあ、こんどいっしょに寝てくれる? " C もちろん。チキが怖い夢を見ていたら、
今度は僕が起こしてあげるよ。 # C わーい! チキも、ルフレがうなされてたら
また、おこしてあげるね! $ K でも、ふたり一緒なら、怖い夢じゃなくて
楽しい夢を見られるんじゃないかな? % ; それなら、ねむるのも楽しみになるね!
ルフレ、ありがとう!

ヒノカさん!
素晴らしい活躍でしたね! 9 ルキナか。お前のほうが、
よほど活躍していたと思うがな。 M いいえ、ヒノカさんの薙刀の扱いは見事で、
まさに向かうところ敵なしでしたよ! I 子供のころからずっと鍛えているからな。
強くなるために、必死だったんだ。 C あの……ヒノカさんは、どうして
そんなに強くなりたかったんですか? それは、カムイを助けるためだ。 カムイさんを、助ける……? C ああ。カムイがまだ幼かった頃、
あの子は暗夜王国にさらわれたんだ。      = 私がもっと強ければ、
カムイを守ることができたかもしれない。
 A いつか、カムイを絶対に救い出すと誓って、
私は薙刀を手に取った。 O ……だが、今はこうしてカムイと一緒に
いられるんだ。それで良しとしなければな。 A 今も強さを求めるのは、これからも
カムイさんを守るため、ですか?
 = ああ、そうだ。二度と同じ思いを
したくないし、させたくない。 I 何に代えてもカムイを、きょうだいたちを
守ってみせる。それが私の目的だ。 5 ルキナはどうなんだ。
なぜ強くなりたいと思ったんだ? E ……強くなりたいというよりは、
強くならなければいけなかったんです。 = 私のいた世界は、強大な敵の力の前に、
滅亡に瀕していました。 Q 戦うたびに、私たちは追い詰められて……。
多くの仲間を失い、やがてお父様も……。 あのクロムが!?
まさか……! 9 私も、信じられませんでした。
今でも信じたくありません。 A でも、だからこそ私は……、
誰よりも強くなる必要があったのです。 K 絶望の未来で仲間たちを導くため……
そして過去の世界でお父様を救うために! S お前の強さは、並々ならぬ覚悟と、大いなる
目的に裏打ちされたものだったのだな……。 3 この世界で、無事にお父様とは
出会えましたが……。 = 滅びの運命を変える、という目的は、
まだ果たされていません。 = ああ。私と違い、お前の闘いは、
まだ始まったばかりのようだ。 5 はい。お父様も、世界も……
きっと、救ってみせます。 / お前は強い。
それに、仲間を導く力だってある。 I 保証しよう、お前はもっと強くなる!
必ず元の世界で、目的を果たすだろう。 G ありがとうございます! ヒノカさんの
保証が、何よりも自信になります! ? ヒノカさんは誰よりも強くて、
仲間を守る力を持った方ですから!   G カムイさんやごきょうだいのことだって、
絶対に守っていけると思います! ! C そうありたいが、まだまだ精進は必要だ。
共に鍛錬に励もう、ルキナ。 " 7 はい! ヒノカさん、
これからも一緒に頑張りましょう! # A 力を合わせて闘い、共に強くなるんだ。
互いの目的を果たすために!

あっ! ルキナさん、ルキナさん!!
こんなところにいたんだーっ! I どうしたのです、エリーゼさん。
そんなに慌てて……まさか、敵襲ですか?! C もう、違うよ! ルキナさんと遊びたいの!
ずっと探してたんだから! K へっ? 遊びたい? ……よかったです。
しかし緊張感が足りないのでは……? E でもマークスおにいちゃんが言ってたもん!
お休みも大切なお仕事って。 ' 休息も仕事、ですか。
……正論ですね。 A 休みの間に疲労を回復し、
仲間と親交を深める……大事なことです。 E そうでしょ? だからね、今日は
ルキナさんと遊びたいなって思ったの!      C そうだったのですか……。
でもエリーゼさん、私は遠慮しておきます。
 I ええーっ、どうして? ルキナさん、
あたしのこと、嫌いになっちゃったの? G いえ! それは絶対にありません!
私はエリーゼさんのことが大好きです。 K ……ですが、私たちは別の世界の人間。
いずれ離れ離れになってしまうんです。
 C 仲良くなればなるほど、お互いに
別れがつらくなってしまいますから。 S ふふ……なーんだ、そんなことだったのね!
よかったあ、ルキナさんに嫌われてなくて。 I もちろんルキナさんと会えなくなるのは
とってもつらいし、悲しいけど……。 7 だからこそ今のうちに、
いっぱい思い出を作るんでしょ! ……!
思い出、ですか……。 K そうだよ! 思い出があれば、ルキナさんの
こと、いつだって思い出せるもん。 3 そう、ですね。
思い出があれば……思い出せる……。 ルキナさん……? M お父様は私が幼い頃に亡くなりました。
でも、いろいろな思い出があります……。 O 思い出があるからこそ、ここまで頑張って
これた。お父様を救おうと思えたんです。 S ……そうですね。エリーゼさんとの思い出も
きっといつか、かけがえのないものに……。 I よし、今日はとことん遊びましょう!
さあエリーゼさん、何をしましょうか? M やったあ! ルキナさん、だーい好き!
じゃあ、あたし追いかけっこがしたーい! = お、追いかけっこ……?
追いかけっことは、どんな遊びですか? ? えっ、ルキナさん、追いかけっこ
やったことないの? うそーっ! 7 すみません、昔から遊びというものには
縁がなくて……。 ; じゃあ、あたしが教えてあげるね!
だいじょうぶ、簡単だよ! C あたしが逃げるから、ルキナさんは
10数えてから追いかけてきてね! A あたしが捕まったら、今度はあたしが
ルキナさんを追いかけるから。   I ……要するに、走り込みですか!
暗夜では、遊びながら体を鍛えるんですね! ! K 全然違うよー! けど、ルキナさんと
遊べるならいっか! それじゃ逃げるよ! " 5 ええ、すぐに捕まえてみせます!
1、2、3、4……。 # よーし、絶対捕まらないからね!

マ、マルス様!
先程は、救援ありがとうございました! 9 流石は伝説の英雄王……
同じ戦場に立てて、私、光栄です! / ルキナ……そんなに大したことは
していないよ。 K いえ、私が危機に陥るや否や、颯爽と
駆けつけてくださったではありませんか。 ? 仲間を助け、敵を討つ……その姿は
まさに英雄王そのものでした。 E 数多の味方に慕われるだけでなく、
時には敵さえも魅了したという……。 ; 待ってくれ、ルキナ。
いくらなんでもその伝説は誇張だろう。 ; 誇張などではありません!
私はこの伝説が真実だと思います。      9 マルス様は皆の希望そのものでした。
だからこそ私は……。
 G マルス様のお姿を借り、その名に
希望を懸けて戦い続けてきたんですから。 ; そ、そうか。でも、伝説とは違ったことも
あるんじゃないか? G え? そ、そうですね……確かに、
人柄は想像していたものと違いました。
 Q 邪悪な竜を滅ぼしたと聞いていたせいか、
厳しい武人のような方と思っていたんです。 ; でも実際には、とても穏やかで、
優しくて、仲間思いで……。 E お話するだけで心が温かくなる、
素敵な方だということがわかりました。 K そこまで言われると……。照れくさいのを
通り越して、不思議な気分だよ……。 ? ふふっ、そうやって飾らないお人柄なのも
素晴らしいと思います。 G だといいけど……。そういえば、何で
ルキナはぼくの名を使っていたんだ? ! 君だって立派な王女だったはずだ。 1 名を偽らなくとも、
人々を導けたんじゃないかな。 K あの世界では、圧倒的な希望になれる
ような存在でなければダメだったんです。 A 私のいた世界は邪竜に支配され、
絶望に覆われてしまっていて……。 I 民や仲間の士気を上げるためには、
そのお名前にすがるしかなかったんです。 G 先程言ったとおり、マルス様は……
その伝説は、希望そのものでしたから。 A そうか……。ルキナは、
本当に苦しい戦いを、経験してきたんだね。 7 ですが、マルス様のお名前に
一番救われていたのは……。 私自身だったのかもしれません。 K マルスと名乗るだけで、まるで本当の
英雄王になったように勇気が出たんです。 M ……ごめんなさい。お会いしたときから、
ずっと謝らなければと思っていました。 = 未来のためとはいえ、
お名前を勝手に使ってしまったこと……。 Q 気にしないでよ。ぼくの名前が、君たちに
とって役立つものであったなら、よかった。   Q それに、君の活躍はきっと……いや、必ずや
英雄王の名に恥じないものだったと思う。 ! !
ありがとうございます……。 " I マルス様の存在は、私たちにとって
本当に強い支えだったんです。今も……。 # A でも、今の君を見ると、もうぼくの名前は
必要なさそうに思えるな。 $ A 君の持つ強さや、人としての魅力の前では、
伝説も霞んでしまうよ。 % そ、そんなことは……。 & C ぼくも、君が目標とした英雄王に近づくため
努力しないといけないね。 ' M この先に何が待つのかはわからないけれど、
そのすべてを、乗り越えるためにも。 ( M はい、ありがとうございます。私も、
こうして共に戦わせていただく以上は……。 ) 9 マルス様に少しでも近づけるように、
精一杯、努力します。 * - うん、共に頑張ろう。
お互いの未来のために!

レオン王子、
俺の休息に付き合ってくれないか。 E 休息に付き合う、とは……?
リョウマ王子、どういう風の吹き回しです。 5 たまには休息を取れと、
ヒノカに言われたのだが……。 ? いざ休息を取ろうと思っても、
何をしていいのかわからなくてな。 I なるほど。もちろん、構いませんけど……。
今、あなたは帯刀もしていない。 ? ここで、僕があなたに襲い掛かったら
どうするつもりなんですか? C む、それは困るな。お前の魔法には、
丸腰ではとても太刀打ちできん。 E 困る、って……のん気ですね。
僕たちは、かつて敵同士だったんですよ?      1 ふ……。
やる気なら、とっくにやっているだろう。
 K それに、そんなことをする状況ではないと、
聡明なお前ならばわかっているさ。 C ……そうですね。それに僕は、
ひとつ気になっていることがあります。 A リョウマ王子が昨日の闘いで、
僕を庇って怪我をしてしまったこと。
 K あなたにとって、僕は自分の身を危険に
晒してでも守るほどの存在なんですか? ? かつて敵対した相手を、わざわざ助ける
必要なんてないはずです。 % かすり傷で済んだんだ。
気にするな。 C そういうわけにはいきません。
一つ借りを作ってしまったんですから。 % ……少し考え方を変えてみたらどうだ? O 今、俺やお前が戦場で討たれたとしたら、
白夜と暗夜は手を携えて戦えるだろうか? I それは……難しいかもしれませんね。
相手の責任すら追及するかもしれない。 C そのとおりだ。しかし、今の俺たちには
争っているような余裕はない。 O ええ。それに、僕の魔法も、あなたの刀も
敵と闘う上で重要な役割を担っています。 G だから、過去の怨恨のために僕を見殺しに
するなんて、合理的ではないと? G そうだな。……だがまあ、もう少し
単純に考えるほうが、俺には好ましい。 G せっかく友情を築くことができたのだ。
友を助けるのに、理由など要らん。 9 友……ですか。……はあ。
さすがは白夜の第一王子ですね。 9 器の大きさに関しては、
僕が勝てる見込みはなさそうです。 = でも、それが弱みでもある。
リョウマ王子は不用心すぎますよ。 9 第一王子であれば、何よりも
まず自分の命を守るべきです。 K 民や、きょうだいや、それから……
僕のためにも危険な真似はやめてください。 G そうだな。レオン王子の言うとおりだ。
今後は己のことも、大切にしよう。 ; やはり、俺もお前の良いところを
もっと見習わねばならんな。   E いかなる戦況でも冷静さを崩さない
お前の胆力は、見事の一言に尽きる。 ! ? 真に大切なことを真っ直ぐに見抜く
その目も、俺にはないものだ。 " G ……それなら、僕たちはお互いに、
相手の長所を学び取っていきましょう。 # A ああ。これからも友として、互いを
高め合ってゆくぞ、レオン王子。 $ O ええ。見ていてください、すぐにあなたを
超える、大きな男になってみせますから。

……あれっ、リョウマ兄さん、
何をしているんですか? G ……カムイか。座禅を組んでいたんだ。
白夜式の精神修行とでも言おうか。 M 精神修行……? あ、ごめんなさい!
兄さんの邪魔をしてしまったみたいですね。 9 いや、構わん。それよりもカムイ、
お前もやってみないか? ! えっ? その、座禅……をですか? I ああ。忍耐力や集中力の鍛錬になるし、
何より自分と向き合うこともできる。 K へえ……じゃあ、リョウマ兄さん、
やり方を教えてもらってもかまいませんか? E ああ、まずここに座ってくれ。
足を組み、反対側の足を腿に乗せて……。      A あいたたたたた、痛いです、兄さん!
足首がもげてしまいそうです!
 = あっははは、大げさな奴だ。
まあ、初めてなのだから仕方ない。 M 今日は普通に足を組んで座るだけでいい。
これは肉体の修行ではないのだからな。 - 本当でしょうか……。
……こんな感じですか?
 7 おお、上手いぞ、カムイ。
そのままの姿勢を保ち続けろ。 は、はいっ……! O 座禅は心を無にして行うものだが、お前は
まだ慣れていまい。話しながらにしよう。 ; どうだ? 軍にはもう慣れたか? 
何か心配なことはないか? O あははは、もう子供じゃないんですから。
大丈夫です、皆さんいい人ばかりですし。 ? それに、今はこうして兄さんたちと
一緒にいられるんですからね。 7 ああ……俺もお前と共にいられることが
何より嬉しいぞ。 Q そういえば、ふたりでゆっくり話す機会も、
ここに来てからはあまりなかったですね。 C そうだな。だからこれからは、
お前の話を、いろいろと聞かせてくれ。 ; お前自身のこと、暗夜でのこと、
白夜への想い……何でもだ。 C 私も、いっぱい話したいですし、
兄さんの話もいっぱい聞きたいです。 K 喜んで話してやろう。きょうだいたちも
お前と、ゆっくり話したがっていたぞ。 本当ですか? 嬉しいです。 5 いつかきょうだい全員で集まって、
お話したいですね。 + そうだな。
きっと、楽しい時間に違いない。 G ……カムイ。お前は俺にとっても、
皆にとっても、かけがえのない存在だ。 ) どんなときも支え合い、助け合っていこう。 Q 兄さん……。 ありがとうございます! 
私もみなさんのために、精一杯頑張ります! C ……さて、座禅はこのくらいにしておくか。
カムイ、楽にしていいぞ。   C ふう、ようやく終わっ……ああっ。
足が……痺れて……いたたたたっ。 ! C ははは、それが座禅というものだ。
まだまだ修行が足りないようだな。 " M もう、笑ってないで助けてください!
助け合うって言ったばかりじゃないですか! # ? すまんすまん。今、起こしてやる。
またこうして話そう、カムイ。 $ K ええ! 約束ですよ? 今日は兄さんと
たくさん話せて楽しかったんですから! % A ああ、約束しよう。お前との
楽しい時間なら、いくらでも作るとな。

マルス王子は、若いのに
立ち振る舞いがしっかりとしているな。 1 剣の腕も立つし……王族として
非の打ち所がない。 1 リョウマ王子……!
いいえ、とんでもありません。 ? こちらの世界に来てからも、
己の未熟さを痛感してばかりで……。 M あなたのような強い王子になれるよう、
努力しなくてはと思っていたところです。 E 実は……ぼくは元の世界で祖国を奪われ、
父と姉上すら失いました……。 I ぼくに何も力がないばかりに、罪もない
多くの者が……死んでいったんです。 7 戦う力と覚悟があれば……
防げたかもしれないのに……!      = ……! マルス王子も家族を
失っていたのか。……俺と同じだ。
 ? 俺は幼い頃、目の前で父を失い……。
カムイも奪われてしまった。 9 俺がもっと強ければ、そんなことは
起こらなかったはずだ。 E マルス王子の気持ちは痛いほどわかる。
あのとき俺に、力があれば……!
 = ……あの後、俺は誓った。
皆を守れるような強い人間になると。 Q その誓いが、大切な白夜ときょうだいたちを
守り抜くという覚悟を形作っているんだ。 1 リョウマ王子も、父君を……。
申し訳ありません。 I ぼくは自分のことばかりで、あなたに
そんな過去があったとは知らずに……。 ; いや、いいんだ。
あのときの経験が、今の俺に繋がっている。 O 話してくださってありがとうございます。
リョウマ王子、やはりあなたは強い方だ。 I 力だけでなく心も……。僕はそんなあなたを
目標にして、頑張っていきたい。 I そうか。こうしてお前ほどの男に
目標としてもらえるようになれたなら……。 A 俺も少しは強くなれたということだろう。
ありがとう、マルス王子。 ? お前は、間違いなく立派な王になれる。
俺が保証するまでもない。 M そう言っていただけて、嬉しいです。
あなたに言われると、希望が湧いてきます。 ) マルス王子は俺より、ずっと立派な人物だ。 O その若さで人を束ね、見事に軍を率い、
闘いにおいても仲間を思うことを忘れない。 E 俺のほうがマルス王子を手本として、
成長しなければと感じるくらいだ。 5 リョウマ王子に手本にしてもらうなんて、
そんな……。 ? いいではないか。互いに
学ぶべきところがあるということだろう? ! 俺は素晴らしい関係だと思うがな。 / ……! そうですね。
そのとおりだと思います。 O 俺たちは二人とも、若くして父を失った。
己の道は己で切り拓いていかねばならん。   A これからも切磋琢磨し、
お互いを高め合える仲でいようではないか。 ! = はい、望むところです!
よろしくお願いします、リョウマ王子! " G 生まれた世界は違えど、境遇の似た
ぼくたちが出会い、仲間となった……。 # = この絆は運命に違いありません。
ふたりで歩んでいきましょう! $ G ああ、共に王位を継がんとする身……、
困難にも力を合わせて打ち克とう!

ねえねえヒノカさん、
あたしと一緒に遊ぼうよ! I ……すまないが、これから訓練なんだ。
そうだ、エリーゼ王女も参加するか? E えーっ、せっかくのお休みなのに!?
訓練するより遊ぶほうがいいよー! Q お休みの日は、体も休めて、心も休むの。
ちゃんと遊ばないと心の休息は取れないよ? G そうは言うが、私たちは国の異なる者同士。
これ以上仲良くなっても……。 仲良くなったっていいじゃない! C せっかく友達になれたんだもん。
帰った後も、きっと仲良くできるよ! ; 困ったな……。そもそも私は、
遊び方がよくわからないんだ。      G カムイを暗夜から取り戻したくて、
ずっと訓練ばかりしていたからな……。
 ? ってことは、あたしと遊ぶこと自体は
嫌じゃないってことだよね? I だったら、遊び方はあたしが教えるから
とにかく一度、思いっきり遊ぼうよ! C なんでそんなに、私と遊びたいんだ?
遊ぶ相手なら他にもいるだろう。
 I わかってないなー、ヒノカさん。
友達になったら、一緒に遊ぶものなんだよ? 7 そ、そうなのか?
……わかったよ。で、どう遊べばいい? Q やったー、嬉しい! じゃあ、何しよう?
追いかけっこだと、勝負になんないし……。 M んー……あっ、あたし、白夜のオリガミに
興味があるんだ。ヒノカさん、折れる? + 折り紙か……!
それなら、少しはわかるぞ。 A わーい! あのね、あたし、
ツルっていう鳥を折ってみたかったの! I 折り鶴だな。よし、任せておけ。
エリーゼ王女にも折り方を伝授してやろう。 1 できたー! どう? どう?
うまく折れたでしょ? A ははは、少し不格好だな。
私のを見てみろ、これが正しい折り鶴だ。 E えー? 翼の形が左右で違うよ?
あたしのほうが上手だと思うけどなー。 = なに? じゃあ次はどちらが綺麗に
折れるか、勝負してみるか。 G うん! あ、でもその前に、念のため
もう1回、折り方を教えてほしいな。 M ……って! あたしが遊び方を教えるって
言ったのに、教えてもらってばっかり! # ごめんなさい、こんなはずじゃ……。 G ん? ……いや、十分に教わっているぞ。
遊ぶことの楽しさ、大切さをな。 Q 今まで忘れていたが、カムイがいなくなる
前までは、私もこうやって遊んでいたんだ。 I カムイやきょうだいたちと一緒に、
折り紙をしたり追いかけっこをしたりな。 1 やっぱりヒノカさんも
遊ぶのが好きだったんだね! E ああ。いつかまた皆で遊べる日を夢見て
私は武人として歩み始めたんだ。   A こうしてエリーゼ王女と遊んで、
そのことを思い出すことができた。 ! G エリーゼ王女、改めて礼を言わせてくれ。
今日はいい心の休息を得られた。 " G ううん、お礼を言いたいのは、あたしだよ!
ヒノカさん、優しくて大好き! # O これからも、もっといっぱい遊びたいな。
そうだ、一緒に鶴をたくさん作って……。 $ K 千羽鶴ってやつを作っちゃおうよ!
お願いごとが叶うすごい折り紙なんだよね? % ? ああ。エリーゼ王女は物知りだな。
では二人で、千羽鶴を作ろう。 & A 世界の平和と……私たちの友情が、
いつまでも続くことを願ってな!

シーダ王女。相変わらず熱心に
ペガサスの世話をしているな。 ? そういうヒノカさんだって、
いつも天馬を可愛がってるでしょう? S ははは、私にとっては大事な相棒だからな。
ところで、聞きたいことがあるんだが……。 9 ペガサスは女性しか乗せないと
聞いたのだが、本当なのか? C 確かに、清らかな心を持つ乙女にしか
心を許さないとされていますね。 E なるほど。やはり白夜の天馬とは
似て非なる、繊細な聖獣なのだな……。 天馬は、繊細ではないんですか? = 少なくとも乗り手は選ばんぞ。
天馬武者を志す男も少なくない。      ? ……私は天馬のいる白夜に生まれて
幸いだったのかもしれないな。
 G 私がもしタリスに生まれていたら
ペガサスになど乗れなかっただろうから。 E なぜ? ヒノカさんならきっと
素晴らしいペガサスナイトになれるのに。 O いや、私はその……シーダ王女のように、
清らかな乙女という感じではないだろう?
 9 ペガサスも、私のような者には
懐いてくれないと思うんだ。 9 ……ふふっ。なんだ。
それは杞憂にすぎないと思いますよ。 ! ねえ、ヒノカさん。この子を見て。 ん? シーダ王女のペガサスか? 9 ええ。この子、ヒノカさんのこと、
嫌がっていないでしょ? 9 近寄っても警戒しないし、
きっと喜んで乗せてくれるはず。 I この子は、あなたがペガサスの乗り手に
相応しい女性だと感じているんです。 % えっ!?
そ……そう、なのだろうか。 K わたしも、あなたは清らかで、しなやかで、
とても素敵な女性だと思いますよ。 C 戦場を駆ける凛々しくて美しい姿には、
わたしも見惚れてしまうもの。 I いや……面と向かってそう言われると
恥ずかしいというか、照れるというか。 9 あら、どうして?
思ったことを、正直に言っただけなのに。 O ……参ったな。シーダ王女にそう言われると
そうなのかもしれないと思ってしまう。 G シーダ王女の言葉には不思議な力がある。
ぜひ、教えを乞いたいところだ。 M ふふっ。伝えたいことを素直に伝えれば
必ずわかってもらえる。それだけですよ。 ? ふ……事もなげに言ってくれるのだな。
ならば、実践あるのみか。 C ええ。真っ直ぐで、美しい心を持った
あなたなら、すぐにできますよ。 5 またそういう照れくさいことを。
美しい心なんて……。 / シーダ王女のような人のための
言葉じゃないか。   I あなたにそう言われると、わたしだって
そうなのかもと思ってしまいますよ? ! ) それは事実だからいいんだ。
ふふっ……。 " M うふふっ。では、美しい心を持つ乙女同士、
これからも仲良く頑張りましょうね。 # 1 ははは、そうだな。
これからも、よろしく頼むよ。

100本のうち、70本が命中か……。
くそっ、まだ鍛錬が足りないな。 ; もっともっと強くならないと、
誰にも認めてもらえない……。 ; タクミ王子。こんな夕暮れまで訓練とは、
ずいぶん熱心だな。 K だが、無理はよくないぞ。朝からやって
いたのだろう? 少し休んだらどうだ? 7 ……いえ。僕はまだまだ強くならないと
いけないんです。 O 僕のことを気遣ってくださっているのは
わかります。でも、放っておいてください。 M あまり無理に訓練をしても、集中力が
失われるだけだ。素直に休んだほうがいい。 A ……っ! 休むなんて言えるのは、
あなたのような強い人だけです。      I 僕も早く強くならなければ。少なくとも
今の僕には、休む余裕はありません。
 I ほう、私が強いと言ったか、タクミ王子。
……そうか、今はそう見えるのか。 C 私も、タクミ王子くらいの頃は、
がむしゃらに訓練をしていたものだ。 1 えっ……マークス王子も?
なんだか意外です……。
 C ああ。だが、過度な訓練をして、
体を痛めてしまったこともある……。 M そのときは、剣を持つこともできず、
強くなるどころか、腕が鈍ってしまってな。 G しばらくは包帯だらけの姿で、
きょうだいたちにもずいぶん心配をかけた。 % マークス王子でも、そんな失敗を……。 O ああ。他にもあるぞ。幼い頃、腕試しに
ノスフェラトゥが巣食う森に行ったときだ。 5 私は暗夜の暗い森の中で、
帰る道を見失ってしまった。 C 丸一日彷徨って、やっと戻ったときには
父上にひどく叱られたものだ。 どうしてそんな無謀なことを? 今のタクミ王子と同じだ。 5 早く強くなりたくて、
ひとりで無茶な鍛錬をしていた。 O 強くならなければと気負うのはわかるが、
訓練は適切に行わなければ意味を成さん。 I 当時の私は、それに気づいていなかった。
今のお前の姿は、まるで昔の私だ。 I マークス王子……でも、僕は……。
僕は、訓練をして、早く強くならないと。 A ……ふう。その頑固なところも、
昔の私と同じか。それならば……。 # タクミ王子、私が鍛錬に付き合おう。 ええっ? マークス王子が? M 焦って闇雲に訓練を繰り返しても、すぐに
認められるような強さは身につかない。 G しっかりと先を見つめ、今やるべきことを
着実にやっていくことが大切だ。 A 私なら、その助言をできる。
ひとりで鍛錬するより成果が上がるぞ。   ' ……そうですね。
では、お願いします。 ! 1 ああ、ではこれからは、
いつでも私を頼るといい。 " 9 今のお前は、どうにも気になって、
放っておけないからな。 # + マークス王子……。
ありがとうございます。 $ = でも、僕があなたよりも強くなって、
後悔しても知りませんよ? % E その時はその時だ。私とて、
成長したお前に後れを取るつもりはないぞ。 & ; ふふ……はい、わかりました。
やるからには全力でやります。 ' ? いつかマークス王子を超えられるよう、
成長してみせますからね。

あら……サクラ王女。
こんなところで、何をしているの? ' ひゃっ!?
あ、あのあのあの、私……。 ; ごめんなさい。後ろから話しかけて、
驚かしちゃったかしら。 A あ、いえ……! すみませんっ、
そ、そのままでお願いします……! 5 あら、どうして?
顔が見えないと話しづらいじゃない。 S じ、実は私、ひどいあがり症なんです……。
だから、面と向かって話すのが苦手で……。 E 変に気を張らなくても、あなたのお姉さんと
話すときと同じでいいのよ? I で、でも……背が高くて大人っぽい人は
違う世界の人みたいで、怖くて……。      - まあ……!
つまり、私が怖いってことかしら?
 - ああっ……!
そ、そ、そうじゃないです……! Q カミラさんとはもっとお話したいんです!
でも、どうしたらいいかわからなくて……! M もう、冗談よ。協力するわ、サクラ王女。
私もあなたとたくさん話がしたいもの。
 # そうね、話題は何がいいかしら……。 Q ええと……なら、カムイ姉様の……きゃっ!
し、正面に来るのは、ち、ちょっと……。 Q あら、本当にダメなのねえ。ごめんなさい。
じゃあ、カムイの小さい頃の話から……。 M ……それで、カムイったら、私の作った
焼き菓子を独り占めしようとしてね……。 K カムイ姉様、可愛い。私もお菓子を作って
カムイ姉様に独り占めされたいです。 M そんなにカムイ姉様が気に入るなんて、
いったい、どんなお菓子だったんですか? 7 フルーツを入れたパイよ。
昔から、あの子の大好物なの。 M パイ、ですか。暗夜のお菓子ですよね?
うぅ……絵で見たことしかないです……。 % 暗夜と白夜のお菓子は全然違うものね。 I そうだ、今度、お茶会を開きましょ?
暗夜のお菓子をたくさん用意するわよ。 I わ、私なんかがいいんですか……?
あ、ありがとうございます、カミラさん! A お茶会のときには、私も
白夜のお菓子をたくさん持っていきますね。 K ……ふふっ、よかった。無事に私と話が
できるようになったわね、サクラ王女。 K ありがとうございます、カミラさん!
これなら、もう怖くない気がします……! K うふふ、あなたと話せて私も嬉しいわ。
これからは、もっと仲良くなれそうね。 G はいっ。あの、わたし、カミラさんのお話を
もっとたくさん聞きたいです。 E それなら、次は面と向かって話す練習よね。
さあ、こっちを向いてみて。 7 えっ……きゃっ! まだ正面は……!
カ、カミラさんっ! A まだダメなの? ……じゃあ、
横に座って手を握っちゃおうかしら。   ' ええっ!?
よ、横ですか? 手も……。 ! K あら、顔が真っ赤よ? そんなに嫌だった?
私のこと、まだ怖いのかしら……。 " # こ、怖いんじゃなくて、そのっ……! # = それなら、こっちを見てほしいわ。
ね、しっかり目を合わせて。 $ % うう……別の意味で見られません……!

お、お疲れ様です、チキさん。
お怪我は……ないみたいですね。 # うん!
わたし、かつやくできてた? E 大活躍でしたよ。まだ子供なのに、
立派に闘っていて、すごいです……。 C チキ、もう子どもじゃないもん。
うまれてから千年以上はたってるよ! えっ……今、何て……? # だからー、千年以上はたってるって。 5 せ、千年以上!!?
そ、そんな……本当なんですか!? ) うん。
マムクートは、みんな長生きなの。      E そ、そうだったんですね……。
子供だなんて言って、ごめんなさい……!
 K あの、マムクートというのは、みんな
チキさんのような姿をしているんですか? 7 ううん、おじいちゃまは、
年をとったかっこうだし……。 1 みんな、年をとると、
大人のすがたになるんだよ。
 C でも、わたしは、大人になれてないの。
ずっとねむってたからかなあ。 眠っていた……? 3 チキね、うまれてすぐに、
長ーいねむりについたの。 9 神竜のちからがぼうそうするのを、
ふせぐためなんだって。 O それから千年たったころに、目をさまして、
マルスおにいちゃんたちと会ったんだ。 1 眠っている間のことは、
覚えているんですか……? ? なんだかこわい夢を見たってことしか……。
でも、さみしかった。 1 寂しいですよね。
千年も眠り続けるだなんて……。 E 私だったら、きっと耐え切れなくて、
心が壊れてしまうかもしれません。 A ずっとひとりぼっちだったって、
それだけ、つよくおぼえてる……。 ! もう絶対に、ひとりぼっちはイヤ! チキさん……。
私……。 サクラも、さみしいのはイヤ? はい、嫌です……。 1 チキさん!
私、話しかけるのは苦手ですけど……。 G あなたと、たくさんお話がしたいです。
もう寂しいだなんて思わせません。 ほんと? ほんとに? E チキも、さみしいのは二度とやだよ。
サクラとも、いっぱいお話したい。 C はい。寂しいなんて思う暇がないくらい、
いっぱいお話しましょうね。   I ふふ……私は末っ子なんですけど、
妹ができたみたいで、とても嬉しいです。 ! # チキ、いもうとみたい? うれしい! " = わたしも、サクラがさみしくないように
いっしょにいるからね。 # ; ありがとうございます。
これからも、仲良くしてくださいね。 $ ) うん、もちろん!
サクラ、だいすきだよ!

あ、マークス兄さん、見てください。
あそこに動物の親子がいますよ。 5 本当だ。暗夜ではあんな動物、
見たことがないな……。 K ……あっ、あっちにはきれいな色の
鳥がとまっています。ふふ、可愛いですね。 ? はは、楽しそうだな、カムイ。
そんなにも動物や鳥が物珍しいか? 3 はい! 初めて見るものばかりなので。
それに……。 7 この状況で言うのは何ですが、
……少し、嬉しいんです。 I あの城塞の外で、こうして兄さんたちと
いろいろなものを見て回れるなんて。 3 ……そうだな。私も同じように
感じていたところだ。      I それに、お前の生き生きとした表情が
見られて、正直なところ安心している。
 I ふふっ、兄さんも、暗夜の城塞で
会っていた頃より、すっきりした表情です。 C あの頃、マークス兄さんは
いつも険しい顔をしていたじゃないですか。 + なに?
そんなことはなかったはずだが……。
 C 大切な妹と会える数少ない機会だ。
息抜きとして楽しみにしていたぞ。 7 でも、話すとすぐに、
しかめっ面をしていたような……。 A ……それには理由がある。
実は、威厳を保つ術を模索していたんだ。 ; 昔、王城にいた一部の者たちから、
私は引っ込み思案で……。 / 第一王子らしくないと
言われたことがあってな。 5 そうだったんですか?
マークス兄さんほどの人が……。 9 あ、でも、来るときに
いつも疲れていたのは確かですよね。 ' それは、城から馬を急がせていたからだ。 C ふふっ、もしかして、一刻も早く
私に会いたかった、ってことですか? K こら、カムイ。あまり兄をからかうな。
家族に会いたいと思うのは当然だろう。 1 す、すみません。
からかったつもりはないんです。 ただ純粋に嬉しいんですよ。 C 小さい頃から、私にとってマークス兄さんは
遠い存在でしたから……。 A なんだか、今になって兄さんが、
すごく近くに感じられた気がして。 G すまない。だが、私は暗夜王国第一王子と
して、威厳ある振る舞いを……。 ? マークス兄さん、こちらの世界には、
暗夜も白夜もないんですよ。 ; 肩書きだとか、国だとかに
縛られる必要はないと思うんです。
 カムイ……。 = だから、肩の力を抜いて、みんなで仲良く
やっていきませんか?   G みんな、というのは、やはり白夜の者たちも
含まれているのだろうな……。 ! Q この機会に白夜と暗夜が手を取り合えたなら
素敵だと思うんです……ダメでしょうか? " 3 ……わかった。
他ならぬお前の頼みだ。善処しよう。 # S マークス兄さん……ありがとうございます!
なら早速、白夜の天幕に行ってみましょう! $ C カ、カムイ。待て、それはいささか
気が早すぎるのではないか……!? % K 大丈夫ですよ! マークス兄さんなら、
きっと、すぐに打ち解けられますから!

マークス王子、何をしているんですか? I 戦いも終わったばかりだというのに、
そんなふうに書類に筆を走らせて……。 ; む、マルス王子か。
これは、先程の闘いを記録しているのだ。 E 王族として相応しい立ち振る舞いが
できていたか、確認する意味もある。 A ぼくには、すばらしい立ち振る舞いを
しているように見えましたよ。 I そもそも、マークス王子の王族らしからぬ
姿なんて、見たことがありません。 O 戦場でも、戦場以外でも、あなたの立派な
立ち振る舞いは、ぼくにとって手本です。 M そう言ってもらえると、ありがたいが……
自分ではなかなか満足がいかなくてな。      K 立派だった父、ガロン王の姿を思い出すと、
私などまだ未熟だと感じてしまう。
 A へえ……では、あなたの父君は、
あなた以上に立派な方なんですね。 5 ああ。先頭に立って皆を率いていく、
力強い王だった。 ; 戦場でも常に最前線で闘い、
しっかりと国を守っていたんだ。
 E 目標とすべき素晴らしい父君が
側におられるなんて、羨ましい限りです。 ' そうだな……。
今はもう、昔の話だが。 え? マルス王子の父君はどうなんだ? I マルス王子の立ち振る舞いを見る限り、
父君もさぞかし立派な王なのだろう? E 実は……父は数年前、同盟国の救援に
向かい、そのまま帰らぬ人に……。 ! ……!
では、父君はすでに……。 ? そうとは知らず、浅はかなことを
言ってしまったな……すまない。 A 浅はかだなんて、とんでもない。
どうか気になさらないでください。 C ……しかし、父君が立派な王だった
というのは当たっていたようだな。 A 己の命を投げ打ってでも、民のために
闘えるとは、まさに真の王だ。 ? そしてその意志は、間違いなく
マルス王子の中に生き続けている。 G 仲間のため、アイトリスのため、
自分の身を省みず闘っているではないか。 ; 父君もきっと、その成長を
頼もしく見守っているに違いない。 ありがとうございます……! ? 父を尊敬し、目標にしてきたので、
もしそうだったら嬉しいです。 = 私も、まだまだ努力を重ねなくては。
マルス王子を見習ってな。 5 ですがマークス王子も、
とても立派な方だと思います。 G 先程の戦いでも、まさにあなたの話す
ガロン王そのものの活躍でしたから。   5 そうか……。
喜ばしい言葉をありがとう、マルス王子。 ! # いえ、感じたままを言っただけです。 " O マークス王子、これからも、ぼくと王族の
あるべき姿を語り合ってもらえませんか? # C あなたの話はためになりますし、
何より、ぼくとあなたであれば……。 $ E 互いに高め合うことで、王族としても
もっと成長できる気がするんです。 % C 喜んで付き合おう。私にも、
もっとマルス王子の話を聞かせてほしい。 & ; 互いのことをさらに理解し合い、
共に前に進みたいものだな。

気難しいこの子も、
相変わらず、あなたにはよく懐くのね。 G ふふ……確かに気難しいところも
あるけれど、とても優しい子だと思うわ。 5 この子の優しさをわかってくれて、
とっても嬉しいわ。 ; そういえば、シーダ王女はドラゴンに
乗る気はないのかしら? M ずっと一緒に戦ってきて、思ったの。
あなたは優れた乗り手になる才能があるわ。 C あら、嬉しいわ、カミラさん。
でも今の私には……この子が必要なの。 C マルス様を支えるために、ずっと一緒に
戦おうと、誓った仲間だから。 9 まあ、マルス王子と……。
おふたりは本当に相思相愛ねえ。      / そ、そんなこと……!
だと、いいんだけど……。
 C それとね、この子が必要な理由は他にも
あるの。笑わず聞いてくれる? = あなたの話を笑ったりなんてしないわ。
ぜひ教えてちょうだい。 ? わたしは王女だけど、今はマルス様たちと
一緒に旅をしているの。
 = 野営することもあって……。
夜は、真っ暗闇になるでしょ……? A ええ。夜が暗いのは当たり前だわ。
暗夜王国は、昼でも暗いけれど。 9 そうなんだけど……実は、私、
真っ暗がとても怖いの……。 C そういう時に、この子が側にいてくれると、
安心して眠れるから……。 9 ふふ……素敵じゃない。
すっかり家族のようなものなのね。 C 私も、カムイや他のきょうだいと
添い寝すると、気持ちよく眠れるわ。 A カミラさんのごきょうだいは、みんな、
本当に仲が良いものね……。 = そうだ、今度カミラさんの後ろに
乗せてもらってもいいかしら? I ドラゴンの乗り心地ってどんな感じなのか、
実はちょっと気になっていたの。 ; あら、シーダ王女のような可愛い娘なら、
いつでも大歓迎よ。 ? 可愛いだなんて……!
カミラさんのほうが、ずっと美人だし……。 5 そんなことないわ。
あなたはとっても魅力的な子……。 = 少し優しい言葉をかけるだけで、
みんなあなたに夢中になるわ。 7 わたしは……マルス様が
いてくだされば……それで……。 あらあら、ご馳走様。 O その様子じゃ、私があなたに想いを伝えたと
しても、割って入る余地はなさそうね。 ええっ!?
カミラさん!? G 冗談よ。あなたがあんまり可愛いから、
ちょっとからかいたくなっただけ。 % もう……心臓が飛び出すかと思ったわ。   7 でも、そのくらい仲良くしたいというのは
本当のことよ。 ! - まあ、嬉しい……!
わたしも同じ気持ちです。 " K 生まれた世界の違うふたりが、こうして心を
通わせられるなんて、本当に素敵。 # ; ふふ……眠れない夜は
私のところまで来てくれてもいいのよ? $ - もうカミラさんたら、
またそんなこと言って! % うふふふ……。

……へー!
じゃあ、チキは、千年も眠ってたんだ! うん、そうなの。 E 千年もずーっとなんて、すごいね!
あたしなら、丸一日だって無理だよ! ; でも、ねむってたときは……
こわい夢ばっかり見たから……。 ' ずーっとひとりぼっちで、さみしかった。 9 眠ってる間、ひとりぼっちだったの?
それは寂しいね……。 I あたしが側にいたら、ぜーったい、
横にくっついて、一緒に寝てあげるのに! I あ、そうだ! 今日から一緒に寝ない?
そしたら怖い夢を見ても平気でしょ?      - そうしてくれたら、うれしいけど、
でも……。
  でも、どうしたの? ) エリーゼとは、いつかはなれちゃうでしょ? K いっしょにねむったら、もとの世界に
もどったあと、さみしくなっちゃう……。
 ' あえなくなるの、わたし、いやだな……。 / チキ……。
ううん、会えないなんてことないよ。 ) ……あたしね、前にこんなことがあったの。 K お城をこっそり抜け出したとき、町で
エルフィって子と友達になったんだけど。 = ある日、あたしが王女だってことが
衛兵たちにバレちゃったの。 G あたしはそれ以来、町には行けないし、
エルフィはお城に入れないし……。 9 せっかく仲良しになったのに、
長い間、会えなかったんだ。 1 ともだちとずっと会えないなんて、
つらいね……。 うん、すっごくつらかった。 ; でもまた会いたいって思ってたら……
ちゃんと叶ったんだよ! G ただの女の子だったエルフィがね、
王城兵になって、会いにきてくれたの! 9 とんでもない訓練をしてきたって、
エルフィは言ってたわ。 E 滝に打たれながら岩を持ち上げたり、
川の流れに逆らって走ったり……。 / すっごーい!
ほんとうに、会いたかったんだね。 I チキがエリーゼとはなればなれになっても、
ずっと願ってたら、会えるかな? E チキ、山をこなごなにくだいたり、
ほのおの中を飛んだり、がんばるよ? A あはは、そんなことしなくても、
あたしが、頑張って会いにいくよ! / どんなに時間がかかったとしても、
ぜーったい! 5 うん、ずっと待ってる!
ずっと、ずーっと待ってるよ!   I それに、会えない間だって大丈夫!
チキとあたしはもう友達なんだから……。 ! A 寂しくなったときは、お互いのこと
思い出せば、寂しくなくなるよ! " % うん……エリーゼのこと、おもいだす! # 7 じゃあ、もう離れたときのこと
心配しなくても大丈夫ね! $ = うん! じゃあ……、きょうは
わたしといっしょにねてくれる? % G もちろん! もしチキが怖い夢を見たら、
あたしがぎゅーってしてあげる! & % うれしいな!
ありがとう、エリーゼ!

チキさんの変身する竜は、
とても威厳があって素敵ですね。 9 カムイの竜も、とってもかっこいいし、
かわいいと思うよ! ; か、かわいい、ですか?
そう言われたのは、初めてです……。 でも、嬉しいですね。 3 えへへ!
チキも、カムイにほめられて、うれしいな。 E ふふ。それに、チキさんは変身すると、
ものすごく強くなりますからね。 I カムイは、変身しなくても強いよ!
わたしは、そのほうがうらやましい……。 / わたし、竜石がないと、
何もできないもん……。      M いつも、マルスのおにいちゃんとか、
みんなに、守ってもらわなきゃいけなくて。
 ? 確かに……。チキさんは剣や魔法を
使うことはありませんものね。 = でも、まだ子供なんですから、
気にしなくていいと思いますよ。 7 むー、チキのほうが、年上なのに、
こどもあつかいして!
 ? そ、そうでした、すみません。
チキさんは、私より年上でしたね。 ! それから、とっても長生きだとか。 A うん……カムイもやっぱり、
人間とおんなじはやさで、成長するの? ' はい。
今のところは、そうみたいです。 ! そうなんだ! うらやましいなー! ; 羨ましい、ですか?
長生きのほうがいい気がしますけど……。 そんなことないよ? C だって、ともだちができても、
みんな先に、いなくなっちゃうでしょ。 それは、そのとおりですね……。 A でも、チキさんが長生きでなければ、
私たちは出会えませんでした。 K 確かにお別れは多いかもしれませんが、
その分、出会いだって多いはずですよ。 M うん……。マルスのおにいちゃんとだって、
ずっと生きてたから、出会えた……。 / カムイとも……出会えて、
ほんとうによかった! - 私も、チキさんと会えて、
すごく嬉しいです。 I お互い、違うところもありますが、
だからこそ今の形が一番だと思いますよ。 ; そうだね。わたし、今のしあわせを、
とっても大事にするよ! ? はい、それがいいと思います。
チキさんは賢くて、いい子ですね! ! あ、また、こどもあつかいしてる! 3 うふふ、チキさんは見た目が
かわいらしいので……。   # つい妹みたいに、思っちゃうんです。 ! 7 えっ、いもうとみたい?
わたし……いもうとみたいかな? " 3 ええ。私にはきょうだいが
たくさんいますけど……。 # ? チキさんのことも同じように、
大切な存在だと思っていますから。 $ - うれしい!
これからも、なかよくしてくれる? % ; もちろんです。たくさんお話して、
たくさん遊びましょうね!

マルス様……。
ご無事ですか? ; うん、大丈夫。こんなところで
やられるわけにはいかないよ。 % 君のほうこそ、怪我がなくてよかった。 A 君にもしものことがあったら、
タリス王に申し訳が立たないからね。 そんなこと……。 K それに、君を無事に元の世界へ送り届けたい
というのは、ぼくの願いでもある。 K 本音を言えば、こんな敵の多い戦場に
君が出撃するのだって、反対したいんだ。 3 でも……マルス様、
今は一兵だって惜しい状況です。      ! わたし、戦力になっていませんか?
 ' いや……すごく立派に戦えていると思う。 よかった。なら……。 だからこそ、心配なんだよ。
 I 君が有能であればあるほど、前線に出て
戦い……誰かを傷つけることになる。 I それは、戦いを嫌う君にとって、
耐えがたいことなんじゃないかなって……。 % そんなこと、言わないでください……! O わたしは、マルス様のそばで、マルス様の
ために戦えることを幸せに感じています! O シーダ……。嬉しいけど、前線に立つって
ことは危険な目に遭う可能性だって……。 A それなら、わたしだけ安全な場所から
見ていろって言うんですか!? K そうは言ってないよ。でも、君がそれで
傷ついたら、ぼくは堪えられないんだ! O それならマルス様は、わたしやみんなが
戦っている間、城で待っていられますか!? 9 それは! そんなことは、
できるわけないじゃないか……! M 君や……みんなが傷つくかもしれないのに、
自分だけただ待っているなんて……! わたしだって同じです! ……!
シーダ……。 M ……わたしがおそばにいないせいで、
マルス様が倒れるようなことがあれば……。 ? わたしは……、自分自身を
絶対に許すことができないと思います。 I ………………そうだね。ぼくも同じだ。
だからこうして、一緒に戦っている。 E はい……。決して、マルス様の気持ちが
わからないわけじゃないんです。 ' 感情的になってしまって、ごめんなさい。 9 いいんだ、すまない。
ぼくも、言葉が強くなってしまった。 C 君のそばで、君を守りながら戦いたい。
それが、今のぼくの願いだよ。   I 私の願いも同じです。マルス様のために、
マルス様のおそばで戦い続け……。 ! # 一日でも早くこの戦いを終わらせる。 " C シーダ、ぼくたちの想いは、同じだ。
手を取り合って、前へと進もう。 # - ぼくたちの力で……
この戦いを終わらせよう! $ % ええ。
マルス様、喜んでお供します。

見て! ふしぎなお家! チキたちの世界と
いろいろちがって、おもしろいなあ! O ぼくたちの世界とは大きく違うみたいだね。
改めて、異世界だと感じさせられるよ。 1 おじいちゃまも、こんな景色、
見たことないよね? そうだね。 A いくら長生きのバヌトゥとはいえ、
ここに来たことはないだろうな。 = いっしょだったら、よかったのに。
見せてあげたかったな……。 K チキが、バヌトゥの分もいっぱい見て、
帰ってから話してあげればいいんだよ。 1 チキのお土産話、バヌトゥもすごく
喜ぶと思うよ。      - うん!
いっぱい見て、いっぱい話してあげる!
 / あ……でも、いつになったら
帰れるのかな……。 A そのあいだ、おじいちゃま、チキが
いなくって、さみしくないかな? / うーん、バヌトゥも
寂しがっているとは思うよ。
  やっぱり……。 5 でも、バヌトゥのそばには、
今は仲間がいっぱいいる。 A ぼくたちの、頼りになる仲間、友達がね。
だから、きっと平気だよ。 チキはどうだい?
寂しいかな。 7 チキも……さみしい。
でも、おじいちゃまと、おんなじ! 5 マルスおにいちゃんがいっしょだから、
だいじょうぶ! ……ずっと、いっしょだよね? / ああ、もちろん。
ぼくたちは、ずっと一緒だよ。 E それにバヌトゥだって、みんなと一緒に
ぼくたちの帰りを待っているさ。 ; わかった! それなら、
早くいっしょに帰れるようにしよう! その意気だよ、チキ。 ? 敵の勢いは増すばかりで、
これから先も激しい戦いになるだろう。 9 この国の人たちに協力して、
早くこの戦いを終わらせよう。 9 うん! わたし、竜に変身して、
敵をやっつけちゃうもん! 7 はは、ぼくも負けていられないね。
一緒に力を尽くそう。 ; みんなで立ち向かえば、
どんな強敵だって倒せるはずだから。 ; マルスのおにいちゃんがいっしょなら、
こわくなんてないよ! + おにいちゃんも、チキがいれば
こわくない? / ああ。チキは戦いになれば
すごく心強いからね。   A 異世界に来て、チキが一緒だと
わかったとき……少しほっとしたよ。 ! 3 わたしも、おにいちゃんがいっしょで
よかったなー。 " 9 おにいちゃんといっしょに旅ができるのは、
たのしいから! # G そう言ってくれると、嬉しいな。
この異世界の旅……楽しく乗り越えよう!

チキ、今日はお菓子を焼いたの。
これから一緒に食べない? ) 食べる!
シーダ、やさしいね! 大好き! # ふふ……いいのよ。
はい、どうぞ。 もぐもぐ……もぐもぐ……。 5 ほらほら、そんなに口に詰め込むと、
こぼれちゃうわ。 5 もぐもぐ……ごちそうさま!
あまくて、おいしかった! E あっという間だったわね……。
夢中になって食べてくれて、ありがとう。 シーダは、お料理じょうずだね!      5 シーダが、わたしのおねえちゃんだったら
いいのにな!
 + おねえちゃん?
そう言われるのは嬉しいな。 9 うん! マルスのおにいちゃんと、
シーダのおねえちゃん。 ' チキの、とってもたいせつなふたりだよ。
 / わたしにとっても、チキはとても
大切な仲間よ。 G ううん、おねえちゃんって呼ばれると、
大事な大事な妹ができたみたいね。 E いもうと……。じゃあ、おねえちゃんの
こと、ぎゅーってしてもいいの? いいわよ。
遠慮しないで。 # シーダのおねえちゃん!
ぎゅーっ。 % よしよし。
……チキは、すごいわね。 ふえ? O こんなに小さい体の中に、あんなに大きな
竜になる力が、秘められているんだもの。 K 戦場では、わたしよりずっとマルス様の
役に立てるから、正直、羨ましいのよ。 5 マルスのおにいちゃんの役に?
だったらうれしいなあ! A でも、わたしもおねえちゃんのこと、
うらやましいって思ってるよ? あら、どうしてかしら? K おねえちゃんはマルスのおにいちゃんと
ずっといっしょに戦ってきたんでしょ? M おにいちゃん、おねえちゃんのことを
たよりにしてるし、大事にしてるって……。 + チキ、わかるんだ!
とくべつな関係だって! + そうだったら、嬉しいんだけど。
ふふ……。 A 大丈夫よ、マルス様とチキも、
わたしとチキも、特別な関係だから。 ! ほんと!?
えへへ……やったー! 7 ふたりのためなら、
わたし、いくらでもがんばれるもん!   + ありがとう。
でも、無理だけはしないでね。 ! ? あなたに倒れられちゃったら、
わたしもマルス様も、心配だから。 " = その姿でいるときは、
わたしにもしっかり守らせてちょうだい。 # 5 わかった!
……もうちょっと、ぎゅーってしてていい? $ いくらでもいいわよ、チキ。

やっ! ていっ! はあっ! ……ふう。
あれ、セリカ? いつからそこにいたの? = ふふふ、さっきからいたわ。
稽古に夢中で気づかなかったのね。 ' なんだよ、声を掛けてくれたらいいのに! 3 稽古はもうおしまい?
少し、お話してもいいかしら。 K うん、もう終わろうと思ってとこだけど。
オレに何か聞きたいことでもあるの? G ええ……あなたは、強くなるために
とても頑張っているけれど、どうして? A オレは、騎士になりたいんだ!
騎士が弱っちかったら意味ないだろ? = でも、強い騎士になったら、
戦いに出る機会が増えてしまうわ。      % え? 騎士が戦うのは当たり前じゃん。
 C 強くなれば強くなった分だけ、
危険な戦いに身を置くことになるのよ? G 危ないからって逃げ回ってたら、
誰も守れないよ。そんなの騎士じゃない! I 強敵に立ち向かえる強さがあるからこそ、
騎士は騎士の役目を果たせるんだ。
 ; そうよね……ごめんなさい。
ちょっと心配になってしまって。 心配……? なんで? ? 私にはアルムという幼なじみがいてね、
あなたに少し似ているの。 ) アルムは幼い頃から、とても勇敢だったわ。 ; でも……強く成長した彼は、
自ら戦いに身を投じてしまった。 G そればかりか……その戦いの先で、
とてもつらい思いをさせてしまったの。 C 私には、アルムを止められなかった。
もう二度と、あんなことは……。 7 ふうん……。
だけど、オレはそんなことにはならないぞ。 ' え……?
どうして、そう言い切れるの? K オレには口うるさい姉さんがいるからね。
姉さんはオレと違って慎重派なんだ。 M いつもオレにくだらない文句を言ってきて
ケンカになったりもするんだけど……。 A オレが間違ったことをしようとすれば、
姉さんは必ず止めてくれる。 G そういうときは、俺もわかるんだ。
これは姉さん本気で言ってるぞってね! K そう……お姉さまを信頼しているのね。
でも彼女がいないときは、どうするの? ? 心配ないよ。そんなときは、
他の仲間が俺に忠告してくれるから。 例えば……セリカとかね!      え、私? M 今だって、オレを心配してくれただろ?
オレの性格だってわかってくれてるしさ。 K どこに行くにしても、セリカが一緒に
ついて来てくれれば、絶対に大丈夫だぜ!   O ……! ……そうよね。一緒に行けば……。
じゃあ……、お願い。約束してくれる? ! ' 私が止めたら、絶対に無茶はしないって。 " 3 アルムのように……
つらい思いをしてほしくないの。 # 7 いいぜ! 約束する!
セリカのこと、信頼してるからな! $ 7 もしも俺が暴走しそうになったら、
遠慮なく言ってくれ! % I その代わり、俺はもっと強くなって、
セリカやみんなを必ず守ってみせるよ! & 7 ふふふ、ありがとう!
約束したこと、忘れないでね……。

No Lianna x Niles Japanese

ティアモさんって、いっつも素敵だね! # え!?
ど、どうしたの、いきなり。 G 見た目もしぐさも大人っぽいし、
何でもできちゃうところ、尊敬しちゃう! 9 あ、ありがとう……。
でも、褒めたって何にも出ないわよ? = 何か欲しいわけじゃないよ。
単純に、すごいなーって思ったの。 E あーあ。わたしも、ティアモさんみたいな
素敵なレディになりたいなー。 / あたしが、素敵なレディ?
そ、そうかしら……。 E そうだよ! そのままでも素敵なのに
いつも、すっごく一生懸命でしょ?      A お兄ちゃんも、ティアモさんは
実は努力家なんだーって言ってたよ。
 A ティアモさんの、そういうところが、
お兄ちゃんは好きなんだって。 ええっ!? す、好き!? ? 好き、じゃなくて、偉い、だったかな?
まあ、どっちでも同じか。
 3 偉い……そういうことね。
ちょっとびっくりしたわ。 7 クロム様に褒められて光栄よ。
教えてくれてありがとう。 ううん、どういたしまして! ; でも、そういうことなら、
リズだって頑張り屋さんでしょう? = わたし? うーん、いろいろ
頑張ってはいるつもりだけど……。 ? でしょう? それに、
リズのいいところは他にもいっぱいあるわ。 何それ! どんなどんな!? - ふふっ。
そういう天真爛漫で明るいところよ。 1 えー。それっていいところかな。
子供っぽくない? K わたし、いつかはお姉ちゃんみたいな人に
なりたいって思ってるんだけどなー。 ! 優しくて、賢くて、温かくて……。 ? それに、とても芯の強い方。
リズなら、素質は十分だと思うわよ。 え! そうかな? M ええ、そうよ。今だって、エメリナ様と
似ているところがたくさんあるじゃない。 3 優しいところも、芯の強いところも、
そっくりだわ。 = あなたを見ていると、ついエメリナ様を
思い出してしまうもの。 - 似てる? わたしとお姉ちゃんが?
……本当? K 姉妹なんだから、似ていて当然よ。
あなたは間違いなく、エメリナ様の妹だわ。 - ……! そうだよね!
わたし、妹なんだもん!   I でも……、今はティアモさんを目標にして
いいかな? やっぱり素敵だから! ! I それならあたしも、リズの目標に相応しい
素敵なレディを目指さなくちゃね。 " I やった! じゃあお互い素敵で、
ついでに仲良しのレディになっちゃおうよ! # C そうね。ずーっと仲良しでいましょ。
あたし、リズのことが大好きよ。

あら、リズ、いいところに。
ねえ、今欲しいものってないかしら? Q 欲しいもの? 武器は間に合ってるし……。
あ、お料理に役立つ道具とか、ないかな? ! あら、意外な答えね。
どうして? Q わたし、料理とか、家事全般が苦手なの。
克服できるようなものがあったらなーって。 A ……なーんて、そんなのあるわけないよね。
他に欲しいものは……。 C ……ちょっと待って、リズ。
商機の匂いがするわ。良い案が閃いたの。 え? 良い案って……どんな? 7 ふっふっふ。題して、
「アンナの家事教室計画」よ……!      3 家事……教室?
アンナさんが家事を教えてくれるの?
 9 ええ。これからはモノじゃなく、
経験や技能を売る時代よ! C 経験や技能を売る時代!?
……なんか、ちょっと壮大になってきたね。 ? 私がみんなに家事を教える。
みんなは対価として私にお金を払う。
 M ふふ、ふふふふ……! 何もないところから
お金が降ってくるかのようだわ……! K おおーっ。でもアンナさん、他の人に
教えられるくらい、家事上手だったっけ? E すぐに、わかるわ! 最初のお客さんとして
リズに家事を教えてあげる。 M そしたら、お代はいいから、いろんな人に
私に教わったと触れ回ってちょうだい。 Q あなたが家事上手になったら、きっと私の
家事教室がみんなの間で評判になるはずよ! G な、なるほど……! つまりは、わたしが
教室の宣伝をすればいいんだね! / そういうこと。
さあ、早速料理から始めましょ! ; アンナさん! 昨日わたしが
料理当番だったの、気づいてた? M 味はどうだったかな? 実は、火加減とか、
いろいろ失敗もあったんだけど……。 Q ちょっと焦げてはいたけど、そんなの気に
ならないくらい、すごく美味しかったわよ。 K 嬉しい! アンナさんのおかげだよ。
料理も教え方も、すごく上手なんだもん。 K やだ、照れるじゃない。ずっとひとりで
行商してるから、慣れてるってだけよ。 M そんな謙遜しないでよ。アンナさんに
教わったって、ちゃんと宣伝してきたから! ; みんな教わりたいって言ってたよ。
大繁盛、間違いなしだね! O 実は、リズの宣伝を聞いて教室に入りたい
って人が、さっきから次々と来てるのよ。 I リズの集客力、すごすぎじゃない?
行商のほうの宣伝も頼みたいくらいだわ。 O ちょっとお喋りしただけなんだけどなー。
でも、行商の宣伝もするなら、任せてよ! = 是非お願いするわ!
でもタダってわけにはいかないわよね……。 # 料理を教わっただけで、十分だよー。   M いいえ、足りないわ。リズに家事百般、
あらゆる知識と技術を叩き込んであげる! ! 7 え、ええー!?
わ、わたしはありがたいけど、いいの!? " O いいのよ。そしたら、リズが家事教室の
新しい先生になることもできそうじゃない? # 5 さらに教室も拡大できて……、
一石二鳥、いや三鳥ね! $ O 任せて! アンナさんの役に立てるし、
家事も教われるし、嬉しいことずくめだね!

はいはい、見ていってちょうだい! 
こっちの商品は、今だけ半額! I あ! ルフレじゃない! あなたも
見ていかない? いい品が入ってるわよ。 1 アンナ。いいのかい?
商売の邪魔にならないかな。 G ならないわよ! ルフレは友達だけど、
大事なお客さんでもあるんだから。 G そっか。なら、遠慮なく。……へえ、
今日は武器の安売りをしてるんだね。 7 うふふ、お得意様には
特別サービス価格にしちゃうわよ。 C 本当かい? それは助かるな。
……ん、こっちの棚は全部半額なのか? A ……おっ、この剣、すごく軽い。
というか、オモチャみたいな……。      Q それはミステルトィン! 村の護身用の剣に
伝説の剣士が名前を付けてくれたそうよ。
 G 何だか、胡散臭い話だね……。
護身用なら、これだけ軽いのも頷けるけど。 M でも、振ってみると意外と威力はあるのよ。
気になるなら貸し出しもできるけど。 M あはは……遠慮しておくよ。なんか、無性に
血が騒ぐ性格になりそうだから……。
 G ……む。こっちの槍は……、ずいぶん
派手だね。貝殻がついているのかい? A それは……南国槍サマーオブボンズね。
知る人ぞ知る伝説級の槍よ。 O 投げると真っ直ぐ飛んで、木すら貫くけど、
持ち主はため息が多くなる効果が……。 O 不思議な効果だね……。こんなに貝殻が
ついてるのに投げ槍ってのも不思議だけど。 E あら、この槍から繰り出される一撃は
軍師すら倒すほどだって言うわよ? S 軍師って……不吉だよ! でも、この世界の
武器は、丈夫で品質のいいものばかりだね。 G 一振りで敵を何人も薙ぎ倒せるし、
ずっと使ってても傷ひとつつかないよ。 5 あら、ルフレのいた世界の武器は
そうじゃなかったの? = うん。あっちの武器は、何度も
使っていると、壊れちゃうんだ。 3 へえ……ルフレの世界の武器って、
結構不便なのね。 I 大切に使おうと思うと、武器に愛着も
湧くし、不便ってほどじゃないけどね。 O ……もしかして、この世界の武器をあなたの
世界に持っていけば、大儲けできる!? ? えっ!? 僕たちの世界に持っていくって、
そんなことできるの? Q 方法はこれから考えるけど……、あなたが
この世界に来られたんだから、できるはず! M それさえ何とかすれば、仕入れ元である
私にはじゃんじゃんお金が入ってくるわ! E で、でも……、敵の武器を消耗させるのも
重要な戦術のひとつだからね。 A なるほど、誰もが喜んで買ってくれるとは
限らない……ってことね。 G きっと使いやすいし、ルフレたちも
そのほうが助かると思うんだけどなあ。 I 私、いつも助けてもらってるあなたに、
何か返せないかなって考えてて……。   5 そんなことを考えてくれてたの?
ありがとう、アンナ。 ! A 君が、僕たちのことを思ってくれる
素敵な人で、本当によかったよ。 " Q ほ、褒めても何も出ないわよ! ……でも
ミステルトィン、値下げしちゃおうかなあ。 # 9 ……いや、別に値下げされても、
その剣は買わないからね?

ティアモさん、どうしたんです?
最近よく目が合いますね。 G ごめんなさい、あなたの動作や表情が
クロム様に似ているから、つい……。 5 なんだか気になって、
あなたに目が行ってしまうのよ。 ; まあ! 私とお父様の仕草は、
そんなに似ているでしょうか? ? ええ。例えば、敵を倒したあと
剣を収める時の仕草はそっくりね。 M そうだったんですか! ティアモさん、
よければもっと教えていただけませんか? Q うーん、そうね……あとは、本のページを
めくる指の向きや動きがまったく同じだし。 7 食事中、肉を切るときの厚さなんかも
寸分違わず一緒ね。      O それから……瞬きをする回数とか、寝癖で
ねじれる前髪の本数なんかも似ているわ。
 9 ティ、ティアモさん、
よく見ていらっしゃるのですね……! I でも、とても参考になりました。
今後もこの癖はなくさぬようにしなければ! M 自分では気づけないものですが、他の人から
見ると、いろいろ似ているのですね!
 K ふふっ、なんだか嬉しいです。お父様に
似ている部分が、こんなにあるなんて。 E あなたを見てると、本当にクロム様の
子供なんだな、って感じがするわ。 E ……ティアモさん。私は、お父様のような
立派な人になれるでしょうか。 あら、どうしたの、急に。 C お父様と似ている部分がたくさんあるのは
とても嬉しいのですが……。 ; 私は、まだまだお父様には及びません。
剣の腕前も、人格も。 K ルキナ、大丈夫よ。あなたはきっと
クロム様のような素晴らしい人物になるわ。 M でも、私と同じくらいの年のお父様を
見ていると、私よりも立派で、完璧で……。 G 完璧ってわけじゃないと思うわよ。
クロム様が自分でそう仰っているもの。 M むしろ、完璧である必要なんてない……
クロム様はあたしにそう教えてくれたわ。 M それぞれに欠けたところがあって、それを
補い合うからこその仲間……絆なのよ。 絆……!
そうなんですね。 1 ティアモさんの言葉で、
気持ちが軽くなりました。 A 互いを補い合う素晴らしい絆……
私も誰かと結べているでしょうか。 E ええ、あたしとルキナの間にはもう、
素敵な絆が結ばれているんだもの。 ……!
ありがとうございます! Q それにルキナは女の子としても魅力的だし、
人望も厚いし、このまま頑張れば大丈夫。 E そんな……女性としての魅力で言ったら、
ティアモさんには敵いません! M 綺麗で優しくて、とても素敵な女性です!
お父様だって、きっとそう思ってます!   え……!? そ、そうかしら。 ! 5 でも、ルキナに言われると、
少し自信が湧いてくるわ。 " 7 少しなんて言わないで、
たっぷり自信を持ってください! # M 万一、何か足りないところがあっても、
私が補います。大切な仲間なんですから。 $ 9 ありがとう、ルキナ。
お互い自信を持って、頑張りましょ! % はい! ティアモさんっ!

ふーむ……。 ? ちょっと何よ、ルキナ。
そんなに見つめられたら照れるじゃない。 5 ご、ごめんなさい!
つい、見てしまうんですよね……。 G 付き合いも短くないんだし、いい加減、
この顔に見慣れてくれないかしら。 C そうなんですけど……見れば見るほど、
そっくりだなって思って……。 # あなたの世界にいたアンナのことね? はい。 5 どう? あなたの世界のアンナと私、
どっちが可愛い?      ! それは……難しい質問ですね……。
 M あ、そういえばクロムも、自分の世界で
アンナに何人か会ったって言ってたわね。 - そのようですね。
皆さん、行商人だったとか。 K えーと……あ、そうか。クロムの世界の
アンナに、ルキナは会っていないのね。
  ルキナがいた世界は、確か……。 E 私がいた時代は、父がいた世界の
未来なんです。複雑ですみません……。 G じゃあ、あなたが見た、私にそっくりの
アンナっていうのは、つまり……。 E 父が出会ったアンナさんとはまた別の、
私の時代にいたアンナさんです。 9 なるほど……。
で、あなたの世界のアンナは何をしてたの? A やはり、行商人をしていらして、
私もよくお世話になっていました。 A ですが……私の世界は邪竜ギムレーによって
崩壊してしまって……。 7 生き残ったのは私と、
わずかな仲間たちだけでした……。 % じゃあ、あなたの世界のアンナは……。 ……わかりません。 ? でも、イーリスが陥落してしまったときに、
おそらく彼女も……。 / 助けてあげられなくて、
申し訳ありません……! M 謝る必要なんてないわ。もしかしたら、
しぶとく生き延びているかもしれないし。 だと、いいんですけど……。 I 別に慰めで言っているんじゃないの。
私たちは、何というか……タフなのよ。 A どんな過酷な状況にも適応できる
図太さが売りみたいなものだから。 5 アンナさんがそう仰るなら、
私……無事だと信じます。 Q うん。それに、どんな別れ方だったとしても
彼女はあなたのことを恨んでなんてない。 = だって、きっと彼女はルキナのことが
大好きだったはずだもの。   ) 私が、あなたを大好きになったように、ね! ! アンナさん……! " = だから、あなたは何も
気に病む必要なんてないのよ。わかった? # はい……ありがとうございます! $ M 私……あなたとの絆は、私の世界にいた
彼女が繋いでくれたものだと思うんです。 % A だから、この絆を大切にしたい、
あなたともっと仲良くしたい……。 & Q そうすることで、彼女と、今自分を救って
くれたあなたに報いられると思いますから。 ' 9 ふふっ、それはもちろん、大歓迎よ。
ありがとう、ルキナ!

はっ! やっ! たぁぁっ! A ティアモ、お前は、よく独りで
訓練しているが、何か訳があるのか? ) リョウマ様。
訳は特にないんですが……。 5 ただ昔から、訓練の相手が
見つからないことが多くて。 Q 見つからない? 天才と名高いティアモの
相手なら、喜んでお願いしたいところだが。 天才……ですか。 C そう呼ばれているせいなのか、
かえって敬遠されることが多いんです。 E 騎士団時代は手合わせを頼んでも、
どうせ負けるからと断られたり……。      = だからそのうち、訓練はいつも
独りでやる癖がついてしまって。
  そうだったのか……。 C でも、今は協力してくれる仲間がいるから、
もっと頼るべきでしたね。 A いついかなるときに、あたしの力が
必要になるかわかりませんから。
 K そこでみんなを守れないようでは、
天才と呼ばれようと何の意味もありません。 9 ……戦士の鑑だな、ティアモは。
真面目で、力量も確かで。 E ふと、俺の臣下を思い出す。
名をサイゾウ、カゲロウという忍の者でな。 忍というのは……? I 任務の達人のことだ。カゲロウは警護、
偵察、襲撃など何でもこなすし……。 E サイゾウは、汚れ仕事が多くとも、
文句ひとつ言わずに遂行してくれる。 M その働きに報いられていない気がして、
申し訳ない気持ちになることもあるがな。 5 申し訳ないなんて思う必要はないですよ、
リョウマ様。 I 自分が認める人に仕えられるなら、
それがいちばんの喜びで、幸せなんです。 C あたしには特定の主君はいませんが……
臣下の気持ちならわかります。 K サイゾウさんとカゲロウさんもきっと、
そう考えているんじゃないでしょうか。 ……!
驚いたぞ。 = まさか、ティアモの口からサイゾウと
同じ言葉が聞けるとはな。 E 自らを知り、自らが認める主に
仕えることこそ、我らが無上の喜び……。 = あいつは、そう言って、
それ以上の報いなど要らぬと言うんだ。 K カゲロウも、礼をしたいと言っても、
気持ちだけで十分だと言っていたな……。 5 うふふ。臣下として、
これ以上ない方たちなんですね。 ! 素晴らしい主従関係だと思います。 I ああ、だから俺は、素晴らしい臣下に
相応しい主であるべきだと思っている。   I ティアモ、一緒に訓練をしながら、俺の
主としての器を見定めてくれないか? ! K もし器に不足があれば、いっそう訓練に励み
お前に認められるようになりたい。 " Q リョウマ様がそう仰ってくださるのなら、
もちろん喜んでお相手させていただきます。 # C 礼を言う。この役目はティアモ、
お前にしか果たせないと思っている。 $ G 武術に長け、臣下の心も理解し、
何よりも俺の気持ちを汲んでくれている。 % S そんな……リョウマ様こそ、臣下の気持ちに
応えようと努力を続ける、立派なお方です。 & 5 あたし、リョウマ様と訓練できて、
本当に嬉しいです。 ' I この世界でお前と親しくなれたことは、
俺にとって大きな財産になるだろう。 ( ! それはあたしも、同じ気持ちです。 ) G 今も、リョウマ様に話を聞いていただいて、
なんだか心が軽くなりました。 * E それは何よりだ。次は一緒に訓練をしながら
より深く語り合うとしよう。

ふう、今回もたくさん仕入れたわね……。
気合いを入れて、荷降ろしといきますか。 I アンナ、何をしている? 女ひとりで
その量を運ぶのは、無謀というものだ。 E ありがとう、その気持ちだけ受け取るわ。
でも、慣れてるから大丈夫よ。 O 私はずっとひとりで行商をしてきたの。
だから……って、リョウマ! 勝手に……。 7 ああ、すまん。
先に運んでしまったが、構わなかったか? A はあ……もう、そこまでしてくれるなら
その厚意に甘えちゃうわよ? ふっ、最初からそうしておけ。 O 結局、最後まで手伝わせちゃったわね。
おかげで予定より早く開店準備ができたわ。      ; こうやってリョウマには
いつも助けられちゃうんだから……。
 I 今日こそは、お礼をさせてもらうわよ。
さ、あなたにだけの出血大サービス! 3 この中から好きな武器をひとつ、
プレゼントするわ! M ……いや、そのような礼など必要ない。
俺は仲間として当然のことをしたまでだ。
 K またそういうことを……。私の商人としての
信条に反するって言ってるでしょ! 7 武器が必要ないなら、
何か仕入れてほしいものはないの? K ……わかった。今日ばかりは折れよう。
難しいものかもしれないが、大丈夫か? O 任せて! このアンナ、商人としての誇りに
懸けて、なんだって仕入れてみせるわ。 K ふっ、アンナはいつも頼もしいな。
俺が仕入れてほしいのは、白夜の食べ物だ。 O 大根などの根菜類、米、味噌、それから
羊羹などの甘いものを頼みたいんだが……。 = なるほどね。それ、全部
あなたのきょうだいの大好物じゃない。 M ほう! よく覚えていたな。たまには
弟や妹たちを喜ばせてやりたいと思ってな。 E ふふっ、前から思ってたけど、
リョウマってすごくきょうだい思いよね。 K ……いいわ、任せて! すぐに仕入れる。
ふふっ、実は、いい伝手があるのよ。 Q 流石はアンナだ。白夜のものを食べる機会は
ほとんどないからな。楽しみにしている。 E ……あ、でも、さっき言われた中には
リョウマの好物が入ってないわよ? ; ああ。俺としては、きょうだいが
喜んでくれればそれでいい。 E それに、俺の好物は白夜でも珍しいものだ。
取り寄せるのも大変だろう。 Q それでいいわけないでしょ! いつも他人の
ことを一番に考えるのは立派だけど……。 Q きょうだいだって、あなたの好物を一緒に
食べて、あなたの喜ぶ姿を見たいはずだわ! M ここは白夜じゃないんだし、たまには
わがままくらい言って、自分を大事にして。 S ……ふっ、そうだな。お前の言うとおりだ。
気を遣わせてしまって申し訳ない、アンナ。 E ありがたく、頼むことにしよう。
柚子胡椒というものだが……頼めるか?   9 はい! ご注文、承りました!
それだけ? 他にはないの? ! M では……、ついでに良い鶏肉も頼む。
柚子胡椒を付けるとなると焼き鳥だからな。 " ! 任せて! 必ず仕入れてあげるわ! # G 届いた日の晩は、お前にも夕餉を
馳走させてくれ。きっと気に入るはずだ。 $ E あら、リョウマが腕を振るってくれるのね?
ふふふ、楽しみにしてるわ。

はっ! たあっ! させるか! はあああっ! ; くっ……さすがです、ヒノカ様。
今日はあたしの完敗ですね。 C いや、ティアモこそ見事だ……。
今のは、かなり際どい勝利だったぞ。 S あまり謙遜しないでください。イーリスにも
あなたほどのペガサスナイトはいませんよ。 M やはりヒノカ様との鍛錬はためになります。
よければ、明日もお願いできますか? A ああ、もちろん。むしろ、こちらから
頼もうと思っていたところだ。 O ありがとうございます。それじゃ、今日も
まだ仕事がありますので、失礼しますね。      O またか……! ちょっと待て、ティアモ。
この後はどれだけ仕事を抱えているんだ?
 M 道具や備品の管理、武器の運搬、その後は
出納簿をつけて、消耗品の手配を……。 O い、いつもそんなにこなしていたのか!?
お前……少しは、他人に任せたらどうだ? O いえ、あたしが頼まれたことですし……
他の人に面倒をかけるわけにはいきません。
 9 それじゃ、仕事に戻ります。
明日も楽しみにしていますね。 ? お、おい、待て! ティアモ!
まだ訓練は終わっていないぞ……! えっ? でも……。 M いいか、休むところまでが訓練だ。私が
責任を持って、お前に休憩を取らせるっ! A ええっ?でも、それでいざというときに
困ったことになったら……。 ? いざというとき、お前が疲労で戦えない
事態の方が、ずっと困る。 O 事実、今日の槍さばきには疲れが見えた。
だから私が勝ちを拾ったのかもしれない。 C そんな。……あたしもまだまだと
いうことですね。頑張らないと……。 G 見ていてください、ヒノカ様。
訓練も雑務も完璧にこなしてみせますから! O ううむ……働き者の部下が欲しかったが、
働き過ぎだと逆に不安になりそうだ……。 = ティアモ、お前のことが心配なんだ。
もっと私を頼れないのか? Q お気持ちは嬉しいです。でも、そういうのは
苦手で……。あたし、全然平気ですから。 ? ダメだ。今日、お前の抱えている仕事は、
すべて私が引き受ける! C そんなわけには……。それに、
ヒノカ様おひとりでは大変な量ですよ! G それほどの量の仕事を、お前はひとりで
やっていたということじゃないか。 I 私に任せておけ。これでも白夜では、
隊の雑務を一手に引き受けていたんだ。 = 何しろ臣下のふたりが、さっぱり
手伝ってくれなかったからな。 だからと言って……。 M いいから休め! とりあえず寝転がれ!
目を閉じているだけで体力は回復するぞ!   K それは休み方としてはちょっと……。
でも、ありがとうございます、ヒノカ様。 ! K ヒノカ様の勇ましさは知っていましたが、
とてもお優しい方でもあるんですね。 " 9 別に優しいわけではないだろう。
心配するのは当たり前だ。 # ; これからは、お前の雑務は
すべて私と分担することにしよう。 $ 1 一緒に働き、一緒に休憩するんだからな。
いいか? % 9 はい……ありがとうございます!
よろしくお願いしますね。

サクラ様、ありましたよ!
お探しの薬草、これで全部です。 ) まあ、すごいですね!
こんなに早く……。 I ティアモさんは何でもできるので……
つい頼りにしてしまって、すみません。 いいえ、気にしないでください。 C 最近、サクラ様にお願いされることが
増えて、あたしも嬉しいんです。 I ふふ……それなら助かります。あなたが
一緒だと、とても安心できるんです。 C ツバキさんという私の臣下に、
あなたが似ているからかもしれません。 1 サクラ様の臣下……、
あたしに似ているんですか?      A はい。雰囲気や顔、髪の色なんかも
似ているんですが、何より……。
 O ツバキさんも、すごい人なんです。どんな
仕事も次々と片づける能力があって……。 K 周りの人みんなから、完璧な人物だって
思われているんです。似ていませんか? I そんな……話を聞くと、あたしより
ずっとすごそうな人に思えますけど……。
 ! でも、本当はものすごい努力家で。 ; 私のためだと言いながら、
常に努力を続けている人なんです。 O たまに、無理をしているようにも見えて、
心配になることもあるんですけれど……。 O 完璧であるために無理をしている、か……。
きっと、とても真面目な方なんですね。 I でも、みんなのために完璧でいなきゃ
っていう気持ち、あたしもわかります。 G ! や、やっぱりティアモさんも、
完璧でありたいと思っているんですか? 3 それならどうか、
無理だけはしないでください……。 ; もちろん完璧であろうと努力することは、
素敵だと思います。 O でも……間違いを恐れて無理をし過ぎると、
失敗したときに傷を負ってしまいます。 9 もしティアモさんが傷ついてしまったら、
私は悲しいです。 I 私は、ツバキさんにも、ティアモさんにも
無理はしてほしくありません……。 サクラ様……。 3 そういえば以前、
仲間から言われたことがあります。 5 ティアモはもっと人を頼っても
いいんじゃないかって。 M そのときは、仲間にそんなこと言わせる
なんて、あたしはまだまだだなって……。 1 そう考えてしまったんですけど、
違ったんですね。 ; はい……きっと、その方たちも
私と同じ気持ちだったんです。 = もっとティアモさんに、
頼りにされたいって思っていたんです。 = 私や皆さんがティアモさんのことを、
頼りにしているのは……。   E ティアモさんが天才だからじゃないんです。
あなただから、なんですよ。 ! ; ありがとうございます。
あたし、大切なことに気づけました。 " 9 今日サクラ様とお話ができたこと、
本当に幸せに思います。 # 9 ツバキさんにも……ぜひ同じことを
伝えてあげてください。 $ % もちろんです。
大切な臣下ですから。 % M でも、ここではツバキさんがいない分、
あたしがお役に立たせていただきますね。 & それは心強いです……! ' 9 あ。で、でも言ったとおり
頑張り過ぎは、ダメですからね? ( ? はい。サクラ様は仲間ですから、
あたしも頼らせてもらいますよ。 ) ? 嬉しいです。是非これからも、
あなたの力にならせてくださいね。

No Sakura x Niles Japanese

ふむ……。 ) ……あの、マークス。
どうかしましたか? M いや……セリカ殿も王族の生まれだと
聞いたのだが、私の勘違いだっただろうか。 K 確かに私はソフィア王国の王女ですが……。
なぜ、勘違いだと思ったのですか? Q 気を悪くしないでほしいのだが……、所作や
雰囲気が王族の者とは異なる気がしてな。 ? 気品や威厳よりも、慈愛を強く感じる。
私の思い過ごしだろうか。 # ふふ、それは間違いではありません。 1 私は幼い頃に城を出て、
修道院で育ちましたから。      + 修道院か、なるほどな……。
しかし、なぜ?
 A 私が生まれたとき、すでにソフィア王国は
不穏な状況にありました。 O 城を追われた私は、とある人に助けられて
しばらくの間、一緒に暮らしていました。 G その後、追手から逃れるために
修道院に預けられ、身を潜めていたんです。
 C そうだったのか……。すまない、
立ち入ったことを聞いてしまったな。 I いえ……。私は王族の身分を捨て、
神官として生きる道を選ぼうとしました。 5 それは、王族であるがゆえに
命を狙われ続けるからか? S いいえ……王族が残っていると世に知れれば
王国のため再び戦おうとする者が現れます。 M それをドゼーは全力で潰そうとするはず。
結果、不毛な争いが繰り返されて……。 待て、セリカ殿。 ? 争いを避けるためなら、
国が滅ぶのを黙って見過ごしていいのか? G 王族とは、その国に暮らす民の希望。
裏切ることがあってはならないのだ。 ? 国が乱れてしまったならば、
王族はそれを終息させる義務がある。 5 そのために、新たな争いが
起こるとしても……ですか? = 無論だ。王族は何よりも、国を……
民の未来を守らねばならん。 O でも……そのために大切な人を、過酷な
争いに送り出すなんて……耐えられません。 G 争いを避け続けた先に、仲間や民の
悲しみや絶望が待っているとしてもか? そ、それは……! = セリカ殿は争いを憎み、慈愛を尊ぶ。
それは素晴らしいことだ。 O しかし戦争には、不要な殺戮がある一方で、
犠牲を払ってでも行うべき闘いもある。 K 王族として生まれた者は、その使命から
目を背けるべきではないと、私は思う。 K ……そうですね。私が目を背けなければ
避けられた悲劇もあったかもしれない。 A ありがとうございました。
お話を聞いて、迷いが晴れた気がします。   G 私も王族として、民を守るために
果たすべき責任がある……そうですよね? ! = ああ。他国の王族に、
出過ぎたことを言ってしまってすまない。 " A だが私もセリカ殿と話して、
王族としての覚悟を改めて確認できた。 # ; 一刻も早く国に帰り、王族としての使命を
まっとうせねばな。 $ ; ふふ、そうですね。
ですが、救うべき民はこの地にもいます。 % ; ふっ……そうだな。
この国を救えねば、自分の国も救えまい。 & ? 元の世界へと帰るその日まで
互いに力を合わせ闘うぞ、セリカ殿。 ' はい、一緒に頑張りましょう!

No Camilla x Cordelia Japanese

こんにちは、アンナ。
何か珍しいものはあるかしら? 7 あら、いらっしゃい、カミラ。
珍しいものをお探しなの? 7 そう、この世界にしかないようなものが
いいんだけれど。 K それなら、ええと……これなんかどう?
アイトリスに語り継がれる伝説の壺よ! ! ……小さいのね。何に使う壺なの? I 毎日、願い事をしながら拝むのよ。
で、自然に割れたら願いが叶うんだって。 # 壺って自然に割れるものかしら……? 7 ……あ、これはどう?
グストンの森で採れた、毒キノコ!      K これをうっかり食べてしまうと……。
三日三晩しゃっくりが止まらなくなるの!
  ……珍しい毒ね。 S 面白いでしょう! 珍品だから値が張るけど
試しにおひとつ、いかが? なーんて……。 C そうね、壺も毒キノコも悪くないわ。
両方、あるだけもらえるかしら?
 K え!? 冗談で勧めたのに、本気なの!?
壺なんて100個くらいあるのよ?? K 構わないわ。せっかくのお土産だもの、
あの子たちをがっかりさせたくないの。 お土産? あの子たちって……? A 元の世界で待っている私の臣下よ。
とっても可愛い子たちなの……。 A ひとりはルーナといってね、
愛らしい外見とは裏腹にすごく強いの。 9 負けず嫌いで勝気な子だけど、
私にはとっても従順な子よ。 M もうひとりはベルカ。元は殺し屋でね、
私を殺しに来たのを臣下として雇ったの。 Q まだ昔のクセが治らないみたいで、入浴中も
暗器を手放さないのよ。面白いでしょう? - え、ええ。
素敵な臣下さんたち、ですね……。 M ふたりとも、私が急にいなくなって、
今頃、不安な日々を過ごしているはずだわ。 A だから、せめてものお詫びに、
この世界で買ったお土産をと思って。 A ……でも、大量の怪しい壺と、
珍品の毒キノコよ? いいのかしら。 5 いいのよ。
どちらもあの子たちの好みにぴったりだわ。 K 壺はルーナね。あの子は使い道よりも、
数がそろっているほうが喜ぶと思うの。 K キノコはベルカに。ふふ、毒があるって
言ったら、勘違いされてしまうかしら。 O そりゃそうよ! 主君から毒を渡されたら
死ねって言われているようなもんでしょ? G いいえ……あの子なら、こう言うわ。
「これで誰を殺せばいいの?」って。 M しゃっくりが止まらなくなる毒だって
教えたら、あの子どんな顔するかしら……。 E なるほど……そういう人たちには、
こんな商品でも需要があるのね……。   M それにしても、間違えて仕入れたものが、
まさか一日で完売しちゃうなんて……! ! E 私もまだまだ読みが甘いわね!
今度また、大量に仕入れておかなくちゃ。 " = ありがとう、カミラ!
今日は、なんだか勉強になっちゃったわ。 # K こちらこそありがとう。ふふ……ふたりに
渡すのが、今からとっても楽しみよ。 $ M でも壺はまだ数が足りないかもしれないわ。
仕入れたらまた教えてくれるかしら? % = もちろん、カミラのためなら喜んで!
これからも、ごひいきに!

先の戦いでも、多くの人たちが
傷ついてしまったわ……。 I セリカさんは、戦が終わるたびに
いつもそうやって悲しい顔をするんですね。 = 戦わなければ、誰も傷つかないのに。
カムイは、そう思わない? + ええ、もちろん。
そのとおりだと思います。 M 戦いはできるだけ避けて、争いの根を断つ
別の方法を探すべきだって私は思うの。 E そうですね。私も、争いが起きたときには
いつも、そのことを考えます。 3 誰も傷つくことなく、
解決する方法はないのかって。 ! 良かった。カムイも、同じなのね。      = ですが、そんな都合のいい道は
滅多に見つかりませんから……。
 O 戦場に立ってしまえばもう、あとは仲間が
傷つかないように精一杯、闘うだけです。 O 私も、そう。だけど、やっぱり戦うことを
当然のことのように肯定はしたくないわ。 Q だから……そんなとき私は神に祈ったの。
神の慈悲をもって争いが早く収まるように。
  神様に、ですか? K 私はソフィア王国の王女だけれど、
大地母神ミラさまに仕える神官でもあるの。 G 大地に豊かな実りを与えてくれるミラさまは
私たちの国を造った神なのよ。 I セリカさんが慈愛にあふれているのは、
きっと、その神様の影響なんですね。 = ……でも、最後に決断を下すのは、
やっぱり自分自身でしょう? O そうね。決断が遅くて、大事な人の悲しい
未来を防げなかったこともあったわ……。 1 その点、カムイは決断力があって
うらやましいわ。 A いつも迷いがなくて、自信をもって
行動しているように見えるもの。 = ふふ、そう見えますか?
本当は、自信なんて全然ないんですよ。 = もしかしたら、見落としていた選択肢が
あったかもしれません。 私の選んだ道のせいで……。 ? 本来傷つかなくていい人が
傷ついてしまったかもしれません……。 ' そんなことを、思い悩むときもあります。 ! そうなの……? 知らなかったわ。 ; けれど、進んだ道を後悔することは
しないようにしています。 O 手を尽くして、やれることを全部やったら、
その結果を受け入れて次に進まないと! ; そうね。……やっぱり、カムイは強いわ。
私も見習わないと。 M やれることは、残らず全部やってみる。
そうすれば、きっと答えは見つかる……。 ' カムイと話して、そんな気がしてきたわ。   A 私も、セリカさんとお話できて、
なんだか考えがすっきりしました。 ! K いつか争いがなくなる日まで、力を合わせて
やれることを精一杯やりましょう! " C ええ。そうすれば、いつかきっと
争いのない日が訪れる……そうよね? # はい、一緒に頑張りましょう!

マルス、あなたの国は
アカネイア大陸にあるのよね? 9 そうだけど……セリカは、アカネイアを
知っているのかい? ? 偶然かもしれないけれど、
私の世界にも同じ名前の大陸があるの。 O 今は戦争は起きていないはずだけど……。
マルスの世界は今、大変な状況なのよね? 1 うん……。
大変どころではない、深刻な状況だよ。 M 大陸全土を巻き込んだ戦争が起きていてね、
ぼくの国も滅ぼされてしまった……。 ? なんとしても、自分の国を取り戻し、
他の国々も救わないと……! 5 やっぱり、マルスが戦っているのは
暗黒戦争なの……?           ……え?
 E あ、ううん……なんでもないわ。
単なる思い違いかもしれないから……。 M ただ、私が知っているアカネイア大陸でも
少し前に大きな戦いがあったらしいの。 E それは何年も続いた悲惨な戦いで、
たくさんの人が犠牲になったそうよ。
 Q あなたも同じように戦うつもりみたいだけど
本当にそれが最善の手段なのかしら……。 ; 戦いは必ず犠牲を生むわ。
何か戦わずに収める方法はないの? 1 そうだね。
それができれば良かったんだけど……。 7 残念ながら、話し合いに応じるような
相手じゃないんだ。 E アカネイアを救うため、ぼくの父は
戦いに出て、命を落としてしまった。 ? だから、皆の希望をつなぐために、
ぼくは戦わなければならない。 I アリティアの王子として生まれた以上、
父の遺志は、ぼくが継がないと……! 7 どんな身分で生まれようとも、
マルスはマルスじゃない! Q あなたが戦うことで、新たな争いが生まれ、
それが悲劇につながることだってあるわ。 9 それに、あなた自身、
無事では済まないかもしれない……! / セリカ……。
それでもぼくは、戦うことを選ぶ。 ' あなたを止めることは、できないの……? 7 大切な人たちを守るため、
立ち止まることはできないよ。 C だけど……セリカは、大切なことを
ぼくに気づかせてくれたみたいだ。      ……え? Q 戦いは必ず犠牲を生む。巻き込まれた民は
希望どころか命すら失う危険にさらされる。 S ……長く戦場に身を置くうちに、僕はそんな
当たり前のことを忘れていたかもしれない。 O 今は戦うしかないけれど、戦わないことの
大切さも、しっかりと肝に銘じておくよ。 1 マルス……!
そう言ってもらえると私もうれしい。   I あなたのように民を思いやれる人なら、
戦いの先に必ず平穏を取り戻せるわ。 ! - 私には何もできないけれど、
せめて祈らせて。 " / あなたが無事に、
目的を成し遂げられるように。 # ; ありがとう、セリカ。
君の思いに応えられるように頑張るよ。

シーダ様。装備を磨き終わりました。
念入りに整備もしておきましたので。 G ありがとうございます、ティアモさん。
でも、いつも思うんですけど……。 5 わたしをそこまで気遣ってくれなくて、
いいんですよ? K す、すみません。シーダ様のためだって
思うと、つい熱が入ってしまって……。 G 実はあたし、伝説の天馬騎士である
シーダ様にずっと憧れていましたから! G 伝説……? ティアモさん、わたしはそんな
大層な人間ではありませんよ。 K わたしが伝説に名を残しているとしたら、
それはすべてマルス様のおかげです。 M いいえ、そんな! 実際にお会いして、
伝説は間違ってなかったって思いました!      O 軽やかに天空を飛翔し、動きの鈍い重騎士を
恐怖の底に陥れたという槍の鋭さ……。
 M 皆に慕われ、多くの敵の心を動かしたという
優しく思いやりに溢れた人柄も……! I やはり誇張しすぎなような……。
でも、褒め言葉として受け取っておきます。 S わたしからすると、あなたの武勇も、装備の
管理や偵察までもこなす手際の良さも……。
 9 わたしのほうが見習いたいと
思うくらいなんですけれどね。 M そ、そんな! シーダ様にそんなことを
仰っていただけるなんて、感激です……! G そうだ、シーダ様。あなたなら、
伝説のあの技をご存じではありませんか? ) 伝説の技……?
どんなものなのでしょう。 M マルス様やシーダ様の時代に、美しい
ペガサスナイトの三姉妹がいたんですよね。 G その三姉妹には、三位一体の必殺技が
あって、それは勇ましく麗しく……。 / そして本当に強力だったと
伝わっているんです。 ? それってもしかして、マケドニア王国
白騎士団の天馬騎士の……? ? やっぱり実在したんですね!
すごい、あの三人をご存じだなんて! ; できることならその技、
是非とも身につけたいと思うんです! A 見たことはあります。わたしも
同じ時代のペガサスナイトですから。 O でも、その技を受け継いだり、修行したり
したことはないんです。ごめんなさいね。 A そ、そうですか……。こちらこそ
無理を言ってすみませんでし……。 C ん? でも見たことはあるんですね!?
それなら見様見真似でも……! Q どうかしら……あの技は、三姉妹のように
とても息の合った3人にしか無理かと……。 O それならちょうど、あたしとシーダ様と
ヒノカ様と、今、天馬騎士が3人いますよ! A あたしたちの息を合わせれば、
もしかしたらできるかもしれません。 G シーダ様、仲間のためにも、この強力な技を
修得したいと思いませんか!? 1 それは……!
……考えたこともありませんでした。   M そうですね。信じ合い、絆で結ばれた
わたしたちに、不可能なんてないはず……! ! G こんなときでも、仲間のことを考えて、
ティアモさんは本当に素敵ですね。 " E ティアモさんのためにも、頑張って
みましょう。力を貸してくれますか? # G はい、もちろんです! シーダ様!
うふふ、憧れのシーダ様と一緒に……。 $ ; 伝説の技を目指せるだなんて……
あたし、とっても幸せです!

リンさん、前から聞きたかったんですけど、
ひとりでこの世界に来たんですよね。 3 私たちと出会うまで、
大変じゃありませんでしたか? 3 心配してくれたの? ありがと。
でも全然、平気よ。 ; 一時期は、草原にひとりで
暮らしてたこともあったんだから。 9 草原に……ひとりで!?
リンさんって、公女なんですよね? G 一応ね。母さんは公女だったんだけど、
父さんと出会って駆け落ちしたの。 5 父さんは草原の遊牧民、
ロルカ族の長だったから……。 ? 私は草原の民として育ったのよ。
自分の出生のことは知らずにね。      ' 駆け落ちですか。
想像できません……。
 M けど山賊団に襲われて、父も母も死んで……
ロルカ族はバラバラになっちゃった。 9 それからしばらくの間、
私はずっとひとりで生きていたの。 ; そんなことが……。立ち入ったことを
聞いて、ごめんなさい。
 ) いいの。
昔の話だから、気にしないでね。 G でも、リンさんが草原で暮らしてたって
知って、なんだか腑に落ちました。 A 腑に落ちたって? やっぱり
貴族らしくなかった? そうよね……。 K ああっ、そうじゃなくてですね……。
リンさんが素敵だなって思ってたんです! O 私も自分を偽ったりせず、リンさんみたいに
真っ直ぐ向かっていきたいなって……。 G 私、いつも、王女や姉として、
ちゃんとやらなきゃって考えちゃうんです。 Q それで逆に失敗しちゃったり、自分の行いは
正しいのかって悩み込んじゃったり……。 Q なるほどね。私も、あなたは公女です、って
いきなり言われたときには、戸惑ったわ。 G 公女として何をするのが正しいのか、
私自身が何を目指せばいいのか……。 ' リンさんも、私と同じような悩みを……? A ええ。でもね、旅をしていくうちに、
大事な仲間たちと出会えたの。 E 頼れる軍師、面白い騎士のコンビ、
昔からの友達のペガサスナイト……。 - リンディス傭兵団、なんて
名乗っちゃってね。 E 私が、自分の生きる道を決められたのは、
全部その仲間たちのおかげよ。 ! ……そっか。
私、わかりました。 G リンさんに傭兵団の仲間がいたように、
私にも、たくさんの仲間がいます。 S だから、王女という立場からじゃなくって、
仲間として、もっと頼ればいいんですよね? = そのとおりよ! 仲間には、
身分も、強さや弱さも、関係ない。 G 困ったり、悩んだりしているときは、
いつだって助け合うのが仲間でしょ!   O ええ、そうですね……! そんな当たり前の
ことが、できていなかったなんて……。 ! 5 何言ってるのよ。
もう、あなたはできているじゃない。 " Q 今こうして、私を頼ってくれてるでしょ?
仲間として、これ以上嬉しいことはないわ。 # ? ……ありがとうございます。
リンさんは、私の、大切な仲間です! $ K 私にとっても、あなたは大切な仲間よ。
何があっても……これからも、ずっと!

クロム、ちょっといい? さっきの戦い、
敵陣に突っ込み過ぎじゃなかった? I そうか? 確かに前に出ていた気はするが、
危ないような場面はなかったぞ。 = ……あなた、この前の戦いのとき、
私に何て言ったか覚えてる? 1 リン、ちょっと前に出過ぎじゃないか?
危ないぞ。 + ……って言ったのよ!
まさか、忘れたの!? - そういえば、そんなことを
言ったかもしれん。 A そういえば、じゃないわよ。
どうして私はダメであなたはいいわけ? ! 女だからって
危ないって言う気?      ' いや、違う。
男だの女だのは関係ない。
 = ただ俺は乱戦に慣れているし、
この腕なら多少の孤立でも……。 E そう、そういうこと。クロムは
私の力量をそう判断しているわけね……。 G あなたといい、ヘクトルといい、
男の人っていうのは、いつもいつも……!
 / おい……リン。
何だか目がすわってないか……? C 決闘を申し込むわ! 見てなさい!
後でその言葉、後悔させてあげる!      おい…… Q わかった、受けよう。だが俺が勝ったら、
先陣は俺が切る。お前は出過ぎないでくれ。 M そっちこそ、私が勝ったら、戦場では
引っ込んでるのよ! 私が前に出るからね! さあ、叩きのめしてあげる! 1 くっ……はぁっ……。
思った以上にやるな、リン。 I あなたこそ……。はぁ……はぁ……。
私と互角だなんて、思ってなかったわ。 G 悔しいが、引き分けか……。もっと鍛えて、
次こそリンを上回ってみせる。 ? 望むところよ。私だって、
あなたを倒す新しい形を探してやるわ。 I それはそうと、引き分けなら、勝負に
勝ったら前に出るって話はどうするの? ; そういえば、そういう話だったな。
勝負に夢中で忘れていた。 G それだけの腕があれば、俺が止めるべくも
ないだろう。好きにすればいい。 Q 引き分けたのに、私だけ好きにするわけにも
いかないわ。あなたも好きにしてほしい。 ; そうすると、俺とお前で先陣を争うことに
なりそうだな……。 I いっそのこと、ふたり並んで敵陣に
突っ込んでいっちゃえばいいんじゃない? E 私たちが並び立てば、道を塞ぐことのできる
敵なんて、絶対いないもの! ふっ……それはいいな。 K どんなに強い者でも、ひとりで罠に
はまったり、敵に囲まれたりしては厳しい。   K リンにも、そういうことが起こらないか
心配だったんだが、共にいれば安心だ。 ! M そんなの、あなただって同じじゃない。
だから、突っ込み過ぎって心配したのに。 " E 俺たちは同じことを考えていたんだな。
ならば、もう遠慮はいらないか。 # ) リン、次の戦いでは、
共に先陣を切るぞ! $ M ええ、もちろん! ふたりで連携して、
もっと多くの敵を蹴散らしてやりましょ!

ルフレ、怪我はない?
ふう……無傷みたいね。 9 おかげさまでね。
リン、そんなに心配しなくて大丈夫だよ。 7 軍師ってだけで頼りなく
見えるのかもしれないけど……。 E これでも戦場にはいつも出ているし、
自分の身くらいは守って戦えるよ。 K あ、ごめん。そうだね。ついルフレのことを
守らなきゃって気になっちゃうの。 やっぱり守ってくれてたんだ? C 僕を気遣ったり、僕のほうに来る敵を
食い止めたりしてくれてたよね。 何か理由があるのかい?       もう完全に癖ね。
 C 元の世界では、いつも軍師をそばにおいて
守りながら戦っていたから。 % そういう戦い方が染みついてるみたい。 / へえ……。
リンの仲間にも、軍師がいるんだね。
 ; ええ、あなたにも勝るとも劣らない、
素晴らしい軍師がいる。 3 しかも、雰囲気もどことなく
あなたに似てるのよね。 - 僕に似ている、か。
ちょっと会ってみたいな。 I 優秀な軍師なら、それこそ戦術論を
戦わせたり、新しい策の話をしたり……。 K そうね、是非とも会わせたいところだけど、
私の仲間の軍師は相当に無口なの。 - うまく話ができるかは、
正直わからないわね。 7 そんなにか……。
リンとは、ちゃんと話をするんだよね? + ええ、もちろん。
でも無口な人だから……。 K いちいち口に出さずに、みんながどこに
どう動けば良いか示すこともあったわ。 ええ!? どうやって? I それが、何となくわかるの。見えない
矢印でもあるんじゃないかってくらい。 A 以心伝心というやつなのかな……。
実は物凄い軍師なんじゃないか? 7 どうだろう、わからない。
でも、軍師は見習いらしいわ。 I 不思議な人だね。でもなぜだか、
その軍師が他人には思えなくなってきたよ。 C そうでしょ? だからあなたのことも
どうしても守りたくなるのよね。 I ルフレ、悪いけど戦場では私に守らせて。
そのほうが落ち着くのよ、お願い! 5 うーん……。
リンにそこまで頼まれちゃ、仕方ないね。 9 でも、僕だって、
ただ君に守られてるわけにはいかないな。 S 以心伝心で指示するその人みたいに、いや、
それ以上に、立派な軍師になってみせるよ!   3 ええ、あなたなら、きっとなれるわ!
私が保証する! ! S でも、あなたがどんな立派な軍師になっても
その背中はしっかり私に預けてもらうわよ? " ; もちろん、これからもよろしくね! 
頼りにしてるよ、リン! # 7 ええ、任せてちょうだい!
ルフレ、これからもよろしく!

タクミ! また無茶をしたわね!
どうして危ないことばかりするの? - また、リンディスか……。
強くなるためだよ。 ; そのためには、危険な状況に身を置いて
闘うことは必要だろ? % それで死んだら元も子もないじゃない。 G あなたのきょうだいたちだって、
あなたが傷つくことなんて望んでないわ。 G 僕は、きょうだいに認められるためにも、
強くならなくちゃいけないんだ。 G 強くならなきゃ、僕が傷ついたって、
きっと気にも留めてくれないよ……。 本気で言っているの……?       リンディス……?
 ? そんなわけないでしょ!!
あなた、家族を何だと思ってるのよ!? いや、その……。 ; あなたが傷ついて、リョウマたちが、
悲しまないわけないわ!
 C ましてや死んだりなんかしたら、
永遠に悲しみ続けることになるのよ! G そんなことわからないだろ。僕が死んだって
兄さんたちにはカムイが……。 9 あなたは、あなたしかいないの。
代わりなんて存在しない。 C リョウマが死んだら、あなたは他の
誰かをリョウマのように慕えるの? K そんなこと、できるわけないだろ!
リョウマ兄さんに、代わりなんていない!! O だったら、どうしてリョウマにとって、
あなたもそういう存在だって思わないの!? % ……!
でも、僕は強くないから……。 強さなんて関係ない! A ……私の大事な仲間のひとりにね、
フロリーナっていう子がいるの。 Q 彼女は天馬騎士なんだけど、男が苦手で、
すごい気が弱くて、いつも失敗ばかり……。 E 私を守る立場だけど、私が守ってあげる
ことのほうが多いくらいなのよ。 M 守られるはずの人を守ってばかり……か。
それでも、リンディスは構わないのか? K 彼女は私にとって、かけがえのない友達だし
ずっと一緒にいたいって思ってる。 ; そこには強さなんて関係ないわ。
家族だったら、なおさらよ。 I サクラはあなたより弱いと思うけど、
あなたはどうでもいいって思ってるの? 9 いや、絶対にそんなことはない。
サクラは大切な妹だ……! E リョウマも、ヒノカも、カムイも……、
あなたに同じことを思ってるよ。 1 ……そうか。
癪だけど、あんたに気づかされたよ。 E 僕は……甘えてばかりだった。
自分のことも、きょうだいのことも……。   A よかった……嬉しいわ。
タクミのことが本当に心配だったんだから。 ! I きょうだいだけじゃなく、私にとっても、
あなたはとても大事な存在なのよ。 " ? ……だったら、僕が無茶したときは、
リンディスが守ってくれよ。 # 1 だけど、いつまでも守られてたりは
しないからな。 $ 9 あんたより強くなって、
無茶するあんたを逆に守ってやる。 % 3 ふふ……頼もしいわね!
その時を楽しみにしてるわ!

………………。 ' リンディス、私の顔に何かついているか? ) あ、ごめん。
全然そういうんじゃないの。 ? マークスの姿を見てたら、
仲間の騎士たちのことを思い出してね。 リンディスがいた世界の仲間か。 ; うん……じろじろ見ちゃって、
王子様相手に失礼だったかな。 E いや、気にする必要はない。
仲間の騎士とやらは、どんな者たちなんだ? K うーんと、私の家に仕える若い騎士でね、
ケントとセインっていう二人組なの。      I ケントはすっごく真面目で、私のためなら
どんな苦労も厭わず働いてくれる。
 Q 夜営のときはいつも、間違いがないように
って、ずっと私の寝床を見張っているのよ。 G ほう……見上げた忠義心だ。リンディスには
素晴らしい臣下がいるのだな。 = その騎士の勤勉さを、私の臣下たちにも
分けてほしいくらいだ。
 M もうひとりのセインって人は………………。
想像したら、急に心配になってきた。 C 悪い人ではないんだけどね、その、
ちょっと、手が早いというか……。 - 要するに、
女性をナンパするということだな。 O そうなの! 初めて会ったときなんか、
騎士の任務を忘れて、私をナンパしたのよ! O 私の友達でも、道行く人でも、お構いなし!
ちょっと美人だとすぐ声をかけて……。 G まったくどういうつもりなのか……。
私の臣下にもそういう男が一人いる。 マークスのところにも? M ああ、内勤を命じても放り出してナンパ。
城下町の見回り中にも隙を見てナンパ! M 平穏を保つための見回りが、奴が行くと
むしろ民から城に苦情が来る始末だ……! A ……おっと、すまん。私としたことが、
少し取り乱してしまったな。 O いいのよ、その気持ち凄くよくわかるわ!
あなたと私にも面白い共通点があるのね。 M それに、マークスが取り乱すところが
見られて、ちょっと得しちゃった気分だわ。 # ……ふっ。表情が柔らかくなったな。 A 気分転換になったのであれば、
図らずも怒った甲斐があったものだ。 + マークス……もしかして
気遣ってくれたの? C リンディスはたまに、故郷に想いを
馳せるような表情を見せるからな。 G お前はひとりでこの世界に来たのだ。
仲間が恋しくなることもあるだろう。 ) ありがとう、マークス。
とっても嬉しい! ? 確かに、いつもの仲間がいないと
寂しいなって思うこともあるの。   S ずっと一緒にやってきた仲間たちとの絆……
こっちの世界に来て、改めて強く感じるわ。 ! = 私にとっても、元の世界の臣下たちは、
かけがえのない仲間だ。 " S 何かと言いたいことはあるが……、こうして
世界を隔てられると、寂しさが先に来るな。 # 9 でも、今の私は、幸せよ。
元の世界の絆だけじゃない……。 $ 5 マークスたちとの絆だって、
強く感じられるんだもの。 % E ああ、世界を越える強い絆……、
私も確かに感じているぞ、リンディス。

ねえ、リンさん。
あなたの剣技って、不思議ですよね。 そう? 何が不思議なの? I 見たこともない動きというか。暗夜よりは、
白夜の剣術に近いのでしょうか。 E どっちかって言えば、そうかしら。
これは、草原の民に伝わる剣技なの。 ? 私は草原の民だから。
父が、ロルカ族という部族の長だったのよ。 草原の民、ですか。 ? ええ、遊牧民とも言うわね。
草原を移動しながら暮らしているの。 3 移動しながら……?
じゃあ、家はどうするんですか?      M 必要ないのよ。ゲルという、持ち運びできる
大きな天幕のようなものが家代わり。
 M 季節の移り変わりに合わせて、水や食べ物、
安全な場所を求めながら移動するの。 Q 旅とも、違うんでしょうね。どんな生活を
送っていたのか、正直、想像もつきません! C リンさんの暮らしていた草原は、
どんなところなんですか? 広さは?
 G そうね……私の故郷は、サカ草原といって、
大陸で一番広い、大草原なの。 I どこまでも広がる空と、風渡る草の海が、
目の前にあって、果てが見えない。 K 終わりが見えないほどの、大草原、ですか。
きっと、絶景なんでしょうね……! + それはもう!
カムイにも見せてあげたいわ。 I それに、緑の草原を枕に寝転がったり、
馬を駆ってどこまでも行ったり……! 9 大地とひとつになる感覚は、
他の何ものにも代えがたいの。 ; すごいです……。
聞いているだけで、わくわくしてきました。 A リンさんの生まれ育った草原……
ひと目だけでも、見てみたいです。 E 私は、物心ついた頃からずっと、
城塞の中で暮らしていましたから……。 7 広い景色や雄大な自然を、
あまり見たことがないんです。 + 城塞の中で……?
外には出られなかったの? 5 はい……。
だから、外の世界にずっと憧れていました。 ? 何それ、信じられない!
私だったら、息が詰まって死んじゃうわ! E でも、暗夜のきょうだいたちや
お世話をしてくださる皆さんがいて……。 = さみしくはありませんでしたし、
楽しく暮らしていたんですよ。 ; それに、今は見るものすべてを新鮮に
楽しめているので……。 % その点に関しては得だと思っています。 A ……カムイは前向きで、立派ね。
ちょっと優しすぎる気もするけど。 ? そうでしょうか。私よりも
リンさんのほうが優しいと思いますよ。   E ……決めたわ。この戦いが終わったら、
私、あなたを草原に連れていく。 ! A 他でもないあなたに、私の生まれ育った
草原を、感じてほしいから。 " 本当ですか?
嬉しいです……! # K 方法を考えなきゃいけないけど……、
ここに私がいるんだもの。できるはずよ。 $ 9 そうですね。力を合わせれば、
できないことはありません! % + リンさん……。
必ず一緒に見つけましょう! & G ええ! 母なる大地と父なる空が……
きっと、私たちに力を貸してくれる。

アンナさん、今日も忙しそうですね。
たまには休んだほうが……。 K 心配してくれてありがとう、シーダ。
大丈夫よ、休めるときは休んでいるから。 Q でも、我ながらちょっと働きすぎかしらね。
こんなに忙しいと、恋人もできやしない。 I え? わたし、てっきりアンナさんには、
恋人がいるものと思っていました。 あら、なんで? 9 わたしの世界にいたアンナさんには、
恋人がいたので……。 E こっちのアンナさんにもいるものと
勝手に思い込んでいたみたいですね。 = へえ、そうなのね!
その恋人に、シーダは会ったことはあるの?      O ええ、戦場で偶然。ジェイクさんといって
敵対していた国の軍人さんだったんです。
 % それじゃあ、その彼と戦ったってこと? A いえ、戦ってはいないんです。
彼は、平和を愛する優しい方で……。 = アンナさんのことを話したら、
快く味方になってくれたんです。
 E その後も、平和を取り戻すために
一緒に戦ってくれることになって……。 G 素敵! そんな人と出会えたら、私、
どこまでもついていってしまいそう! M うふふ、わたしの世界のアンナさんも、
きっと同じようなことを言うと思います。 ; やっぱり、どの世界でも
アンナさんはアンナさんなのですね。 9 そ、そうなの……?
なんだか急に恥ずかしくなってきたわ。 ; ねえ、アンナさん。
あなたは今、好きな人はいないのですか? は!? え、えーと……。 9 あ、いっけない! まだ仕事が……。
忙しい、忙しい……。 / アンナさん。
気になる人くらい、いるでしょう? I ……あー、もう! 私は仕事が恋人なの!
好きな人を作ってる暇なんて……。 O 恥ずかしがることないじゃありませんか。
人を好きになるって、自然なことですよ? 3 ……シーダ、あなたって、
意外とぐいぐい来るわね。 A ええ、ええ。そりゃあ、私だって
好きな人くらい作りたいけど……。 3 いないんですか……?
そんなの、もったいないです! Q もったいないって、またそんな。私自身、
そんなに恋人を必要としてるわけじゃ……。 9 何を言うんですか。
アンナさんだって、立派な乙女ですよ。 ? う……でも、ほら、やっぱり私、
今は仕事が大事っていうか……。 O それならむしろ、好きな人がいたほうが、
仕事の励みになるんじゃないでしょうか? Q なるほど……そういう考え方もあるか……。
あなたに言われると妙に納得できるわね。   I ……うん。シーダ、ありがとう!
私、恋愛に前向きになれる気がしてきたわ。 ! 1 本当? うれしい!
私までドキドキしてきました! " M これからも、こういう女の子同士の話、
たくさんしましょうね! ふふ、楽しみ! # ? そうね。私からもお願いするわ。
いろいろと相談に乗ってくれる? $ 5 もちろん! まずは好きな人を
作るところからですね! % I う……いざとなると気後れしちゃう。
でもシーダが応援してくれるなら……!

痛っ……! ! シーダ、足を痛めているのですか? ; あ、セリカさん。
大丈夫です、大したことはありませんから。 / 歩けないほどではないんですよ。
ほら……痛っ! ? もう、無理しないでください。
回復しますから、じっとして……。 M ……はい。痛みは抑えられたはずですが、
しばらくは安静にしていてくださいね。 # いえ、そういうわけにはいきません。 G マルスさまが前線に出る限り、
わたしも一緒に出るって決めているんです!      I 決めていても、ダメなものはダメです。
無理しては治るものも治りませんよ?
 O わたしにはペガサスがいますから、少し足を
痛めたくらいなら、支障はありません! ' マルスのことになると、強情ですね……。 ? 少し離れていても、役に立てる方法なら
いくらでもあるでしょう?
 O 前線に必要な情報を送ったり、背後からの
敵に備えたりするのも大切なことですよ。 A それはもちろん、わかっています。
でも……それじゃ、嫌なんです。 O 危ないときは、すぐに助けてあげたい。
わたしの持てる力すべてで支えたいんです。 % 勝手なことを言って、すみません……。 O いいえ、あなたの気持ちはわかります。
私も、大切な人は守ってあげたいですから。 1 じゃあ、セリカさんにも、
大切に思っている人が? ; え? ええ……でも、私の場合、
彼から離れてしまって……。 C 自ら戦場に向かう彼の……
アルムの選択を、受け入れられなくて……。 C 私はいつだって彼……アルムの無事を、
神に祈ることしかできません。 = 私もシーダのように、アルムの近くで
支えてあげられたら……。 = セリカさん……つらいでしょうね。
でも、いつかはきっと……。 G ええ、いつか彼に会えたら、その時は
近くで支え合えたらと思っています。 G ……幼い頃、短い間ですがアルムと一緒に
暮らしていた時期があるんです。 Q 本当に楽しかった……。それに、アルムが
隣にいるだけで、勇気が湧いてくるんです! 1 そうですよね! わかります!
私も同じですから! % 早くアルムさんと会えるといいですね! ふふ、ありがとうございます。 ! ……私、もうシーダを止めません。 セリカさん……!   C こうして自分を振り返ってみて、
シーダの想いを理解できましたから。 ! I その代わり、怪我が完治するまでは、
マルスを守るシーダを、私が支えます! " = 私にとっては、シーダも
守りたい大切な人の一人ですから、ね! # - 嬉しい!
ありがとうございます、セリカさん。 $ S わたしにとっても、セリカさんは大切です。
支えてもらった分は、必ずお返ししますね!

くぅ……。 G チキったら、こんなところで昼寝をして。
風邪をひいてしまわないかしら。 5 ……あどけない顔。
こうして見ると、普通の女の子ね。 ………………。 = こんなに小さな女の子が、
強大な力を持つ竜になるなんて……。 ……セリカ、チキがこわい? チキ! 起きていたの? ? 竜になるチキ、こわい?
わたし、セリカに近づかないほうがいい?      ; ううん、いいのよ。
チキが怖いなんて思ったことはないもの。
 C ただね、小さな女の子が強い竜になるなんて
不思議だなって思ったの。 / マムクートは、竜になれる。
ふしぎじゃないよ? 9 ええと、チキにとっては
普通なのかもしれないけれど……。
 5 私の国には、マムクートという種族は
いなかったから。 セリカの国って、どんなところ? ) 私の国は、バレンシアという大陸にあるの。 1 ドーマと、ミラさまという
兄妹神が造った大陸よ。 きょうだいの神さま? A そう。ふたりはとても仲が悪くてね、
ケンカばかりしていたそうよ。 K 力こそすべてと考えるドーマと、自然と共に
自由に暮らすことを望むミラさま。 S ふたりはお互いを受け入れることができず、
バレンシアを二分して治めることにしたの。 I そうして2つの国が生まれたのよ。
ドーマが守護する北のリゲル帝国と……。 7 ミラさまが守護する南のソフィア王国。
それが、私の国。 ? 人々はそんなミラさまのことを
大地母神って呼んで敬っているの。 だいちぼしん? K 大地を見守る母なる神……。私ね、
チキを見ているとミラさまを思い出すのよ。 どうして? O ミラさまは、大地に豊かな恵みをもたらし、
人々の暮らしを暖かく見守ってきたの。 C 大きな力と、優しさを兼ね備えた存在……
ほら、チキみたいでしょう? 7 そうなのかな……?
ミラに似てるのは、セリカじゃない? え……? 私? Q やさしくて、つよくて、お母さんみたいで。
だから、わたしね、セリカのこと大好き!   9 いつか、セリカがくらしてる国を、
わたしも見てみたいな。 ! 1 うふふ、じゃあいつか
バレンシアにいらっしゃい。 " = 国中の名所を案内してあげるわ。
もちろん、ミラさまの神殿も。 # 3 うん、セリカといっしょに
いろんなとこ見てみたい! $ 5 私も……、チキと一緒なら
きっと楽しい旅になるわね!

ねえ、アンナ。あなたはずっと
この世界でお仕事しているのよね? % ええ、そうよ。
それがどうかしたの? Q 異世界から来た人たちはみんな、最初から
アンナのことを知ってたみたいだから……。 Q それは、私のことを知ってたわけじゃなくて
彼らの世界にいるアンナを知ってただけ。 M あなたの世界にもいなかったかしら。
ほら、この顔。お店とか宿屋で見なかった? - え? さあ……。
見てないと思うけれど……。 C じゃあ、もしかして……セリカにとって
私は初めてのアンナってこと? O アンナが言っている意味が、いまひとつ
わからないけれど、そうなるのかしら……。      E ……嬉しい! あ、でも、この世界にいる
私の姉妹とは会ってるわよね?
 G え!? たしかに、この世界に来てから
別の場所でアンナを見たけど……。 あれは、あなたじゃないの? C そういうこと。それで……この世界にいる
私の姉妹とは仲良くなった?
  いえ、それほど親しくは……。 O よしっ! じゃあ少なくとも、セリカが
初めて仲良くなったアンナは私ってことね! そ、そうなるのかしら……。 - 感激だわ!
こういう経験って滅多にないもの! そうなの? A だって、みんな私に会う前に
私の姉妹と仲良くなっちゃうから……。 1 私はいつだって、
「何番目かのアンナ」だったの。 C そんな私が「初めてのアンナ」に
なれる日が来るなんて……うっうっ。 3 ど、どうしたの!?
もしかして、泣くほど嬉しいの? E そりゃそうよ! 私という存在が
初めて認められたような気がするもの! E そんなことはないわ。あなたのことは、
みんなちゃんと認めているわよ。 G 私だって、ソフィアにもアンナがいたら
頼もしいのにっていつも思うもの。 I ソフィアには冒険の役に立つお店が
少なかったから、不便だったのよね……。 9 ソフィアって、セリカの国よね……。
そっか……うんうん。 え、なに? G いいわ、この世界の混乱が一段落ついたら、
私、ソフィアに行ってあげる! G え!? そりゃあ、来てくれたら、
嬉しいけれど……そんなことできるの? ; 今はまだ、行き方がわからないけど、
どうにかして見せるわ! 3 商売敵がいないなら、
がっぽり儲かりそうじゃない?   G あ、この世界の物を持っていったら、
珍しくて高く売れるかも……うふふ。 ! ) ふふ、そうね。きっと大繁盛すると思うわ。 " # それに何より、セリカのためだもの。 # 7 あなたの「初めてのアンナ」として、
お役に立ちたいわ! $ I アンナ……ありがとう! そのときは、
私も協力するから、何でも言ってね。 % 9 ふふ、頼もしいわね!
いつかきっと、実現させちゃうわよ!

マルスって、絵に描いたような
王子様よね。白馬に跨ってそう。 突然どうしたんだ、リンディス? I あ、全然悪い意味じゃないからね。
ただ、振る舞いが立派だなあって思って。 ? どうしても自分と比べてしまうのよね。
私って、草原育ちだから。 9 公女とは名ばかりで、
貴族らしさのかけらもないじゃない? E そうは思わないけど……、もしそうだと
しても、気にする必要はないよ。 C リンディスは、人の上に立つ者としての
資質を立派に備えているから。 # ほんとに?
正直に言っていいのよ。      I 君には、誰にも負けない意志の強さや
弱者の気持ちを思いやる優しさがある。
 G それらは、見かけの礼儀作法なんかより、
よっぽど大切なものだと思うよ。 5 ……ありがとう。
マルスに言われると、すごく心強い。 M 君の父君は、立派な長だったんだろう?
その資質を、君も譲り受けたんだろうね。
  そうだったら、嬉しいな……。 O 後は、母さんのおしとやかさや美しさも、
譲り受けていたら文句なしだったのにね! C おしとやかさとは違うかもしれないけど、
リンディスも美しいと思う。 M 君の戦う姿は、草原を吹き渡る風のようで、
まるで美しい舞を見ているようだよ。 ………………。 / リンディス……?
気を悪くしたなら、すまない。 7 ううん、してないから大丈夫!
ちょっとびっくりしたの。 ? 私の、大切な仲間のひとりと、
同じようなことを言うものだから。 1 よかった。その仲間というのは、
元の世界の……? G ええ、エリウッドっていうの。
貴族なんだけど、思いやりがある人で……。 I 身分の怪しい私を最初から信じてくれて、
いろいろ助けてくれた恩人なのよ。 M 私は貴族があんまり好きじゃなかったけど、
エリウッドと知り合って変わったわ。 M たぶん彼も、リンディスと出会ってすぐに
君が持つ魅力に気付いたんだと思うよ。 K 仲間になれば、なおさら強く感じられる。
君を美しいと言ったのも本心からだ。 O ぼくも、その人も、君を大切な仲間だと
思うからこそ、出た言葉なんじゃないかな。 % 照れくさいことを、さらっと言うのね! A ……あなたがたくさんの仲間に
慕われているのも、わかる気がする。 3 ねえ、マルス。
私、あなたを目標にしていいかしら。 = やっぱり貴族らしい振る舞いも
身につけなきゃいけないし……。   K 何より、自分のためじゃない、仲間のために
振るうその剣を、私は目指したい。 ! ; 突然だね。……それなら、
ぼくも君を目標にしてもいいかな。 " O 君の剣はしなやかで力強いし、その自由で
強靭な意思を、ぼくは尊敬しているから。 # E ……いいわよ。それじゃ、これからは
お互いを目標にして頑張りましょ? $ E うん。共に戦い、共に強くなろう。
これからもよろしく……リンディス。

リン! 何してるの?
お空に何かいる? C ううん、そうじゃなくて。
ここからは見えない草原を思っていたのよ。 A チキ、持ちあげようか?
お空を飛んだら、すごく遠くまで見えるよ? ) ありがとう。
でも、飛んでも見えないの。 E 私が思いを馳せてたのは、元の世界の、
故郷の、草原のことだから……。 9 そっか……。ごめんね。
そこまでは飛んでも見えないかも。 5 いいのよ! その気持ちだけで十分。
チキは良い子ね。 ' えへへ。
リンにほめられて、うれしい!      = ……チキは、マムクート、というんだっけ。
不思議な種族だね。
 ; 私の世界にも、竜族はいるけど、
チキとは、少し違うみたい。 7 ! リンの世界にも、マムクートがいるの?
どんな人!? ; 私が知っているのはね、
ニニアンとニルスっていう姉弟なの。
 ? 氷竜に変身できて、未来を見通す
不思議な力を持ったふたり……。 ? 仲の良い友達でね、私も仲間も、
ふたりには何度も助けられたわ。 - ふたりは、竜石っていうの、
持ってなかった? 7 チキたち、マムクートが変身するには、
竜石が必要なの。 = へえ……。そういえば、ニルスも
竜石を持ってたって言ってた! E それじゃあ、ニニアンとニルスと、
チキは、同じマムクートなのかもね! 9 うん、ちがう世界にいるけど、
おんなじ仲間なのかも……! 7 わたし、ニニアンとニルスと……
ともだちになりたいな。 E チキには、おじいちゃまはいるけど、
ともだちのマムクートはいないの。 ; マムクートは、人よりずーっと
長生きでしょ? だから……。 ? そっか、私たちが死んでも、チキたちは
ずーっと生きてるのよね。 ? 寂しくならないように、長生きの友達が
欲しいのも当たり前よね! O わかった、チキにふたりを紹介してあげる。
ふたりもチキのこと、必ず気に入るわ! = やったあ! いつか、ぜったいに、
ふたりに会いにいくからね! G それに、私にも会いにきてよね。
私たちだって、絆で結ばれた友達でしょ? ; うん! チキ、リンとともだちになれて、
とってもしあわせ! ; マムクートのちからで、リンを
助けてあげるね! えっへん! = もういっぱい助けてもらってるわよ?
いつもありがとう、チキ! ; わたしも、リンにいっぱい助けられてるよ!
ありがとう……。   + うん! これからも、
助け合っていこうね!

ねえ、アンナ。
あなたとは不思議な縁よね? え? そうかしら。 C だって、この世界に来てから、
知っている顔はあなただけだったのよ? 9 元の世界では、特別親しくしていた
わけでもないのに……。 / あ……。
リン、今さら言いにくいんだけど……。 ' あなたの世界にも、アンナはいたのよね。 / え、ええ?
当たり前じゃない、何を言ってるの? ' そのアンナと、私は、その……別人なの。      M 別人……? どっ、どういうこと? 
え? えええーっ!? そ、そうだったの?
 Q だって、見た目も名前もそっくりだから、
私、てっきりバドンにいたアンナだと……。 ' バドン? そういう名前の町にいたのね。 M ええ、港町なんだけど……。そこの酒場に、
あなたとそっくりのアンナがいたの。
 I 彼女とは、そんなに話したわけじゃないけど
確か、恋人は海賊だったはずよ。 G へえ、酒場の看板娘だったのかしら?
海賊が恋人だなんて、やるわね……。 S ……あれ? でも、よく思い出してみると、
闘技場とか、他の場所にもいたような……。 K それはきっと、また別のアンナね。
私たちはいろんな場所で暮らしているから。 5 この世界にだって、
私以外のアンナが何人かいるのよ。 うそ……全然、気づかなかった! Q 無理もないわ。私たちはそっくりだから、
見分けられる人なんて、そうはいないもの。 K そ、そうだったのね……。驚いたわ。
何かおかしいとは思ってたんだけど……。 G ごめんなさい、混乱させてしまって。
全アンナを代表して謝罪します……。 G 謝罪だなんて、いいのよ、そんな。
私が勝手に勘違いしていただけだから。 E それに、今ここにいるアンナが
私の仲間であることは間違いないんだし。 % 本当に、そんなふうに思ってくれるの? I 当然だわ。アンナが何人いたとしても、
仲間と呼べるのは、あなただけだわ。 K 今まで、あなたとは何度も戦場を共にして
助け合いながら戦ってきたでしょう? M たくさんのアンナにお世話になったけど、
あなたは、私にとって特別な存在……。 そう、特別なアンナなのよ。 ; 特別なアンナ……。う、うれしい!
なんて素敵な響きなの!? C なんだか初めて自分が認められた気がする!
リン、本当にありがとう! Q あ、もちろん私にとってもリンは特別よ?
こうして一緒に戦えて、仲良くなれて……。   A こんなことって初めてだから、
たぶん私、一生忘れられないと思う。 ! K そう言ってもらえると、私もうれしいわ。
これからも頼りにさせてもらうわね! " 3 ええ、任せて!
お互いに支え合って頑張りましょう!

ねえ、セリカ。これだけ親しくなったのに、
まだ、私に遠慮していないかしら? ' 遠慮? そんなつもりはないけれど……。 M 今だって、ひとりで退屈してたでしょう?
それなら私を呼んでくれたらいいのに。 I ふふ、ありがとう。でも退屈だからって
用もなく呼び出したら迷惑でしょう。 E 友だちってそういうものよ?
セリカは王女様だから慣れてないのかしら。 C そんなことないわ。私だって、
村や修道院にたくさん友達がいたもの。 E それに、私が王女様だって言うなら、
リンディスだって公女様じゃない。 Q そうだけど、私は草原で育ったでしょう?
公女様だなんて呼ばれるとくすぐったいわ。      M 私だって、ずっと修道院で暮らしていたの。
お城で過ごしたのは子供の頃だけよ。
 7 へえ、そうなんだ!
じゃあ私たちは境遇も似ているのね。 = でも、あなたは自分が公女であることを
知らずに育ったのよね? 7 私は……自分が王女であることを
最初から知っていたわ。
 % それなのに、お城には戻らなかったの? ? 戻れば、殺されていたわ。
私はある人に助けられてお城を出たの。 K そして、クーデターが起こって……。
私以外の王族は皆、殺されてしまったわ。 / ……私は、王女になんて
生まれたくなかったの。 1 生き残りの王女なんて、
争いの種になるだけだわ。 I セリカ……私も大切な家族を殺されたから
あなたの気持ちはわかるつもりよ。 O だけど私は、自分の血筋がわかったことで
生きる目的ができたし、祖父にも会えた。 E 支えてくれる友人もいたしね。
それは、とても幸せなことだったと思う。 1 あなたにだって、
そういう大切な人がいるはずよ。 大切な人……ええ、いるわ。 Q あなたがもし王女として生まれていなければ
その人とは出会えなかったかもしれない。 = だから、自分の生い立ちを否定しなくても、
私はいいと思うの。 ええ……。 K だって、私が公女だろうと草原の民だろうと
おじいさまは、おじいさまだもの。 I そういう大切な人たちのために、
何ができるかってことが大事なんだと思う。 E リンディス……。ありがとう。
私、身分のことを気にし過ぎていたのね。 9 そのせいで、大切な人に
つらい思いをさせてしまった……。 G 自分が何をするべきなのかってこと、
本当はわかっていたはずなのに……。 Q これからは、ありのままの自分を受け入れて
大切な人のために何ができるか考えるわ。   E もちろん、その大切な人には、
リンディス、あなたも含まれているのよ? ! K 私だって! あなたはもう、私にとって
かけがえのない友人だと思っているわ。 " K だから……ひとりで退屈してるくらいなら、
すぐに私を呼ぶのよ? いいわね? # 1 ふふ、そこに戻るのね。
ありがとう、リンディス。

やりましたね、私たちの勝ちです。
作戦が上手くいってよかったです。 I 作戦じゃなくて、オレの働きのおかげだろ?
敵をいっぱいやっつけたからな! O まだ私の作戦を信用してないんですか?
私のことを認めてくれたと思ったんですが。 E いや、ルフレのことは、認めてるよ。
ちゃんと戦場に出て一緒に戦うし。 O だけど、作戦を立てる軍師より、実際に
戦って勝つ騎士のほうがかっこいいじゃん! A うーん、あなたはまだ戦術の重要性を
理解できていないようですね。 E 一度、戦術を学んでみませんか?
何か気づくことがあるかもしれません。 S 騎士になるのに、戦術なんていらないだろ?
それより訓練してもっと強くならなきゃな!      E 残念ですね。立派な騎士になるだけの素質を
あなたは持ってるのに……。
 K 真っ向から戦うだけなら戦術は不要ですが、
戦いはそれだけじゃないんですよ。
 例えば……。 Q こちらに強い騎士がいたとしても、敵軍に
十倍の兵がいたら、勝利は難しいでしょう?
  それは、そうだけど……。 Q でも、戦術を駆使すれば大軍にも勝てます。
奇襲、挟撃、陽動……手札は無数ですよ。 K どうですか? 武器を持って戦うのと
同じくらい、戦術も重要だと思いません? E だとしても! それを考えるのは
軍師の仕事で、騎士には関係ないだろ? S いえ、大いに関係があるんです。なぜなら、
軍師が示す戦術は常に未完成なんですから。 S 戦況は刻一刻と変わりますから……前線では
状況に応じて戦術を変える必要があります。 O そんなとき、前線の騎士が適切な判断を
してくれないと、戦術は上手くいきません。 G う……騎士も、ただ軍師の指示どおりに
動くだけじゃダメってことか……。 Q ええ。軍師は戦術の大筋しか示せません。
実際に戦う者が戦術を完成させるんですよ。 I 剣で仲間を守れる騎士が、さらに戦術でも
仲間を守れるようになったら……?
 まさか……! A 軍師の戦術を理解し、武だけでなく頭脳でも
仲間を守れる騎士……。 # そう、それこそが、最高の騎士です! C 最高の騎士……! 良い響きだ!
よし、オレはそいつになってやるぜ! C その意気です。あなたならなれる……
いや、あなたにしかできません! ) そうと決まれば、オレに戦術を教えてくれ! 7 もちろんです。
私の知る限りの戦術をお教えしましょう。 O まず戦術とは何かから始まり、戦闘形態や
陣形、兵科の特性、兵力の運用方法……。 E ま、待った! そんなに覚えるのか?
もうちょっと簡単なやり方は……。   Q あなたの騎士への情熱はその程度ですか。
最高の騎士への道が示されたっていうのに。 ! E むむ……ルフレにそう言われちゃ、
引けないぜ! よーし、やってやる! " I しっかし、ルフレは本当に何でも
知ってるんだな。それこそ、最高の軍師だ! # O 何でも知っているわけでは……。私だって、
まだ最高の軍師を目指して勉強中です。 $ 9 それなら、一緒になろうぜ!
最高の軍師と、最高の騎士に! % O ええ……。あなたなら絶対になれますよ。
騎士だけじゃなく……立派な王にだって。 & ん? 何だって? ' 1 何でもありませんよ。
さあ、早速、始めましょう!

はああああ……。 + ……? ため息なんかついて
どうかしたの? 3 あ、カムイさん!
ごめんなさい、何でもないんです。 ? 何でもないことは、ないよね……?
すっごく深いため息だったし。 ? えへへ……つい、その……。
実は、ちょっと不安なことがあって。
 不安なこと? Q はい……私も弟も、英雄の皆さんと比べると
あまり役に立ててないなって思うんです。 A この戦いは私たちの国のことなのに、
皆さんに頼りっぱなしで……。      ? そんなことはないと思うけどな。
二人とも頑張ってるじゃないか。
 S ええ、まあ、頑張ってはいるんですが……。
気持ちに実力が追いついていないというか。 G うーん、みんなすごい人ばかりだから、
そう思うのも仕方ないけれど……。 E 自分の力が仲間の中でどの程度かなんて、
気にする必要はないと思うよ。
 ' 仲間の力は、自分の力でもあるんだから! ……! そっか、そうですよね! A 頼もしい仲間がいることを、
素直に喜べばいいのに、私ったら……。 O 私、いつも思うんです。皆さんに出会えて
いなかったら、どうなってただろうって。 K だけど、僕たちはこうして出会えた……。
それって、単なる偶然だと思うかい?      ……え? K これまでに、君たちが選択してきた、
一つ一つの行動が今に繋がっているんだ。 E 今こうして、僕たちが一緒に闘っているのは
決して偶然なんかじゃない。 O 君たちの意志が、僕たちを動かした……。
だから、もっと自信を持っていいんだよ。 Q ……ありがとうございます。カムイさんの
話を聞いて、なんだか心が軽くなりました! ' ふふ、それなら良かった。
だけど……。 E 僕たちが、こうして仲間でいられる時間は、
とても短いのかもしれない。 G あ……そうでした。いつかきっと、
お別れする日が、来るんですよね……。 G 僕ら異世界から来た人間は、この国の
行く末までは見届けられないと思う。 E この国の未来を切り拓けるのは、
この世界の人間である君たちだけ……。 でも、きっと大丈夫だよ! E 日々成長している君たちなら、
きっと素晴らしい国にできるはずだから! ! カムイさん……はい、頑張ります! G ……なんて、僕だってまだまだ未熟なのに
偉そうなことを言っちゃったね。   = 僕のほうこそ、君たちきょうだいを
見習わないといけないのに。 ! 見習う? 私たちをですか? " ? 二人ともケンカはするけど、
お互いをちゃんと認め合ってるよね? # I 白夜と暗夜がそんなふうに暮らしていける
未来を、僕もいつか作りたいんだ。 $ E 大丈夫です! カムイさんの思い、
きっと皆さんにも伝わると思います。 % I ふふ、君にそう言ってもらえると
不思議と何とかなりそうな気がしてくるよ。 & K 私も、カムイさんに自信をもらいました。
これからも一緒に頑張りましょうね!

しかし、まだ信じられんな……。
本当に俺の体から輝石が出てきたのか? M 近くで見ていた私だって驚きました。
でも、もう受け入れるしかないと思います。 O そうは言うが、前に司祭が話してくれた
この国の伝承を、お前も覚えているだろう? G 確か、『異界から現れし英雄こそが
覚醒の鍵となる輝石を持つ』……って。 9 そうだ。英雄だぞ?
俺はそんな大層な人間じゃないんだが。 Q そうでしょうか? この世界に来る前から、
クロムさんは英雄だったと思いますけど。 9 やめてくれよ、ルフレ。
イーリスの状況を思い出してみろ。 A もし俺が本当に英雄なら、イーリスの
皆はあんなに苦労していない。       俺にもっと力があれば……。
 O 過去はともかく、私が出会ったときには
何もしていないなんてことなかったですよ。 9 みんなを守るために、
全力で戦っていたじゃありませんか。 M そんなクロムさんのことを、人々も、
自警団のみんなも頼りにしていたはずです。
 Q しかし俺は、イーリスが抱える問題に対して
明確な答えを見出すことができなかった。 K 前の戦争以来、皆が苦しんできたが、
その間、俺は何もできなかったんだ……。 M それどころか、いつも皆を心配させて
迷惑をかけてばかり……情けない話だ……。 A 迷惑だとか情けないだとか……
そんなこと、誰も思っていませんよ! O 目の前に倒れている人がいれば助ける。
それが、クロムさんのやり方なんでしょう? G あの時、素性のわからない私を、
訳もなく信じて助けてくれたように……! ? ……ああ。誰に何と言われても、
このやり方しか俺にはできない。 Q そんな真っすぐなクロムさんだからこそ、
みんなも信じたい、支えたいと思うんです! M これは私見ですが……、英雄というのは、
完璧な人間という意味ではなくて……。 M 周りの人を巻き込んで、導いていく存在、
そういう者こそが英雄だと思うんです。 E ……裏を返せば、周りに人がいなければ
英雄もただの人、ということか? G はい。そういう解釈なら十分、
クロムさんにも英雄の資格はあるでしょう? - 確かに……!
俺は一人では何もできんからな! そこは自信があるんですね……。 Q 事実、ルフレにもずいぶん助けられている。
いや、助けられているどころではないな。 Q 俺にはお前という存在が必要不可欠なんだ。
もはや、お前なしでは勝てる気がしない! 3 そ、そこまで言われると、
くすぐったいですが……。 M そうやって、仲間を信じてくれるあなたは、
やっぱり私たちにとっての英雄です。 K だからこの世界に来て、クロムさんが
英雄に選ばれたことを、誇りに思います!   C ならば俺も、英雄と呼ばれるに
相応しい人間にならなければならんな。 ! E まずは、この国の危機を救うことからだ!
ついてきてくれるな、ルフレ。 " E もちろんです! あなたの目指す未来が、
私の歩む道になるんですから。 # ' お前と俺は、互いの半身。
一心同体だ! $ 1 はい、クロムさん。
私があなたの背中を守ります!

おや、カムイ王子。
洗濯をしていたのですね。 M うん。自分で洗ってみようと思ったんだ。
でも、なかなかうまく洗えなくて……。 3 そうだったのですか。
……ちょっとお借りしますね。 C このような厚手の服は、畳んでから、
押すように洗うのがいいですね。 E えっ、畳むのか!? 実は……、
洗濯をするのはこれが初めてなんだよ。 ? 今までは、フローラやフェリシアに
任せっぱなしだったから……。 1 良い機会だし、
ひととおり家事を覚えたいなって。 M ふむ……その方々は、名前から察するに
貴方に仕える女性騎士の方々でしょうか。      K ええと、騎士ではなくて、メイドだね。
騎士なら、ギュンターって人がいるよ。
 G 他に執事のジョーカーもいて、
その四人にはいつも迷惑をかけっぱなしで。 E ……あの、フレデリク。もしよかったら、
僕に家事を教えてくれないか? E いいですよ。 私の技術と経験の全てを
カムイ王子にお教えしましょう!
 ; 本当かい? フレデリクに教われば
僕にもできる気がするよ! C ふふっ、それは楽しみです。
それでは、洗濯から覚えていきましょう。 うん! よろしく頼むよ! / ええ、こちらこそ。
まずは染みの落とし方です。 O 周囲を水で濡らして、染みの部分を摘んで
指でこするのです。やってみてください。 A 染みに指を……。こう、かな?
しまった、服が全部びちょびちょに! G 大丈夫ですよ。気にせず手全体で軽く
握ってから、指で撫でるように……。 3 うーん、うまくできないな……。
軽く、握って……。 Q カムイ王子、ちょっと貸していただいても
よろしいですか? こうやって、こうです。 A あっという間に落ちてしまったな!
まるで魔道士だよ、フレデリク。 9 この程度、慣れてしまえばすぐに
できるようになりますよ。 9 ねえ、フレデリク……。
あっ、僕にもやらせ……ああ……。 M すごい……。ジョーカーたちと比べても
引けを取らないほど速くて、丁寧だ……。 ; ……ふう、これでひととおり染み抜きの
作業は終わりました。 ? フレデリク……結局ひとりで
全部やってしまったじゃないか……。 E ああっ、すみません! いつもの癖で!
次の作業は一緒にやりましょう! うん……よろしく頼むよ! I ところでカムイ王子、貴方の従者たちの
働きぶりを教えていただけませんか? Q 異国の執事やメイド、騎士が、どのように
主君のお世話をするのか、気になりまして。   A いいとも! 僕もフレデリクに
彼らのすごいところを伝えたいしね。 ! I その方々も、カムイ王子が家事を修得して
帰ったら、驚くかもしれませんね。 " + はは、
今から、みんなの反応が楽しみだな。 # K それにしても、こんなふうに楽しく
話しながら、家事まで教われるなんて……。 $ / フレデリクと仲良くなれて、
本当によかったよ! % ; 私も、カムイ王子に頼っていただけて、
たいへん光栄ですよ。 & では、始めましょう!

ルフレ、軍議の資料の字が以前より
綺麗になったな。練習でもしたのか? M あっ、はい! 今までは、文字なんて
読めれば十分だと思っていたのですが……。 / マークス様の書いた文字を見て
わかったんです。 % 資料を読むときの効率が全然違うって! I そうか。ルフレのその向上心……。
私の臣下たちにも見習ってほしいものだ。 S 私にはラズワルドとピエリという、ふたりの
臣下がいるが、どちらも手のかかる者でな。 5 どちらも、ですか。
どんなふうに手がかかるんですか? 5 ラズワルドは、
困ったことにナンパが大好きでな……。      S 有能だし、書類仕事もできなくはないのだ。
ただ、目を離すとすぐにナンパに出かける!
  それはすごいですね……。 = じゃあ、ピエリさんという方に
お教えになればいいのでは……。 K ピエリはピエリで、そもそも黙って
座っていることができるかどうかも怪しい。
 9 戦闘になれば、本当に頼りになるのだが、
書類仕事は……。 I ……じゃあ、ラズワルドさんのナンパを
許可するしかないかもしれませんね。 C 息抜き程度なら構わないのでは?
しっかり仕事をしてもらう代わりに。 = 私も最初は、そう思ったんだ!
……実際に、仕事ははかどった。 I しかし、王城兵がナンパをしていると、
次々苦情が入るようになってな……。 % 苦労されているんですね、マークス様。 ; ナンパ癖を直す策があればいいのだが。
何か、ないだろうか。 O 難しいですね……でも、なんだか他人事じゃ
ない気がするので、考えてみましょう。 M ……例えば、よりモテそうな人と一緒に
ナンパに行かせて、自信を失わせるとか? ? それこそ、マークス様が同行すれば、
効果は覿面ですよ、きっと! C 私にナンパができると思うか?
自慢ではないが一度もしたことはない。 で、ですよね。
失礼しました。 = とすると……そうです!
こういうのはどうですか、マークス様! K 常に可愛い女性と一緒に仕事をさせることで
気をそらしてナンパを防ぐんです。 M なるほど……。しかし、あのナンパ好きの
気がそれるほどの女性がいるだろうか? K ラズワルドさんが次にナンパした方を、
ラズワルドさんの仕事仲間として……。 I しばらく雇ってしまえばいいんですよ。
うん、いけそうな気がしてきました! M ……ルフレにそう言われると、上手くいく
気がしてくるな。早速、試してみよう! I ええ、きっと成功しますよ! 何だか、
この案には絶対の自信があるんです!   = ああ。ルフレに相談して正解だった。
お前は本当に頼りになる。 ! 7 ルフレの言葉には人の心を動かす、
不思議な力があるな。 " = いいえ、マークス様に
頼りにされるなんて、本当に光栄ですよ。 # = 私でよければ、いつでも、
いくらでも知恵をお貸ししますから。 $ % 礼を言う。
また何かあったら頼むぞ。

はあ……僕の負けだ、ルフレ。
見事にやられたよ。 A 正直、今のは負けたかと思いましたが……、
紙一重の勝利でしたね。 O 悔しいな……間違っていたのは64手目か?
あそこで右側から挟撃できてれば……。 K 実は、そこは私の読みどおりです。
挟撃をわざと誘ってから、防ぐように動く。 9 イーリスでは、実戦で使われたことのある
戦術なんですよ。 3 この戦術を実戦で?
……なるほど、防がれるわけだ。 Q このゲームをやるのは初めてなんだろう?
ルールも複雑なのに、流石だよ、ルフレは。 Q 昔から似たことをやっていましたからね。
盤面を戦場に見立てて、駒を動かすんです。      G それを言うなら僕だって、この手のものには
少しばかり自信があったんだ。
 C 暗夜にはチェスっていう、
これによく似たゲームがあるんだけど……。 M 僕はきょうだいの中でも一番強かった。
ルフレが相手でも負けないと思ったのに。 ? でも、次はこうはいかないさ。
よければ、もうひと勝負どうだい?
 Q いくらでも付き合いますよ、レオンさん。
あなたの戦いは、とても面白いですし……。 9 勝負を通じて、互いを高め合えるような
気がしますからね。 5 うん、僕もそう思うよ。
さあ、駒を並べ直すとしよう。 M 今度はさっきのようには読ませないよ。
僕だって、暗夜で戦術を学んできたんだ。 1 暗夜の戦術、ですか……。
すごく興味があります。 O さっきの戦い、最後は私の戦術が上手く
いきましたけど、かなり際どい勝負でした。 M 読み切れない手もいくつかありましたし……
あれが、暗夜の戦術なのでしょうか。 M 実戦であなたのような指揮官と相対せば
どうなるか……想像もしたくありません。 Q それは僕の台詞だよ。というか……勝者に
言われると嫌味にしか聞こえないんだけど。 本気で言ってるんですよ。 K ……あの、レオンさん。もしよかったら、
暗夜の戦術を教えてもらえませんか。 = 何それ。これから戦おうって相手に
手の内をさらせっていうの? C そ、そんな邪な理由ではありません!
ただ純粋に、興味があるんです。 G それに、多くの戦術を学んでおけば
戦場で取れる行動の幅も広がりますし。 ……わかったよ。 K ルフレはみんなの命を預かる軍師だし、
未知の戦術を学ぶ重要性はわかってる。 本当ですか、レオンさん! I ただし、次のゲーム、僕に勝ったらね。
勝負に負けたままじゃ、終われない。 3 そう来ましたか……。
これは私も負けられませんね。   G さっき以上に白熱した戦いになりそうで、
より楽しみになってきましたよ。 ! 9 へえ、楽しみだね。
その気概がいつまで続くか見ものだよ。 " C さてと、駒も並べ終わったことだし……。
勝負を始めようか、ルフレ。 # C 僕が勝ったその時は、さっきの台詞、
心の底から言ってもらうからね。 $ G ……ええ、望むところです、レオンさん。
軍師の力、見せて差し上げます!

生きていると、いろんなところで
選択を迫られますよね? Q そのとき、運命のような大きな力によって
選ばされてるって感じたことはないですか? どういうこと? E 自分で選んでいるように見えて、
実は何かに導かれているってことです。 - わからないけど……、
何だか恐ろしい話だね。 % ルフレはそう感じたことがあるのかい? I いえ、何となくそう思っただけです。
運命なんて誰にもわかりませんからね。 ? でも、本当に自分で出した答えなのか……
その疑問は尽きません。      G そう言われると、気になるな……。
でも、僕は自分の意志を信じているよ。
 E 何かに導かれたことであっても、
その先は自分で決めて行動したいんだ。 A そうしたら、自分の道は、自分の選んだ
答えに繋がっていくと思う! / なるほど……。
そういう考えも、面白いですね。
 S それに、もし僕の意志に介入できる、人智の
及ばぬ神のような存在がいたとしても……。 ; 僕はそんな存在に匹敵する力を得て、
立ち向かってみせるよ! 7 神の干渉をも覆す存在になればいい、
ということですね。 ルフレは違うのかい? M そうですね……。私は、どんな選択でも、
最後の最後には自分で選びたいですね。
 最後の最後? ) たとえ何らかの介在があったとしても……。 C 最終的には、自分の意志で、
自分が考え抜いた選択を、したいんです。 9 その先に何が待っていたとしても、
後悔しないようにです。 ? だから、私が欲しいのは……
運命の流れをも撥ね退ける力ですね。 1 そういう考え方もいいね。
何というか、君らしい。 僕は、自分の意志で進みたい。 私は、自分の意志で選びたい。 E 私とカムイさんは、自分の意志を
どう使うかが違うのかもしれませんね。 E 突きつけられた運命に対して、
どのようにして立ち向かっていくのかが。 # 私は軍師で、あなたは王族ですから。 # はは、確かにそうだね。
でも……。 G 僕も君も、選択するには結局、自分の
意志が一番大事だと考えているよね。 ; だからこそ、僕たちは互いに互いの選択を
助けられると思う。   K はい、そのとおりです。私は、あなたが道を
選ぶ前に、あなたに助言できます。 ! I カムイさんが、悔いのない選択を
掴み取れるように、全力で手助けしますよ。 " 3 僕も、ルフレが道を選んだ後、
君の歩みを助けよう。 # G 自分の選択を悔やむことのないように、
真っ直ぐ進む支えとなってみせる。 $ 7 ふふ、カムイさんに
そういってもらえるなら安心です。
 % M あなたと一緒なら、何でもできそうです。
これからも、よろしくお願いしますね。 & 3 うん、こちらこそよろしく。
この先も、楽しみだね。

ねえねえ、ルフレ!
遊ぼー! すう……すう……。 E あれ……? 寝ちゃってるの?
ルフレー、お話したいことがあるんだよ! K すう……すう……。うーん、クロムさん……
次の戦いでは……。むにゃむにゃ。 M ルフレからね、ときどきかんじるの。
チキとおんなじちから……なんでかなって。 / うーん……ううっ……!
ク……クロムさん……! ! あれ? なんだかくるしそう……。 共に……生きたかったのに……。      A ルフレ、すごい汗かいてる……!
それにとっても、かなしそう……。
  私は……なぜ……こんな……! = ルフレ! ねえ、起きて!
だいじょうぶなの? ルフレってば! 7 うっ……うーん……?
夢……か……。あら……チキさん?
 ; もう! しんじゃいそうな顔してるから
しんぱいしたんだよ! = チキさんが起こしてくれたんですね。
ありがとうございました。 5 寝言で、クロムっていってたよ?
どんなゆめだったの? E よく覚えていないんですけど……、
たまに見るんです。とても怖い夢を。 9 そうなんだ……。
チキもね、こわいゆめを見ることあるよ。 C わたしが、けものになって……
みんなをおそって、ころしてしまうの。 E いや、やめてーってさけんで、
目がさめて、そのたびに泣いちゃうんだ。 ? チキさんがそんな夢に悩まされてたなんて
知りませんでした……。 I だからチキね、ねむるのがイヤなの。
また、こわいゆめを見る気がして……。 ? わかります、その気持ち。
私も同じ悪夢を何度も見ていますから。 おなじだったんだね、ルフレも。 A ……あのね、ルフレってほかにも
チキと似てるとこがあると思うの。 7 悪夢を見ること以外にですか?
どういうところでしょう。 5 うーんと、どこっていわれると
こまっちゃうけど……。 G ルフレを昔から知ってる気がするの。
きょうだいみたいなかんじ……かな? E なるほど……確かに私も、チキさんに
そんな感覚を抱くことがあります。 E とても近いけど、対極にあるような、
そんな矛盾した感覚ですけど……。 G ふーん……? よくわかんないけど、
ルフレはチキにとってとくべつなの! M うふふ、私にとってもチキさんは特別です。
話していて、すごく落ち着きますし。   = ふたりで一緒にいれば、
悪夢も怖くなくなるかもしれませんね。 ! % じゃあ、こんどいっしょに寝てくれる? " I もちろん。チキさんが怖い夢を見ていたら、
今度は私が起こしてあげますよ。 # C わーい! チキも、ルフレがうなされてたら
また、おこしてあげるね! $ M でも、ふたり一緒なら、怖い夢じゃなくて
楽しい夢を見られるんじゃないですか? % ; それなら、ねむるのも楽しみになるね!
ルフレ、ありがとう!

……あれっ、リョウマ兄さん、
何してるの? G ……カムイか。座禅を組んでいたんだ。
白夜式の精神修行とでも言おうか。 E 精神修行……? あ、ごめん!
兄さんの邪魔をしてしまったみたいだね。 9 いや、構わん。それよりもカムイ、
お前もやってみないか? えっ? その、座禅……を? I ああ。忍耐力や集中力の鍛錬になるし、
何より自分と向き合うこともできる。 C へえ……よし、リョウマ兄さん、
やり方を教えてもらってもいいかな? E ああ、まずここに座ってくれ。
足を組み、反対側の足を腿に乗せて……。      9 あいたたたたた、これ痛いよ、兄さん!
足首がもげそうだ!
 = あっははは、大げさな奴だ。
まあ、初めてなのだから仕方ない。 M 今日は普通に足を組んで座るだけでいい。
これは肉体の修行ではないのだからな。 # 本当かなあ……。
……こんな感じ?
 7 おお、上手いぞ、カムイ。
そのままの姿勢を保ち続けろ。 わ、わかったよ……! O 座禅は心を無にして行うものだが、お前は
まだ慣れていまい。話しながらにしよう。 ; どうだ? 軍にはもう慣れたか? 
何か心配なことはないか? M あははは、もう子供じゃないんだから。
大丈夫だよ、みんな、いい人ばかりだし。 ; それに、今はこうして兄さんたちと
一緒にいられるんだから。 7 ああ……俺もお前と共にいられることが
何より嬉しいぞ。 M そういえば、ふたりでゆっくり話す機会も、
ここに来てからはあまりなかったね。 C そうだな。だからこれからは、
お前の話を、いろいろと聞かせてくれ。 ; お前自身のこと、暗夜でのこと、
白夜への想い……何でもだ。 = 僕も、いっぱい話したいし、
兄さんの話もいっぱい聞きたいよ。 K 喜んで話してやろう。きょうだいたちも
お前と、ゆっくり話したがっていたぞ。 本当かい? 嬉しいなあ。 1 いつかきょうだい全員で集まって、
お話したいね。 + そうだな。
きっと、楽しい時間に違いない。 G ……カムイ。お前は俺にとっても、
皆にとっても、かけがえのない存在だ。 ) どんなときも支え合い、助け合っていこう。 ? 兄さん……。ありがとう!
僕もみんなのために、精一杯頑張るよ! C ……さて、座禅はこのくらいにしておくか。
カムイ、楽にしていいぞ。   C ふう、ようやく終わっ……うおっ。
足が……痺れて……いててててっ。 ! C ははは、それが座禅というものだ。
まだまだ修行が足りないようだな。 " C もう、笑ってないで助けてよ!
助け合うって言ったばかりじゃないか! # ? すまんすまん。今、起こしてやる。
またこうして話そう、カムイ。 $ E うん、約束だよ! 今日は兄さんと
たくさん話せて楽しかったんだから! % A ああ、約束しよう。お前との
楽しい時間なら、いくらでも作るとな。

あ、マークス兄さん、見て。
あそこに動物の親子がいるよ。 5 本当だ。暗夜ではあんな動物、
見たことがないな……。 A ……あっ、あっちにはきれいな色の
鳥がとまってるよ。可愛いなあ。 ? はは、楽しそうだな、カムイ。
そんなにも動物や鳥が物珍しいか? 3 うん。初めて見るものばかりだからね。
それに……。 5 この状況で言うのは何だけど、
……少し、嬉しいんだ。 I あの城塞の外で、こうして兄さんたちと
いろいろなものを見て回れるなんて。 3 ……そうだな。私も同じように
感じていたところだ。      I それに、お前の生き生きとした表情が
見られて、正直なところ安心している。
 I あはは。兄さんも、暗夜の城塞で
会っていた頃より、すっきりした表情だね。 ; あの頃、マークス兄さんは
いつも険しい顔してたじゃないか。 + なに?
そんなことはなかったはずだが……。
 C 大切な弟と会える数少ない機会だ。
息抜きとして楽しみにしていたぞ。 3 でも、話すとすぐに、
しかめっ面してたような……。 A ……それには理由がある。
実は、威厳を保つ術を模索していたんだ。 ; 昔、王城にいた一部の者たちから、
私は引っ込み思案で……。 / 第一王子らしくないと
言われたことがあってな。 / そうだったの?
マークス兄さんほどの人が……。 7 あ、でも、来るときに
いつも疲れていたのは確かだよね。 ' それは、城から馬を急がせていたからだ。 ? あははっ、もしかして、一刻も早く
僕に会いたかった、ってこと? K こら、カムイ。あまり兄をからかうな。
家族に会いたいと思うのは当然だろう。 + ご、ごめん。
からかったつもりはないんだ。 ただ純粋に嬉しいんだよ。 C 小さい頃から、僕にとってマークス兄さんは
遠い存在だったから……。 A なんだか、今になって兄さんが、
すごく近くに感じられた気がして。 G すまない。だが、私は暗夜王国第一王子と
して、威厳ある振る舞いを……。 = マークス兄さん、こっちの世界には、
暗夜も白夜もないんだよ。 9 肩書きだとか、国だとかに
縛られる必要はないと思うんだ。
 カムイ……。 ; だから、肩の力を抜いて、みんなで仲良く
やっていきたいな。   G みんな、というのは、やはり白夜の者たちも
含まれているのだろうな……。 ! I この機会に白夜と暗夜が手を取り合えたなら
素敵だと思うんだ……ダメかな? " 3 ……わかった。
他ならぬお前の頼みだ。善処しよう。 # G マークス兄さん……ありがとう!
なら早速、白夜の天幕に行ってみようよ! $ C カ、カムイ。待て、それはいささか
気が早すぎるのではないか……!? % K 大丈夫、大丈夫! マークス兄さんなら、
きっと、すぐに仲良くなれるからさ!

チキの変身する竜って、
威厳があってすごいよね。 9 カムイの竜も、とってもかっこいいし、
かわいいと思うよ! ; か、かわいい、だって?
そう言われたのは、初めてだよ……。 でも、嬉しいな。 3 えへへ!
チキも、カムイにほめられて、うれしいな。 = はは。それに、チキは変身すると、
ものすごく強くなるからね。 I カムイは、変身しなくても強いよ!
わたしは、そのほうがうらやましい……。 / わたし、竜石がないと、
何もできないもん……。      M いつも、マルスのおにいちゃんとか、
みんなに、守ってもらわなきゃいけなくて。
 5 確かに……。チキは剣や魔法を
使うことはないもんね。 ; でも、まだ子供なんだし、
気にしなくていいんじゃないかな。 7 むー、チキのほうが、年上なのに、
こどもあつかいして!
 5 そ、そうだった、ごめん。
チキは僕より年上だったね。 ) それから、とっても長生きだって聞いたよ。 A うん……カムイもやっぱり、
人間とおんなじはやさで、成長するの? ! うん、今のところはそうみたいだ。 ! そうなんだ! うらやましいなー! 3 羨ましいの?
長生きのほうがいい気がするけど……。 そんなことないよ? C だって、ともだちができても、
みんな先に、いなくなっちゃうでしょ。 それは、そのとおりだね……。 C でも、チキが長生きじゃなかったら、
僕たちは出会うこともなかった。 G 確かに別れは多いかもしれないけど、
その分、出会いだって多いはずだよ。 M うん……。マルスのおにいちゃんとだって、
ずっと生きてたから、出会えた……。 / カムイとも……出会えて、
ほんとうによかった! # 僕も、チキと会えてすごく嬉しいよ。 E お互い、違うところもあるけど、
だからこそ今の形が一番だと思うんだ。 ; そうだね。わたし、今のしあわせを、
とっても大事にするよ! 1 うん、それがいいよ。
チキは賢くて、いい子だね! ! あ、また、こどもあつかいしてる! ) あはは、チキは見た目がかわいいから……。   # つい妹みたいに、思っちゃうんだよ。 ! 7 えっ、いもうとみたい?
わたし……いもうとみたいかな? " 1 うん、僕にはきょうだいが
いっぱいいるけど……。 # 7 チキのことも同じように、
大切な存在だって思ってるよ。 $ - うれしい!
これからも、なかよくしてくれる? % 3 もちろんだよ。たくさん話して、
たくさん遊ぼうね!

はいはい、見ていってちょうだい! 
こっちの商品は、今だけ半額! I あ! ルフレじゃない! あなたも
見ていかない? いい品が入ってるわよ。 9 アンナさん。いいんですか?
商売の邪魔になるんじゃ……。 G ならないわよ! ルフレは友達だけど、
大事なお客さんでもあるんだから。 O そうですか。なら、遠慮なく。……へえ、
今日は武器の安売りをしているんですね。 7 うふふ、お得意様には
特別サービス価格にしちゃうわよ。 K 本当ですか? それは助かります。
……あ、こっちの棚は全部半額なんですか? E ……へえ、この剣、すごく軽いです。
というか、オモチャみたいな……。      Q それはミステルトィン! 村の護身用の剣に
伝説の剣士が名前を付けてくれたそうよ。
 I 何だか、胡散臭い話ですね……。
護身用なら、これだけ軽いのも頷けますが。 M でも、振ってみると意外と威力はあるのよ。
気になるなら貸し出しもできるけど。 G ……遠慮しておきます。なんだか、無性に
血が騒ぐ性格になりそうですし。
 K ……む。こっちの槍は……、ずいぶん
派手ですね。貝殻がついているんですか? A それは……南国槍サマーオブボンズね。
知る人ぞ知る伝説級の槍よ。 O 投げると真っ直ぐ飛んで、木すら貫くけど、
持ち主はため息が多くなる効果が……。 S 不思議な効果ですね……。こんなに貝殻が
ついてるのに投げ槍ってのも不思議ですけど。 E あら、この槍から繰り出される一撃は
軍師すら倒すほどだって言うわよ? U 軍師って……不吉ですよ! けど、この世界の
武器は、丈夫で高品質のものばかりですね。 I 一振りで敵を何人も薙ぎ倒せますし、
ずっと使ってても傷ひとつつきません。 5 あら、ルフレのいた世界の武器は
そうじゃなかったの? ? はい。あちらの武器は、何度も
使っていると壊れてしまうんです。 3 へえ……ルフレの世界の武器って、
結構不便なのね。 M 大切に使おうと思うと、武器に愛着も
湧きますし、不便ってほどではないですよ。 O ……もしかして、この世界の武器をあなたの
世界に持っていけば、大儲けできる!? E えっ!? 私たちの世界に持っていくって、
そんなことできるんですか? Q 方法はこれから考えるけど……、あなたが
この世界に来られたんだから、できるはず! M それさえ何とかすれば、仕入れ元である
私にはじゃんじゃんお金が入ってくるわ! E けれど……、敵の武器を消耗させるのも
重要な戦術のひとつですからね。 A なるほど、誰もが喜んで買ってくれるとは
限らない……ってことね。 G きっと使いやすいし、ルフレたちも
そのほうが助かると思うんだけどなあ。 I 私、いつも助けてもらってるあなたに、
何か返せないかなって考えてて……。   I そんなことを考えてくれてたんですか?
ありがとうございます、アンナさん。 ! G あなたが、私たちのことを思ってくれる
素敵な人で、本当によかったです。 " Q ほ、褒めても何も出ないわよ! ……でも
ミステルトィン、値下げしちゃおうかなあ。 # 7 ……あの、別に値下げされても、
その剣は買いませんよ?

先の戦いでも、多くの人たちが
傷ついてしまったわ……。 C セリカは、戦が終わるたびに
いつもそうやって悲しい顔をするんだね。 = 戦わなければ、誰も傷つかないのに。
カムイは、そう思わない? / うん、もちろんだよ。
そのとおりじゃないかな。 M 戦いはできるだけ避けて、争いの根を断つ
別の方法を探すべきだって私は思うの。 C そうだね。僕も、争いが起きたときには
いつも、そのことを考えるよ。 3 誰も傷つくことなく、
解決する方法はないのかって。 ! 良かった。カムイも、同じなのね。      9 でも、そんな都合のいい道は
滅多に見つからないから……。
 O 戦場に立ってしまえばもう、あとは仲間が
傷つかないように精一杯、闘うだけかな。 O 私も、そう。だけど、やっぱり戦うことを
当然のことのように肯定はしたくないわ。 Q だから……そんなとき私は神に祈ったの。
神の慈悲をもって争いが早く収まるように。
      神様に? K 私はソフィア王国の王女だけれど、
大地母神ミラさまに仕える神官でもあるの。 G 大地に豊かな実りを与えてくれるミラさまは
私たちの国を造った神なのよ。 C セリカが慈愛にあふれているのは、
きっと、その神様の影響なんだね。 = ……だけど、最後に決断を下すのは、
やっぱり自分自身だろう? O そうね。決断が遅くて、大事な人の悲しい
未来を防げなかったこともあったわ……。 1 その点、カムイは決断力があって
うらやましいわ。 A いつも迷いがなくて、自信をもって
行動しているように見えるもの。 ; はは、そう見えるかい?
本当は、自信なんて全然ないんだよ。 ; もしかしたら、見落としていた選択肢が
あったかもしれない。 僕の選んだ道のせいで……。 = 本来傷つかなくていい人が
傷ついてしまったかもしれない……。 ' そんなことを、思い悩むときもあるんだ。 ! そうなの……? 知らなかったわ。 ) でも、進んだ道を後悔することはしないよ。 O 手を尽くして、やれることを全部やったら、
その結果を受け入れて次に進まないと! ; そうね。……やっぱり、カムイは強いわ。
私も見習わないと。 M やれることは、残らず全部やってみる。
そうすれば、きっと答えは見つかる……。 ' カムイと話して、そんな気がしてきたわ。   = 僕も、セリカと話せたおかげで
なんだか考えがすっきりしたよ。 ! M いつか争いがなくなる日まで、力を合わせて
やれることを精一杯やってみようよ! " C ええ。そうすれば、いつかきっと
争いのない日が訪れる……そうよね? # うん、一緒に頑張ろう!

ルフレ、怪我はない?
ふう……無傷みたいね。 A リンさんのおかげです。
でも、そんなに心配しなくて大丈夫ですよ。 7 軍師ってだけで頼りなく
見えるのかもしれませんが……。 I これでも戦場にはいつも出ているし、
自分の身くらいは守って戦えるんです。 K あ、ごめん。そうだね。ついルフレのことを
守らなきゃって気になっちゃうの。 ! やっぱり守ってくれてたんですか? G 私を気遣ったり、私のほうに来る敵を
食い止めたりしてくれてましたよね。 何か理由があるんでしょうか?       もう完全に癖ね。
 C 元の世界では、いつも軍師をそばにおいて
守りながら戦っていたから。 % そういう戦い方が染みついてるみたい。 5 へえ……。
リンさんの仲間にも、軍師がいるんですね。
 ; ええ、あなたにも勝るとも劣らない、
素晴らしい軍師がいる。 3 しかも、雰囲気もどことなく
あなたに似てるのよね。 5 私に似ているんですか。
ちょっと会ってみたいですね。 I 優秀な軍師なら、それこそ戦術論を
戦わせたり、新しい策の話をしたり……。 K そうね、是非とも会わせたいところだけど、
私の仲間の軍師は相当に無口なの。 - うまく話ができるかは、
正直わからないわね。 A そんなにですか……。リンさんとは、
ちゃんと話をするんですよね? + ええ、もちろん。
でも無口な人だから……。 K いちいち口に出さずに、みんながどこに
どう動けば良いか示すこともあったわ。 ええ!? どうやって、ですか? I それが、何となくわかるの。見えない
矢印でもあるんじゃないかってくらい。 ; 以心伝心と言うのでしょうか……。
実は物凄い軍師なのでは? 7 どうだろう、わからない。
でも、軍師は見習いらしいわ。 M 不思議な人ですね。けれど、なぜだか
その軍師が他人に思えなくなってきました。 C そうでしょ? だからあなたのことも
どうしても守りたくなるのよね。 I ルフレ、悪いけど戦場では私に守らせて。
そのほうが落ち着くのよ、お願い! = うーん……。リンさんに
そこまで頼まれては、仕方ないですね。 A でも、私だって、ただあなたに
守られているわけにはいきませんよ。 S 以心伝心で指示するその人みたいに、いや、
それ以上に、立派な軍師になってみせます!   3 ええ、あなたなら、きっとなれるわ!
私が保証する! ! S でも、あなたがどんな立派な軍師になっても
その背中はしっかり私に預けてもらうわよ? " C もちろん、よろしくお願いしますね!
頼りにしていますよ、リンさん! # 7 ええ、任せてちょうだい!
ルフレ、これからもよろしく!

ねえ、リン。
君の剣技は、不思議だよね。 そう? 何が不思議なの? C 見たこともない動きというか。暗夜よりは、
白夜の剣術に近いのかな。 E どっちかって言えば、そうかしら。
これは、草原の民に伝わる剣技なの。 ? 私は草原の民だから。
父が、ロルカ族という部族の長だったのよ。 草原の民? ? ええ、遊牧民とも言うわね。
草原を移動しながら暮らしているの。 - 移動しながら……?
じゃあ、家はどうするの?      M 必要ないのよ。ゲルという、持ち運びできる
大きな天幕のようなものが家代わり。
 M 季節の移り変わりに合わせて、水や食べ物、
安全な場所を求めながら移動するの。 O 旅とも、違うんだろうね。どんな生活を
送っていたのか、正直、想像もつかないよ! = リンの暮らしていた草原は、
どんなところなんだい? 広さは?
 G そうね……私の故郷は、サカ草原といって、
大陸で一番広い、大草原なの。 I どこまでも広がる空と、風渡る草の海が、
目の前にあって、果てが見えない。 E 終わりが見えないほどの、大草原、か。
きっと、絶景なんだろうね……! + それはもう!
カムイにも見せてあげたいわ。 I それに、緑の草原を枕に寝転がったり、
馬を駆ってどこまでも行ったり……。 9 大地とひとつになる感覚は、
他の何ものにも代えがたいの。 3 すごい……。
聞いてるだけで、わくわくしてきたよ。 ; リンの生まれ育った草原……
ひと目だけでも、見てみたいな。 ? 僕は、物心ついた頃からずっと、
城塞の中で暮らしてたから……。 5 広い景色や雄大な自然を、
あまり見たことがないんだ。 + 城塞の中で……?
外には出られなかったの? 3 うん……。
だから、外の世界にずっと憧れてたんだ。 ? 何それ、信じられない!
私だったら、息が詰まって死んじゃうわ! A でも、暗夜のきょうだいたちや
世話をしてくれるみんながいて……。 3 さみしくはなかったし、
楽しく暮らしていたんだよ。 ? それに、今は見るものすべてを新鮮に
楽しめてるわけだから……。 ! その点に関しては得だと思ってる。 A ……カムイは前向きで、立派ね。
ちょっと優しすぎる気もするけど。 1 そうかな。僕よりもリンのほうが
優しいと思うよ。   E ……決めたわ。この戦いが終わったら、
私、あなたを草原に連れていく。 ! A 他でもないあなたに、私の生まれ育った
草原を、感じてほしいから。 " 本当かい?
嬉しいよ……! # K 方法を考えなきゃいけないけど……、
ここに私がいるんだもの。できるはずよ。 $ ; うん、そうだね。力を合わせれば、
できないことなんてない! % % リン……。
必ず一緒に見つけようね! & G ええ! 母なる大地と父なる空が……
きっと、私たちに力を貸してくれる。

生きていると、いろんなところで
選択を迫られるよね。 K そのとき、運命みたいな大きな力によって
選ばされてるって感じたことはない? どういうこと? C 自分で選んでいるように見えて、
実は何かに導かれてるってことだよ。 - わからないけど……、
何だか恐ろしい話だね。 % ルフレはそう感じたことがあるのかい? C いや、何となくそう思っただけ。
運命なんて誰にもわからないからね。 ? でも、本当に自分で出した答えなのか……
その疑問は尽きないよ。      G そう言われると、気になるな……。
でも、僕は自分の意志を信じているよ。
 E 何かに導かれたことであっても、
その先は自分で決めて行動したいんだ。 A そうしたら、自分の道は、自分の選んだ
答えに繋がっていくと思う! 1 へえ、なるほどなあ。
そういう考えも、アリだね。
 S それに、もし僕の意志に介入できる、人智の
及ばぬ神のような存在がいたとしても……。 ; 僕はそんな存在に匹敵する力を得て、
立ち向かってみせるよ! 5 神の干渉をも覆す存在になればいい、
ということだね。 ルフレは違うのかい? E うーん……。僕は、どんな選択でも、
最後の最後には自分で選びたいな。
 最後の最後? ) たとえ何らかの介在があったとしても……。 A 最終的には、自分の意志で、
自分が考え抜いた選択を、したいんだ。 7 その先に何が待っていたとしても、
後悔しないようにね。 = だから、僕が欲しいのは……
運命の流れをも撥ね退ける力だよ。 1 そういう考え方もいいね。
何というか、君らしい。 僕は、自分の意志で進みたい。 僕は、自分の意志で選びたい。 ? 僕とカムイは、自分の意志をどう使うかが
違うのかもしれないね。 A 突きつけられた運命に対して、
どうやって立ち向かっていくのかが。 僕は軍師で、君は王族だから。 # はは、確かにそうだね。
でも……。 G 僕も君も、選択するには結局、自分の
意志が一番大事だと考えているよね。 ; だからこそ、僕たちは互いに互いの選択を
助けられると思う。   ? うん、そのとおりだ。
僕は、君が道を選ぶ前に、君に助言できる。 ! C カムイが、悔いのない選択を
掴み取れるように、全力で手助けするよ。 " 3 僕も、ルフレが道を選んだ後、
君の歩みを助けよう。 # G 自分の選択を悔やむことのないように、
真っ直ぐ進む支えとなってみせる。 $ % はは、カムイがそう言うなら安心だね。 % ? 君と一緒なら、何でもできそうだ。
これからも、よろしく頼むよ。 & 3 うん、こちらこそよろしく。
この先も、楽しみだね。

生きていると、いろんなところで
選択を迫られますよね? Q そのとき、運命のような大きな力によって
選ばされてるって感じたことはないですか? どういうことでしょうか? E 自分で選んでいるように見えて、
実は何かに導かれているってことです。 9 わかりませんが……、
何だか恐ろしい話のように感じます。 / ルフレさんは、そう感じたことが
あるんですか? I いえ、何となくそう思っただけです。
運命なんて誰にもわかりませんからね。 ? でも、本当に自分で出した答えなのか……
その疑問は尽きません。      C そう言われると、気になりますが……
私は自分の意志を信じています。
 G 何かに導かれたことであっても、
その先は自分で決めて行動したいんです。 E そうしたら、自分の道は、自分の選んだ
答えに繋がっていくと思います! / なるほど……。
そういう考えも、面白いですね。
 S それに、もし私の意志に介入できる、人智の
及ばぬ神のような存在がいたとしても……。 7 私はそんな存在に匹敵する力を得て、
立ち向かいますよ! 7 神の干渉をも覆す存在になればいい、
ということですね。 ルフレさんは違うんですか? M そうですね……。私は、どんな選択でも、
最後の最後には自分で選びたいですね。 最後の最後に、とは? ) たとえ何らかの介在があったとしても……。 C 最終的には、自分の意志で、
自分が考え抜いた選択を、したいんです。 9 その先に何が待っていたとしても、
後悔しないようにです。 ? だから、私が欲しいのは……
運命の流れをも撥ね退ける力ですね。 ; そういう考え方もいいですね
何というか、あなたらしいです。 私は、自分の意志で進みたい。 私は、自分の意志で選びたい。 E 私とカムイさんは、自分の意志を
どう使うかが違うのかもしれませんね。 E 突きつけられた運命に対して、
どのようにして立ち向かっていくのかが。 # 私は軍師で、あなたは王族ですから。 % ふふ、確かにそうですね。
でも……。 M 私もあなたも、選択するには結局、自分の
意志が一番大事だと考えていますよね。 I だからこそ、私たちは互いに互いの選択を
助けることができると思うんです。   K はい、そのとおりです。私は、あなたが道を
選ぶ前に、あなたに助言できます。 ! I カムイさんが、悔いのない選択を
掴み取れるように、全力で手助けしますよ。 " ? 私も、ルフレさんが道を選んだ後、
あなたの歩みを助けましょう。 # I 自分の選択を悔やむことのないように、
真っ直ぐ進む支えとなってみせます。 $ 7 ふふ、カムイさんに
そういってもらえるなら安心です。
 % M あなたと一緒なら、何でもできそうです。
これからも、よろしくお願いしますね。 & 9 はい、こちらこそお願いします。
この先も、楽しみですね。

Link to comment
Share on other sites

So if Niles' supports only exist in English, I wonder does that mean that the four secret characters were planned, dropped in favour of Lyn, Celica etc (Possibly) and so either supports were taken out of the game except Niles' who was left there by accident possibly in English.

I hope this isn't a sign that we aren't getting Niles, Oboro, Owain and Navarre.

Link to comment
Share on other sites

I translated the Takumi and Lissa support , just like I promised @Thane! (Hope it's all right to link to my tumblr. If not, I'll put it up on pastebin as well.)

It's mostly the same, except I feel they toned down Takumi's reaction to the prank a little. Also the ribbon originally had a flower pattern! (I knew I couldn't trust you, Treehouse!) This is so much cuter and funnier haha. Anyway, hope you guys enjoy. I'll do more translations tomorrow, since it's high time I get some sleep.

Edited by Nanima
Link to comment
Share on other sites

2 minutes ago, Nanima said:

I translated the Takumi and Lissa support , just like I promised @Thane! (Hope it's all right to link to my tumblr. If not, I'll put it up on pastebin as well.)

It's mostly the same, except I feel they toned down Takumi's reaction to the prank a little. Also the ribbon original had a flower pattern! (I knew I couldn't trust you, Treehouse!) This is so much cuter and funnier haha. Anyway, hope you guys enjoy. I'll do more translations tomorrow, since it's high time I get some sleep.

Thank you! This was adorable, just like I hoped! Honestly the two work surprisingly well together, I must say. Lissa does her best to get him to open up and he just gets grumpy. Maybe he gets over it a bit fast, but it was still cute.

Speaking of cuteness, I really like your Tumblr banner or whatever you call that. Hoshidan Halloween in Heroes next?

Link to comment
Share on other sites

3 minutes ago, Thane said:

Thank you! This was adorable, just like I hoped! Honestly the two work surprisingly well together, I must say. Lissa does her best to get him to open up and he just gets grumpy. Maybe he gets over it a bit fast, but it was still cute.

Speaking of cuteness, I really like your Tumblr banner or whatever you call that. Hoshidan Halloween in Heroes next?

I am glad you enjoyed it! And I agree on this support just being adorable.

Yeah, @Luna of Dragonblood made it for me. She's already decided to do another if there are no Hoshidan characters in the Halloween banner, so we win either way.

Link to comment
Share on other sites

I added the remaining Sakura supports, also did Lianna x Niles to finish off Niles.

Same link

For those translating/cleaning supports, I uploaded the raw files in the above directory. Files are all DAT files, but you can chuck them into Notepad or a similar text-editing program.

Link to comment
Share on other sites

Join the conversation

You can post now and register later. If you have an account, sign in now to post with your account.

Guest
Reply to this topic...

×   Pasted as rich text.   Paste as plain text instead

  Only 75 emoji are allowed.

×   Your link has been automatically embedded.   Display as a link instead

×   Your previous content has been restored.   Clear editor

×   You cannot paste images directly. Upload or insert images from URL.

 Share

  • Recently Browsing   0 members

    • No registered users viewing this page.
×
×
  • Create New...